待ち伏せ
「好きだったのよ あーなたー♪」
「急に何言ってるの?」
「いや、待ち伏せといえばこの歌かなかと・・・。」
これ以上歌うと怖い人たちがきそうなので自粛。今日は、こないだ見つけた人が通りそうな道で張り込み中である。お供はツンデレフェアリーの「りー」である。それにしても管理人自ら張り込みするっておかしいかも。
張り込みといえばあんぱんと牛乳だよねー、という謎知識から、アイテム生成であんぱんと牛乳を取り出す。
「りーも食べる?」
「あ、あなたがどうしてもっていうなら食べてあげなくもないわっ。」
ほんとツンデレってかわいい。そして小さな姿であんぱんをほおばる姿がさらにかわいい。思わず和む。
「あー、ここに盗賊と行商人が現れて襲われてくれないかなー。」
なんてことを呟くがそうおいしい状況に出くわすこともない。たまにフォレストウルフが襲ってくるけど、全て「りー」が黒こげにしてくれた。もしかしてここって誰も通らないのかな。とあきらめかけたそのとき、女性とそれを追いかける集団が現れた。
こういう場合どうすればいいんだろう。追いかけられてるほうを助けたはいいが、もしかして悪いやつだったら。とりあえず捕まえて事情を聞いてみようか。
アイテム生成で足元にバナナの皮を作る。それを踏んだ女性はつるっとこけた。走ってる勢いでこけたらさすがに危ないので、すぐそばに転移して支える。
「だいじょうぶですか?」
「えっ、いつのまに。それにこの足元の黄色いものはなに?」
どうやらバナナは一般的な果物ではないようだ。南国産だものね。もしかしたらすごい高級品だったかもしれない。
「追われているようですが、どうしましたか?」
「おい、お前。その女をこちらに渡せっっ!」
追いかけてきた集団も、女性においついてしまった。とりあえず事情を聞きたいんだけどそんな雰囲気じゃないよね。
「りー、男たちを魔法で眠らせられる?」
「当たり前よっ。」
言うが早いか、男たちは眠ってしまった。とりあえず女性にはあんぱんと牛乳を渡して食べてもらった。どうやら1日飲まず食わずで逃げていたようだ。
「どうして逃げてたんですか?」
「・・・・・・・。」
「答えたくないならいいですが、そうなるとあの人たちに聞かないといけなくなりますね。もし、あっちのほうが正しいならそのまま引渡しますが。」
「そ、それはやめてくださいっ。」
女性は青い顔になった。逃げようにもさっきバナナの皮で滑ったとき、足をひねったようである。これではそう遠くへは逃げられない。女性は仕方なく事情を話し始めた。




