表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/27

【01-06】特殊効果多彩な装備たち(バトルスーツ編)

さて、お次は『バトルスーツ』という名前で表記されているセーラー服とその付属品各種だ。


私たちが着用しているセーラー服は、それぞれ通っていた学校によって多少デザインは異なっている。

まずは、私事アリサとヒナタちゃん、そしてユウト君が着用しているセーラー服は、元私立鏑木学園高等学校の女子制服だったセーラー服である。

基本的に何処にでもある標準デザインのセーラー服である。

襟の形状が少しばかり特殊で、名古屋襟と呼ばれているデザインのセーラー襟を、一回り大きくしたセーラー襟(セーラー襟の合わせ部は鳩尾。肩幅よりも2㎝ほど幅広。襟の後ろ側は肩甲骨よりも5㎝ほど長い)とななっている。セーラー襟と胸当ての上部、袖口カフス部が黒色で、それぞれ3本の白線が入り、胸カバー中央部には、私立鏑木学園を高等学校の校章が刺繍されている。なお、襟に通すスカーフの色で学年が解るようになっており、3人とも1学年の学年色である赤色のスカーフを結んでいる。

ボトムは普通のボックススカートで、前後に2本ずつボックスヒダになっているタイプだ。なお、スカート丈は3人とも最も短い35㎝丈(膝上10㎝)となる。これに黒色のニーハイソックス(膝上10㎝丈)を履き、黒色ローファーを履いている。


次に、ナツキ君が着用するセーラー服は、元私立御託狭間学園高等学校が、今年度女子制服として採用していたセーラー服である。ぶっちゃけてしまえば、某アニメ(漫画)に出てきた、超お金持ち学園の女子制服である、あのピンク色のセーラー服だ。生地の厚さや素材自体は(たぶんアニメの設定と)違っているが、デザインと構成する服の数は全く同じである。つまり、(もともとの設定はどうなのかは知らないが)黒色のハイネックトレーナーに、薄めのピンク色の膝丈ワンピース。濃い目のピンク色(どちらかといえば赤色に近い)変形セーラーブレザーには、大きめの白色のセーラー襟を装備し、黄色のスカーフを通している。なお、背の低いナツキ君は、少しでも足の長さを長く見せようと、黒白のボーダー柄のニーソ(膝上10㎝丈)を履き、こげ茶色のローファーを履いている。


最後にレイナさんの着用するセーラー服は、元私立修道女学園高等学校の修道服を基本としたセーラー服(外部学生仕様)だ。

この学園は内部学生(すでに終生誓願を終了している学生)と外部学生(学園にいる間だけ誓願をしている学生)に別れてはいるが、学園内でそれに関しての差別棟は一切ないという、とても珍しい学校でもある。

そのため、外部と内部を判別しているのはただ単に制服のデザインだけであり、それすらもセーラーブレザー自体は同じで下に着用している修道服が本物かもどきかの違いでしかない。もどきといっても、その形状は本物と同様であり、着用する方法が前ファスナー(内部学生用)か背中ファスナー(外部学生用)かの違いだけだ。

レイナさんは当然外部学生だったので、背中ファスナー式の修道服(よく通販で目にするなんちゃって修道服に似ている)に私やヒナタちゃんが着ているのと同じセーラーブレザーを着用している。なお、修道服自体は膝下20㎝と長く、体育などの運動用ニーソ(膝上10㎝丈)を履き、黒色のローファーを履いている。

あと特筆すべきは、セーラーに合わせる者がスカーフではなく十字架だという事。その十字架も、この世界に来てからデザインが変化しているみたいで、真円と十字架が重なったモノに、東洋龍が2匹巻き付いているデザインになっている。たぶん、この世界の何かの神様のエンブレムなんだろうと、そんな推測している私たち。なお、このエンブレムに関しては、詳しく調べる事を控えている。

どうせ、何処かの人里に到着すれば、いやでも目に付くだろうとの事で・・・・・。


さて、そんなセーラー服には、『サイズ自動調整〔S〕』・『汚れ防止〔S〕』・『自動修復〔S〕』・『物理戦闘スキル効果上昇〔S〕』・『基礎体力関連スキル効果上昇〔S〕』・『敵対的物理攻撃耐性〔S〕』・『神衣』の7つの特殊効果。

