第5話好きな人。
ある連休にクラスメートの仲いい四人で遊園地に行く事になった。
コロコロした体型で可愛いとは言えない沙也夏と綾との出会いをくれたちひろちゃん、あたしより控えめで男の子と話してるとこ見たことないナツキちゃんとあたしで。
遊園地近くの駅までバスで二時間。ちひろちゃんとナツキちゃん、あたしと沙也夏で座る事になった。初め楽しく四人で話してたけど次第に二人で話すようになってネタも尽きた頃沙也夏から
「ヒコって好きな人いるの?」
突然聞かれた。
沙也夏とは二年になってからの付き合いで、、、っーか二年のクラス替えであたしは一年の時同じクラスだった女子が一人もいないクラスになった。だから他の二人とも深く仲がいいわけじゃないしただ沙也夏はナツキちゃんと仲良くてまぁ一緒につるんでるけどあんまりあたしの友達にいたタイプではない。
「なんで?」
「好きな人お互いバラしあいっこしない?」
今思えばここであたしが口を割らなければもっと違う未来が訪れてたのかもしれない。でもそんな事知らないあたしは綾の事が最近気になってはいたけれどとりあえず今まで好きかなぁって思ってた
「崎浜君かなぁ?」
って答えた。沙也夏はその返事に少し安堵の表情を浮かべ
「あたし高木が好きなんだ。協力するから協力してね。」
その時は綾の事好きっていう範囲に居なかったから
「いいよ。」
って答えた。
過去のあたし!!そいつは悪魔だぞ!!なんて今更もう遅いけどね。変えられるならあの一言変えてって神様に言いたいよ。