強いぞ 子猫ちゃん
領主はここ数日はおとなしくしているようで、いつもと同じ毎日が続いていた。しかしマスタールームにはなぜか子猫ちゃんがいつくようになった。僕になついたようだ。
「にゃーー!」
「うん、今日も遊びに来たんだねー。」
子猫ちゃんは丸いものにじゃれる習性があるのだろうか。マルちゃんにもじゃれていたけれど、マスタールームにあるバスケットボールぐらいの白い光にもじゃれつこうとしている。まあ実体はないので、じゃれることはできないんだけれど。
「ちょっといっしょに散歩いくかい?」
「にゃーー!」
というわけで久しぶりに第3階層に来た。やっぱり猫だからお魚食べるのかなー?なんて安易な考えからだ。お供にはいつものようにりーがいる。心強い用心棒だ。
「きれいな砂浜ねー。ダンジョン内だとは思えないわっ。」
「ほんとだよねー。ランちゃんに任せっきりだったけど、たまにはこないとなあ。」
「いえ、気にかけていただけるだけでもありがたいことです。」
ランちゃんとは第3階層担当のラミアだ。僕が来るということで少し張り切っているようだ。いつもより多くとぐろを巻いている。そんなことはないか。
「にゃーーー!!!!」
海で大きな魚が跳ねているのをみて、子猫ちゃんが声をあげ、姿を消した。あれ?転移??かと思ったら魚のすぐそばまで走りよっていたようだ。そのまま爪で一閃。魚は見事まっぷたつに・・・・。
ええー、あの魚、2mぐらいのでかさじゃない?水面をあのスピードで走って、しかも素手で一刀両断にするとか、どこの達人だよ・・・。
子猫ちゃんはたしかにダンジョンで一人、迷子になっていたけれど、そのままでもきっとたくましく生きていたのかもしれない。
「にゃーーー!」
うれしそうに魚を頭の上にもってかけよってくる子猫ちゃん。とりあえず、台と包丁を生成して3枚に・・・・おろせるのか?これ。鮪の解体ショーじゃあるまいし。
どうやって食べようかと考えていると、ランちゃんがうまく捌いてくれた。今は鉄板をとりだして、海辺でバーベキュー大会である。エルフちゃんやアミ、あと各階層の担当者であるマルちゃん、アクツちゃん、テンちゃん、トカちゃんも呼んだ。
トーテムポールぽい無生物であるテンちゃんもどうにかして食べていた。食べるというか吸収って感じだった。トカちゃんは体が大きいから自分で魚とってきて丸ごとかじってたよ。
それにしても子猫ちゃんってほんと何者なんだろうね。