スカートもしくはワンピースには、『サイズ自動調整〔S〕』・『汚れ防止〔S〕』・『自動修復〔S〕』・『魔法戦闘スキル効果上昇〔S〕』・『基礎体力関連スキル効果上昇〔S〕』・『敵対的魔法攻撃・精神攻撃耐性〔S〕』・『神衣』の7つの特殊効果。

ニーハイソックスもしくはハイソックスには、『サイズ自動調整〔S〕』・『汚れ防止〔S〕』・『自動修復〔S〕』・『物理的・魔法的攻撃力上昇〔S〕』・『神衣』の5つの特殊効果。

靴には、『サイズ自動調整〔S〕』・『汚れ防止〔S〕』・『自動修復〔S〕』・『地形・地質耐性〔S〕』・『神衣』の5つの特殊効果。


半分近くは、いろいろと重複している効果なので割愛するが、新しい効果についての詳細は次の通り。


【物理戦闘スキル効果上昇〔S〕】

徒手空拳や武器での戦闘に、大きな補正が付くらしい。らしいといったのは、未だ武器による戦闘を一切行っていないから、その効果のほどがいまいち理解できないのだ。

実際、鑑定の説明によれば、スキルレベルに依存して、その効果が増大するという話である。

ちなみに、(すべてのステータス上昇系スキルに言える事だが)ランクがFランクの場合は10%アップとなり、最高ランクのSランクの場合は、100%アップとなるらしい。逆に、攻撃耐性スキルの方は、Fランクの場合は10%ダウンとなり、最高ランクのSランクの場合は、100%ダウンとなるらしい。

なので、この関連スキルの説明はほとんど同じ内容なので割愛していく。


【地形・地質耐性〔S〕】

その名も通り、地形や、自然環境下でできたあらゆる障害物を、スキルレベルに比例して軽減してくれるスキルである。このスキルのおかげで、雪の上でも平地と同じように歩いたり走ったりする事ができた。


閑話休題。


「しかし、・・・・あれだね。」

「なに?あれって?」


体操服とブルマアンダーウエアーと、セーラー服と付属品バトルスーツの鑑定結果を見ながら呟いた私に、同じく、鑑定結果を遠い目をして現実逃避していたヒナタちゃんが聞き返してくる。ちなみに全員が同じ反応で、現実逃避を行っているが、・・・・・・気にしてはいけないのだろう。


「ここまで来ると、もう誰かさんの陰謀論を疑うね。そして、この世界に来ているだろう学園都市の面々が着用している服が、皆『金属装備よりも強い布装備』状態なのかどうか、少し気になるところだね。ちなみに、予備として持っているセーラー服も、さっき鑑定したら同じ性能?だったよ?」

「ああ。確かに。あの時間にこの世界に召喚されているから、全員が私たちと同じ制服装備だよね・・・・・きっと。

でも不思議なのは、なんで男連中は皆全裸だったのかという事。・・・・いや。『男性用の服を着ていたモノは全員全裸だった』といった方がいいかな?もっとも、私達が確認している範囲だけの話だけどね。」


そのあたりの事は、ほかの学園都市関係者との再開までは、何処かの棚の上にでも放り上げておけばいい。そんな結論に達した私とヒナタちゃん。


「そういえば、アリサちゃん?」

「なに?」

「下着には、何にも効果は付いていなかったよね?」

「そうだね。下着はただの布製品だよね。それは何?」

「ただの布という事は、下着は選択しないと汚くなる一方だし、女の子であるあたしたちには、毎月必ず来るものがあるよね。」

「・・・・ああ、あれね。ちなみに私は10日くらい先だけど、ヒナタちゃんはいつごろの予定?そして、レイナさんも何時頃なのかな?」


私の切り返しに反応して、レイナさんが現実へと帰還してくる。


「あれって・・・・・・。ああ、あれの事ね。わたくしは昨日終わったかな。」

「あたしはそろそろ来る頃かな?早くて明日、遅くても5日後までにはね。だから心配なんだけど。あれ関連の用意が全くないからね。」


何の話をしているのかを理解してレイナさんは、昨日終了したと告白してくる。ヒナタちゃんは明日からが危険日らしい。まあ、その事についても、すでに対策できる事は確認済みだ。


