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ダンジョンの管理人さん  作者: 子羊
ダンジョンと人間たち
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誰も来ないダンジョン

あれから1ヶ月が経った。待てど暮らせど近くに人なんてきやしない。当然、入居希望の魔物もこない。これはもう打って出るしかないのかなあ、なんて考え始める始末。でも僕はダンジョンの外には出られない。そこで考えた。ダンジョン拡張って機能があることを。


「ダンジョンの入り口の周りをダンジョンの管理下に置くことってできるのかな?」


「はい、可能ですよー。」


 バスケットボールぐらいの大きさの白い光はそう答えた。いいかげん、名前付けたほうがいいかもしれない。可能だというので、さっそくやってみた。イメージは歩いて半日ぐらいの範囲。さすがにごっそりとDPが持っていかれた感覚はあるけれど、ダンジョン掃除でみんながんばってくれたので、DPは山ほどある。なので気にしない。


「さっそく外にでてみよう。りー、いっしょに来てくれる?」


「しょうがないわねー。私がいないとなにもできないんだから。」


 なんてことをりーは言っているけれど、なんかとてもうれしそう。りーとは従魔のフェアリーである。りーだけは担当する階層を持っていないからずっと僕といっしょにいる。相変わらずツンデレである。





 初めてダンジョンの外を見てみると、やはりここは山のふもと。周りにはたくさんの木々が生い茂っていて、こんなとこに人はこないのかもしれない。たしか1日ぐらい歩いたところに村か町があるとか言ってた気がする。近くに街道とかないかなー。


「この辺ってどんな魔物がいるんだろうね。」


「どんな魔物がでても私の魔法でしゅんころよ。」


 そう、フェアリーだからちっこいんだけれど、強さとしては他の従魔となんら代わりがないぐらい強い。つまり魔物の集落があっても一人で殲滅できるレベルのようだ。なんとも心強い。


 そうして辺りを散策してみるわけだけども、見事に木以外になにもない。テンプレだと、盗賊に襲われる行商人とか見つかるんじゃないの?なんて思わなくもないんだけど。テンプレってなんだよ。また意味不明な知識が頭から出てきている。




 そろそろ日が暮れそうになったころ、やっと道らしきものを見つけた。よかった。ダンジョンの管理下になった地域内に人が通りそうな場所があって。あとはこの辺で待ち伏せして、人に出会うのを待てばいいかな。最悪、人の姿に近い従魔を呼び出して、町までいかせる手もなくはない。


 でもまあそれは明日以降にして、今日はマスタールームに帰ろう。

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