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第17話 これからのこと

「おそらくですが、霧雨さんの『現界』能力を狙ってくるような人々はいないと思いますよ」

「仕組みはもちろん、機能として再現することさえできないことがはっきりしましたからね…」


 会社近くのレストランで、ユリシーズさんと社長さんとで夕食をとりながら話す。ここは社長さんのおごりだそうだ。あと、ユリシーズさんが車で自宅まで送ってくれるという。


「でも…驚異とは思われますよね? この世のあらゆる場所に転移でき、なおかつ、ファンタジーの世界でしかあり得ないような、様々なスキルが発現できるような、そんな人間は…」

「いませんよ」

「え?」

「誰が証明できますか? そんなことをする人を見たと言って、誰が信じますか?」

「それは…」

「それに、万が一、霧雨さんが世界に絶望して、その神の如き能力で人々を蹂躙したとしても、それは天災と代わりありませんよ」

「私は地震かなにかですか」


 まあ、ユリシーズさんが私を信用してくれていることはわかる。でも、だったら本名教えてよ。


「ところで、今日は霧雨さんの方でもいろいろ試してみたんですよね? 実験ばかりでそのことを聞きそびれていましたが」

「ああ、それは…」


 私は、ゆうべのうちに偽装アバター『コナミ・サキ』を作り込んだ上で、朝からお昼まで『現界』して過ごしてみたことを話した。


「う、うらやましい…! 特に、調理スキル! そんなことができたら、あらゆる料理を覚えて食べまくるのに…!」

「私は、定番のアイテムボックスの方がうらやましいぞ。趣味の登山が快適になりそうだ…」


 ラノベですかい。

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