第4話 現界、再び
目の前に、マイホーム空間が現れる。いや、私がマイホームに出現したんだよな。
「『ステータスオープン』。…さて、『転移門』のメニューが増えているはずだけど…あ、あったあった。…うえ!?」
転移先一覧に『現実世界』の項目が出てくる。サブ項目がいくつかあり、『公会堂大ホール』の他、『自宅・自室』を含めた現実世界の地点が並んでいる。
更に『マップ』という項目があり、押すと現実の地図が別ウインドウで表示された。これはあれか、地図上で地点を指定して、そこに転移することもできるってことか。
「そういえば、拓也は出かけたんだよね。…自室に転移、してみよっかな」
おそるおそる、『自宅・自室』の項目を押す。
【現実世界の『自宅・自室』に転移します。よろしいですか? 〔はい/いいえ〕】
〔はい〕を、押す。
ひゅんっ
「おお、確かに、さっきまでいた自分の部屋だ…。えっと、ログアウトしたわけじゃないよね…ええええええっ!?」
ベッドの上に横たわり、フルダイブ装置を着けて眠っている、私。なんとも奇妙な感覚。
「やっぱり、触れる…。揺すってみよっと。おーい、起きてー」
ゆさゆさ
【警告:現実の肉体に過度な接触がありました。このまま続く場合、5秒後に強制ログアウトします】
あ、この辺のセーフティ機能はこれまでと同じだ。大きい地震があった時も警告表示が出たっけ。
しかし、ふーむ…。
よし。
「『ライト』」
ぽうっ
「うわー、魔法も使える! …いや、現実世界で魔法とか使えてどうするのよ。魔物討伐とかないんだし。あ、でも…。『アイテムボックス』」
ぶんっ
「えっと…『MPハイポーション』」
ぽんっ
「ひえええ…」
飲んでみた。美味しかった。もちろん(?)魔力も回復した。もともとそれほど減ってなかったけど。
そしてそして。
「ポーションやら装備やらが『現界』するのも驚きだけど、逆に現実世界のものもデータ収納できるって、凄すぎ…」
勉強机と椅子がまるまる収納できてしまった。これって、収納したままログアウトできちゃうんだよね…。忘れないうちに戻しとこっと。
「さて、一通り試したけど…」
これから、どうしよ。




