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1話 「東京」 ※修正版

東京。昔は希望を抱いた若者たちが自分の夢を叶えるために上京しに来る都市だった。...だが、今は...。

---------------

東京のとある駅前。そこはいつも静かで人など滅多に見かけない場所である。特に夜は。夕方ごろ、1人の年寄りの爺さんが2人のブレザー姿の高校生に囲まれていた。

「いーじゃん!さっさと金出せや!ジジイ!!」

「あのさぁ、どうせ金の使い道ないんだろ?だったら俺らに寄付してくれよ。」

2人の高校生が年寄り相手に詰め寄り、財布を奪おうとしていたのだ。お年寄りは最後まで抵抗していた。

「なんじゃガキども!帰らんか!そろそろ警察に連絡するぞ!!」

その一言が彼らのトリガーになってしまったらしい。1人の高校生が年寄りの胸ぐらを掴んだ。

「てめぇ、調子乗ってんじゃねぇぞ!!」

胸ぐらを掴んでいた高校生はそのまま年寄りを殴り倒し、馬乗りになり、パウンドを浴びせていた。もう1人の高校生はその姿をスマホで撮影しニヤニヤしながら言った。

「この辺はさぁ、日中でも人気がないんだぜぇ。ましてや、夕方なんか、だーーれっも来やしないだろw」

と、年寄りはそのまま1時間にも及ぶ暴行を受け続け、解放された。もちろん財布もパクられた。年寄りは顔面血だらけで駅前の電灯に照らされながら倒れていた。....

---------------

「今日はあんまり稼げんかったなぁ」

「まぁ、おもろい動画撮れたしいいっしょw」

2人の高校生は自転車で並走しながら話していた。

「じゃあ、おれこっちだから。あ、動画あとで送っといて!」

「おう、じゃあな。」

2人は別れそれぞれの帰路へ。

1人がスマホを出し、連絡アプリを開く、その画面には『翔太』と言う名前が。どうやら、暴行した高校生の名前は翔太というらしい。そして、動画を撮影していた高校生は、『琢磨』という名前だった。

琢磨は自転車を止め自宅から近い公園の自販機前に立ち、翔太に先ほどの動画を送ろうとした。すると、急に琢磨は衝撃を受けよろけて、スマホを落としてしまう。周りを見ると、車椅子に座っている高齢者が琢磨の横を通る時にぶつかってしまったようだ。

「...いってぇなぁ。おい!!待てよ!!ジジイ!!」

琢磨は車椅子の高齢者を呼び止めた。琢磨が車椅子に手をかけようとした瞬間、車椅子の男は立ち上がった。....車椅子に座っていたせいか、よくわからなかったが、高齢者はとてつもなく高くごつかった。身長はたぶん190cmある。そして肩幅もアスリートかよっと思ってしまうほどごつかった。

「...おいおい、なんなんだよ。冗談はよしてくれよ」

琢磨は後ずさった。本能的に。こいつはやばいと感じた。そして、琢磨はスマホを拾い急いで自転車に乗り、漕いだ。.....公園の出口まであと数m。その瞬間だった、ガシャン!!!!と音が鳴ったと思うと、琢磨は横になって倒れていた。頭が熱い。おでこ部分を触ってみるとパックリ割れ出血していた。...あの高齢者が公園のゴミ箱を自転車めがけ投げつけてきたのだ。

「...ありえねぇ。嘘だろ...」さっきの高齢者がだんだん近づいてくる足音が聞こえる。薄れゆく意識の中、琢磨はスマホを高齢者に奪われ、どこかに運ばれる感覚を感じた。

----------------

琢磨が目を覚ますと、見知らぬ古びた施設の中にいた。そして椅子に縛り付けられていた。真正面にはなんと、翔太が椅子に縛り付けられていた。

(翔太?!なんでここに、まさかあのジジイに居場所がバレたのか?でもなんで...)

