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ほろほろ鳥も夢をみる  作者: Miki Kukiri
24/68

SEPTEMBRO 2017



     ひかり灯れるやまかげの夜 









 ふるさとと

 よべる地なくて

 秋立てり 





 * * * 





 見知らざる

 駅におりれば

 空に(はな) 





 居場所なき

 蝶蛾(てふが)さまよふ

 秋の暮 





 秋薔薇(あきばら)

 ひらくを誇る

 巫覡ふげきかな 





 うごき止む

 河水(かはみづ)ぬくし

 秋の午後 





 神泉(しんせん)

 姿映して

 星が燃ゆ 





 * * * 





 菊の花

 世話をせしひと

 去りゆけり 





 曼珠沙華

 わらひ興じた時

 とほし 





 思ひ(ぐさ)

 群れ咲くなかに

 蛇二匹 





 ほほゑみの

 散りて流るる

 秋の川 





 宵闇の

 甘きうつろさ

 ひとり歌 





 * * * 





 かなたにて

 呼ぶひとのあり

 宵惑(よひまど)ひ 





 玩具箱

 かんもして去る

 野分かな 





 万華鏡の内なる街で

 狂ひゆく(ばく) 





 花のいろ

 片方が問ふ

 双子かな 





 心中(しんちゆう)

 蘿洞(らどう)たづねて

 消えし(ひと) 





 * * * 





 ふるき妬心

 思ひ出されぬ

 彼岸花 





 団栗(どんぐり)

 群れてありける

 日蔭(ひかげ)かな 





 悪夢しるす

 インクの色の

 あざやけし 





 うごかざる

 蛾を濡らしけり

 秋の雨 





 秋楡(あきにれ)

 (うろ)のやうなる

 (まなこ)かな 





 * * * 





 問ひかける

 ひとの連なる

 (よひ)の坂 





 面影の

 たゆたひてあり

 秋桜(あきざくら) 





 戦跡(いくさあと)にて

 蛇が眠れり

 思ひ(ぐさ) 





 鼻声で

 意地を張るなり

 秋薊(あきあざみ) 





 (そら)を抱く

 (うみ)(ほとり)

 祈りの師 





 * * * 





 秋月夜(あきづきよ)

 去年とおなじ

 欠伸かな 





 なにごとも

 なきまま暮るる

 秋の海 





 宵闇に

 想ひたゆたふ

 薔薇の庭 





 問ひかける

 思ひだけあり

 秋の夜 





 天満星(あまみつほし)

 あといくたびの

 眠りかな 





 * * * 





 亡きひとの

 言葉きこえて

 ひとつ星 








       ( つづく ) 








 


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sen mia permeso.




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