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さて、ここでなんだかんだ言っても結局はどうせ一回戦はギリギリで勝ってそのまま勝ち続けて優勝してハッピーエンド。と思ってこの章を読もうと思っている読者諸君、君達は一人残らず勘違いをしている―否、思い違いをしている。このまますんなりハッピーエンドに行くわけがないだろう。漫画の世界でもない限りな。君達はどれだけ理想通りに思い通りに物事が進むと思っているんだ。
何も部活動に限ったことではない。
世の中すべてが思い通り何か行かないさ。
勉強も仕事も趣味も劇も賭けも勝負も恋も生活も将来も、
全て自分の思い通りになんか進まない。
そんなことはわかっていたはずだろう。
まぁ、ここまで言っておいてなんだが半分は君達の思った通りにはなった。だがしかし正直、ずるずる長ったらしく話したくはない。君達も聞きたくないだろう。・・・決して話すのが面倒くさくなった訳ではないぞ。
確かに前置きが長すぎただけに、このまま本題を長くしてしまうと、だるくなってしまうという事実は認めよう。
そうだな。それなら一回戦の八割ぐらい話を開示してしまうと第一セット目は僕達がとった。二十五 対 二十という辛くも一セットをとることができた。
続く二セット目は十三 対 二十五でかなり大差でとられてしまった。
そして最後の三セット目の十五 対 十三の時のコートチェンジした後から話をしよう。
ここで、半分は思い通りになったならどうせ勝つんでしょ。とか思っている人がいるかもしれない。
だけど気をつけた方がいい。
これから話すことも思い通りにならないかもしれないのだから。