その時思い出した。あの時、高齢者に携帯を奪われたことを。おそらく携帯を使い翔太を誘き寄せたのか...それとも、脅迫でもしたのだろうか。真相はわからない。すると、翔太も目を覚ました。

「え?おい、なんで俺縛られてんだよ!!..って琢磨?おい!これどういう状況なんだよ!!」

翔太が取り乱し焦っていた。すると、急に部屋の扉が開く。...あの時の車椅子の高齢者が入ってきた。

高齢者の男は口を開いて言った。

「お前ら2人お互いに殴り合って、最後に立っていたやつを生かしてここから出してやる。」と。

その声はとても低く、冷たい。2人は初めて恐怖というのを感じた。

「んなこと、できるわけねぇだろ!!!」翔太が叫んだ。車椅子の高齢者は翔太に近づき、水の入ったバケツをかけた。

「冷たッ!!!!!」

翔太が叫ぶ。2人は察した。逆らえばこの高齢者は何をしてくるか分らないと。

2人の拘束は解かれ、高齢者は部屋の出口を塞ぐように立ち、腕を組みこちらを見ている。まるで、2人が殴り合うのを今か今かと待っているようだった。

先に動いたのは琢磨だった。

「...ごめんな翔太。」

そういい、琢磨は翔太に近づいた。拳を振りかざそうとしていた。

すると、高齢者は琢磨に近づき手をすぐさま抑える。

そしておもいっきりビンタした。

「...痛いだろ。そして、翔太くん。とても怖かっただろ?...これで分かっただろ。君たち2人は若気の至りからこのようなことをたくさんしていたのかもしれないが、被害者はトラウマじゃ済まされない恐怖を植え付けられていたんだぞ。」

2人は言い返せなかった。琢磨はビンタされ鼻血が出ていた。翔太は恐怖のあまり失禁していた。そして2人はようやく気づいた。自分たちが今まで取り返しのつかない行為をしていたことに。

車椅子の高齢者はそっと口を開く。

「...もう帰っていいぞ。...これからどうするかはお前らに委ねる。」

2人は何も会話を交わさず立ち上がり、ゆっくりと去ろうとした。すると続けて高齢者が言った。

「けどな、またこんなことしてみろ。次はどうなるか分らないぞ。俺はお前らを見ているからな。」

琢磨と翔太を高齢者の言葉を聞き、そのまま後にした。帰路、2人は何も話すことなくそれぞれ別れた。

翌日、翔太は学校の生徒指導室に呼び出された。昨日の暴行現場を何者かに目撃されており、匿名で通報されたようだ。まもなく、警察が到着した。翔太は先生と警察の前で罪を認め、他の件のことも白状した。翔太はそのまま警察に引き渡される形となった。

そしてその日の夕方、琢磨は自宅から最寄りの交番で自首した。昨日の暴行の件と翔太と一緒に多くの暴行事件を起こしたことを。

---------------

東京のとある病院。翔太に暴行を振るわれた高齢者は誰かの通報によって病院にすぐな運ばれなんとか一命を取り留めた。そしてあの一件から数週間、あの高齢者は病院から退院しようとした時だった。

「あなたの親戚と名乗る人物から物を預かってます。」と言われ、高齢者は謎の包装されたものを受け取る。開けると、財布が出てきた。中身もしっかりある。あの時、2人にパクられた財布だった。高齢者はその財布を大事に手に持ちながら涙を流した。

病院の外、その様子を遠くから見ている人物がいた。もちろん、あの時の車椅子の高齢者だった。車椅子の高齢者はそのまま1人で車椅子を操作し、去っていく。

風が吹いた。風が、男の襟を仰ぐ。すると入れ墨が少しちらっと姿をあらわにするが、すぐに元に戻った。

男の名前は、氷川龍之介。68歳。ただのおじさんだ。



おそらく誤字がたくさんあると思います。初めての作品なので多めにみてください♡

※修正版

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