「あれ関連の対策も、すでにできる事は確認済みだよ。その事も含めて話をしていきたいから、とりあえず男の娘2人(ユウト君とナツキ君)を再起動させようか。」


男の娘2人(ユウト君とナツキ君)を再起動させた後、まずは金属装備よりも(体操服・ブルマと)強い布装備(セーラ服)についての見解を話し合っていく。見解といっても、これだけ最強のアンダーウエアーとバトルスーツを労せずして手に入れたのだ。

これらを手放すという考えは初めから持ち合わせていないし、例え他の服装があっても、事戦闘に関して言えば、この服装で行く事は変わりない事実だ。それぞれの武器についても、【神武装備〔E〕】というそれっぽいスキルも持っているのだ・・・・・、全員が。このスキルを使わない手はない。

と、いう事で。


「それじゃあとりあえず、5人の武器を出してみようか。」

「武器って言っても、手元には何もないけど・・・・・。まさかアリサちゃんが持っている【料理魔法〔A〕】で、武器を創造するのかな?『〇〇という名の◇◇』といった感じで。」


私の問いかけに、ユウト君がこう切り返してくる。私はその問いかけに、こう答えておく。


「それでもいいんだけどね。ここでは、5人全員が持っている【神武装備〔E〕】を使ってみようと思うんだ。このスキルの説明を読む限り、『スキル保持者の戦闘方法にあった特殊武器を召喚する』ってあったからね。きっととんでもない武器が手に入ると思うんだけど?」

「確かに、それは面白そうだね。このスキルで召喚した武器は、僕たち専用の武器になるみたいだから、・・・・・運が良ければ、勇者専用武器も手に入るかも?」


そんな会話をしつつ、では使ってみようと皆で話し合い・・・・・。


「なになに・・・・、『斬鉄刀:常世の春』。

この世界にあるあらゆる固形物体(有機物・無機物問わず)を切断できる神剣。切断できる物体の硬度は、切断する際に注ぎ込む魔力量に比例する。ただし、固形物体を取らない有機物・無機物に関しては、切断する事ができない。

・・・・また、とんでもない者が出てきたな。俺の武器。」


はず初めに、ユウト君が、スキルを使用して武器を召喚してみた。その結果、斬鉄刀なんてたいそうな名前の神剣を召喚する事に成功。こんにゃく以外何でも切り裂く、かの斬鉄剣とは違い、切れない物体も結構多いみたいだが、対固形生物などにはすごく有効な武器である事は確かだ。


「そういえば、この刀で、スライムって切断できるのかな?」


そんな疑問を出してくるヒナタちゃん。


「スライム?あれって、どんなカテゴリーの生命体だ?」

「軟体生物である事は・・・・・、確かよね?」

「あとは、単細胞生物?だと仮定すれば、タンパク質みたいな表皮に、中身はほとんどが水、もしくは何らかの水溶液よね?核は何でできているのか知らないけど・・・・。」

「だとすれば、表皮は解らんが、核は斬る事は可能だろう。」


そんな会話を繰り広げながら、ふと、どうでもいい事を考える私。そして、その事を水面まで披露してみる。


「そういえば、何故ユウト君の一人称は『俺』なの?俺っ娘は私からすれば、ロリッ娘ちゃんが背伸びして言う感じがするんだよね。皆はどう考えている?」

「・・・・そうだね、あたしはアリサちゃんの意見に賛成かな?私みたいなロリッ娘体系が『俺』って言っていると、なんだか和むよね。」


との意見は、ヒナタちゃん。ちなみに、ヒナタちゃん自身の一人称は『あたし』だ。


「わたくしも、その意見には賛成ですね。そうそう、ナツキ君は、ボクっ娘でいてくださいね。」

「3人の意見を参考にすれば、俺の一人称は、『俺』ではなく、『私』とかの方がいいのか?・・・・それとも意表をついて、『わらわ』とかにしてみる?」


なんと、ユウト君自身から、一人称の候補を言ってきた。しかし『わらわ』とはねえ~~~~。


「・・・・そうだね、漢字で『わらわ』って書くと、少し硬くて何処かのお姫様みたくなっちゃうから、ここはひらがなで『わらわ』の方がいいかな?その一人称にするならば。」

