007
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三時間が経ち今は午後八時である。
今日は前半と後半が使えたので七時半過ぎまで練習した。
今は帰り道の途中。
今日は何故か愛可と一緒に帰っている。
確かに愛可とは帰り道が一緒だが今までに一緒に帰ることがあまりなかった。
というより、ほとんどなかった。
帰りの道中、これといって話すことはなく予想通り明日の話になった。
「明日はとうとう中連だね。」
「言われなくたってわかってるよ、そんなことは。」
「そうだけど、やっぱり言いたいじゃん。しかも大事な試合なんだし。」
そう、明日は大事な試合だ。―いや、中連の試合はすべて大事なんだけど明日の試合は特に大事だ。
何せ一回戦目から一番の優勝候補といわれている中学と戦うのだから。
「なんかもう一回戦目から決勝戦みたいなものだよね。」
「そうだな。本当に運がいいのやら悪いのやら、わからないな。」
「いいって思おうよ。だって、この一回戦を勝てばもう優勝したみたいなものじゃん。」
それはそうだろう。
そう、それは勝つことができればの話だ。
だけども、そんな簡単な話じゃないし、もし勝てたとしてもトーナメント表を見たかぎり勝ち進んでも西里津中学と六仙中学とはあたる。
それは免れない事実だし紛れもない真実だ。
「勝てばね。」
つぶやき気味に言い、そのあとも僕達は帰りの夜道を歩く。
さて、ここで愛可の家に着き僕達はここでお別れだ。
ちなみに僕はちゃんと女の子を家まで送り届ける奴なのだ。―なんて紳士なのだろうか。
ジェントルマンである。
「それじゃあ明日は頑張ろうね。ちゃんと明日に備えて早く寝なきゃだめだよ彼方君。」
僕のことを心配してくれるなんて・・・なんて優しいんだろう愛可は。―惚れてしまうかもしれない。
「わかってるよ。お前も明日、遅刻するなよ。」
「大丈夫だよ。それじゃあ明日、公園で待ち合わせね。」
「いや、お前ん家に行くよ。」
「いいの?ありがとう!」
「いいよ別にそれぐらい。それじゃあまた明日な。」
「うん。バイバイ彼方君。」
「バイバイ。」
そう言って僕は家に帰った。
それから家に着き、いろいろ支度を済ませて後はもう寝るだけの状態である。
その時に僕のケータイにメールが届いた。
僕は中学生でケータイを持っているのである。
あまり自慢にならないけど・・・。
受信ボックスを確認すると愛可からだった。
『もう寝てたかな?寝てたらごめんね。明日みんなが疲れた時のために、はちみつレモンとオリジナルスポーツドリンクを作ってくるから楽しみにしててね。それではおやすみなさい。』
なんて丁寧な文だろうか。
愛可とは結構メールのやり取りをしているがいつも丁寧である。
『まだ寝てないよ。今から寝るところだよ。楽しみにしてる。おやすみ。』
と返信をして部屋の電気を消した。
すると電話がかかってきた。
愛可からだ。
「もしもし、どうした?」
「どうしたってことでもないんだけど、えっと・・・んっと・・・おやすみ!」
「え、あ~と・・・おやすみ。」
「それだけ言いたかっただけだから。バイバイ。」
そう言われ電話を切られた。
何だったんだいったい。
それから目をつぶり、今までの練習を振り返りながら眠りについた。
そして次の日、中連当日を迎える。




