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ダンジョンの管理人さん  作者: 子羊
子猫ちゃんと世界を回る
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よくある盗賊との邂逅

 次の日、僕達は街道へ沿って北へ進んでいった。たまに人とすれ違ったりはするけどいたって平和な旅路だった。


「こういうのってお決まりのパターンなら盗賊とかでるのになあ。」


「私達を襲うなんてバカな盗賊なんているはずないじゃない。」


「でもモウ将軍を除けば、結構カモに見えると思うんだけどな。」


 子猫ちゃんは退屈なせいか居眠りをしていたので、僕はりーとお話していた。御者は一応、モウ将軍がしてくれている。御者はいかついけど、護衛がいないし盗賊からみたらカモに見えるのかも。なんてつまらない駄洒落を考えつつ僕らは進んだ。



 ちょうど太陽が真上に来るころ、急に馬車が止まった。


「どうしたのー?お昼にするー?」


「いえ、ちょっと人の気配がしたもので。」


「りー、どう?感じる?」


「20人ぐらいに囲まれているわね。」


「そうかあ、まさかほんとに来るとはなあ。モウ将軍、殺さないでよ?」


「はい、わかっております。」


「子猫ちゃーん、お客さんだよー?」


「にゃ?お魚は・・・?」


「寝ぼけてないで・・・。盗賊が来たんだよ。捕まえてダンジョン送りにするから手伝ってほしいな。魚は後で出すからさ。」


「おさかにゃーーー!!!」


 言うが早いか、子猫ちゃんは飛び出していった。生きててもどうせ迷惑にしかならないだろうし、ダンジョンに送ってしっかりDPになってもらおう。万が一、生き残ったらその時はその時だよね。盗賊なんてしなくてもいいぐらい稼げるならそれにこしたことはないだろうし。


 正義の味方なんてするつもりはないけれど、まあ、どうせなら意味のある生き方、死に方をしてもらおう。もちろん、僕にとってだけれど。




 しかし、魚がかかった子猫ちゃんはすごい。あっというまに10人ぐらいなぎ倒しちゃった。テンプレ的な盗賊との掛け合いもしてみたかったんだけどなあ。「命が惜しくば、女を差し出せ。」「お前らにこいつらは渡さない。俺とであったことを後悔するんだな。」みたいなやりとりを。


 結局、子猫ちゃんが15人、モウ将軍が7人、りーの魔法で眠らされたのが3人捕まった。25人もいるよ。めんどくさいねー。とりあえず転移門でも開いちゃうか。ほんと最近なんでもありにしてるな。場所は2階層辺りでいいかなあ。森の中から森の中なら盗賊たちも驚かないだろう。転移させたあと、リーダーらしきやつを起こした。


「命だけは助けてやる。もう僕達の前に現れるな。」


「へっ、甘いな。こうしたことを後悔させてやるぜ。」


 いかにもモブみたいなセリフを残して散っていった。ダンジョンの中の森だと知ったら、あいつらはどういう反応をするだろうか。そうだ、一応アクツちゃんにも伝えとこう。


「アクツちゃん、元気してる?」


「こ、これはご主人様。連絡いただけてうれしいです。」


「実はさ、盗賊を25人ぐらい捕まえて第2階層に放置したから、適当に泳がせといて。」


「処理はしなくていいんですか?」


「まあ、運がよければ生き延びるだろう。冒険者達を襲い始めたら処理していいからさ。たぶん盗賊になるような奴らだから第2階層の魔物にやられちゃうと思うし。」


「はい、了解しました。」


 そんな感じで盗賊討伐は無事終了。転移門を閉じて僕達は旅を続けた。


「お魚ちょうだいにゃー。」


「はいはい、忘れてないからねー。」


 子猫ちゃんはあいかわらず旅を楽しんでいるなあ。

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