「そうだね、ひらがなそっちのほうが、堅苦しくなくていいよね。」


というわけで、たった今からユウト君の一人称は、『俺』から『わらわ』に変更になったとさ。

さて、喉につかえていた問題も解決した事だし、次は私がスキルを使ってみる。


「これは・・・・・なになに?『魔法双剣:炎華・氷華』。

火属性が付与された『炎華』と、氷属性は付与された『氷華』からなる魔法双剣。この世界に存在する魔法16属性(空・時・重・光・闇・風・火・水・地・癒・壊・雷・氷・焔・樹・無)のどれかを付与された短剣2組からなる双子の双剣。双剣の組み合わせは、召喚される際にランダムとなるため選ぶ事は出来ない。

有機物・無機物・霊体など、あらゆる生命体に対し切断力を有するが、属性によっては切断できないモノも存在する。なお切断力は、切断時に注ぎ込む魔力に比例する。」

「・・・・・これはあれかな?全属性を揃えるコンプリートするまで、頑張らないといけないタイプだね。」

「私、がんばってみる!」

「じゃあ、次はあたしだね。

・・・・・。

なになに?『魔弓:蒼穹和弓』。

魔力を矢の形状にして放つ事ができる和弓。属性を込めれば、その属性の魔法矢に、込めなければ普通の矢として放ち、込める魔力量によって着弾時の威力が決まる。」

「・・・・・・。」


3人が3人ともに、神剣・聖剣・魔剣の類の武器を引き当てている。で、ナツキ君とレイナさんが、気を持ち直して同時にスキルを発動。その結果・・・・・。


ナツキ君の武器として出てきたのは、『神龍シェンロンの鱗甲』という左右一対の篭手装備であり武器であるという代物。

神剣・聖剣・魔剣以外のあらゆる武器を破壊でき、あらゆる攻撃(物理・魔法・精神)が起こす現象や事象を殴る事ができる。また、イメージした通りの形状に変化(明らかに質量保存の法則を無視した大きさも可能)するため、どんな物理武器にも変化できる性能も併せ持つ。もちろん威力は込める魔力量に比例する。


レイナさんの武器として出てきたのは、『神杖:破邪福音の錫杖』という何処かの宗教の教皇様が持っているような錫杖。

治癒の女神『マリアスクナ』が加護を与えた神杖。治癒や回復魔法の効果を増大し、呪詛や威嚇などの状態異常を、込めた魔力に比例した範囲内において無力化する。また、この杖を起点に、安全休息区域セーフティーンゾーンを構築する事によって、魔力消費なしに結界を構築する事が可能。その範囲も、込められる魔力量に応じて広がっていく。


「・・・・・この世界に、いったいどれだけの神剣・聖剣・魔剣の類の武器があるのか知らないけど、こういった武器って、どこの馬の骨の私たちが持つ者ではなく、勇者や魔王といった有名どころが持っているモノでは?それとも、何処かのお城の宝物庫などで埃を被っているとか?あたしは、そう考えているけど?」

「わたくしも、ヒナタさんの意見に賛成ですわ。では、その埃が被っているだろう宝物庫にこれらの武器があった場合、その場所はどうなっていると思う?本物はここにあるわけだし、レプリカとすり替わっているとか?」

「そんな恐ろしいこと考えないでよ。それよりも、『もともとそこにはなかった』事になっている方に欠けるよ、・・・・わらわは。」

「ユウト君の意見が正解かな?さっき調べたら、『世界中の何処かにある武器を召喚する。その際、その召喚される武器に所有者がいた場合、その場に武器があった事実は抹消される。ただし、武器自体が所有者を認めている場合は、その武器は召喚されない』とあるからね。」

「そうなるとボクたちの手元にある武器、ボクたちの専用の武器で、ボクたち以外使用不能になっているの?」

「・・・・そうだね。すでにここにある武器は、召喚された時点で使用者が私たちの誰かになっているからね。私たちが死亡するまでは、この武器は私達しか使えないと思うよ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