第62話 反撃
「な、め……るなあああああッッッ!!!」
アリアの神速の指テクが小麦色の鼠径部を捉え、脳を直接灼くような快楽の電流が走ったその瞬間――ファラは噛み締めた奥歯から血を流さんばかりの執念で、狂おしいほどのメス化シグナルを強引に捩じ伏せました。
「私は……ミランダ様の、第一の矛ッ! この程度の不純な術に、屈するものかァーーー!!!」
ドォン!!! と、修練場の空気が爆ぜます。
ファラの全身から噴き出したのは、野生の生命力そのものである黄金色の闘気。過敏に開発されかけた肌の神経を、限界突破した魔力出力による「肉体強化」で強制的に麻痺・麻酔状態へと書き換えたのです。
「くっ……!? なんという強靭なメンタル(企業理念)かしら!」
背後から組み伏せていたレイラが、その圧倒的な野生のパワーに驚愕し、わずかに体勢を崩します。
「はあああッ!!!」
好機を逃さず、ファラは肉厚な爆乳を揺らしながら強引に寝返りを打ち、馬乗りになっていたレイラを強烈な体当たりで吹き飛ばしました。国家最高戦力が、床を数メートルも滑っていきます。
「次は貴様だ、アリア……ッ!」
立ち上がったファラの目は、完全に飢えた雌豹のそれでした。理性を蕩かす《アロマ・オブ・ドミナンス》の濃密な霧を、鍛え上げられた肺活量による咆哮の風圧で一気に吹き散らします。
「ハメ込み営業などと、舐めた口を利いた報いだ! 異国の関節技で、その生意気な手足をへし折ってくれるわ!!」
守護神たるレイラを剥がされ、ヴェロニカの結界の真っ只中、アリアは完全にファラと一対一の状況に追い込まれました。
シュッ、と風を切り、ファラの褐色に引き締まった長い脚が、アリアの首元を狙って鋭くしなります。格闘魔術による超高速の回し蹴り。おじさんの前世の動体視力では、到底目視不可能な神速の一撃です。
「――いいえ、予測の範疇(想定内)ですわ」
しかし、アリアは不敵に微笑んだまま微動だにしません。
なぜなら、バックオフィス(後方支援)には、我が社が誇る最高頭脳が控えているからです。
『――総帥、敵の攻撃軌道、および筋肉の収縮パターンを完全解析。右斜め30度へ20センチ頭部を傾けてください』
脳内に直接響くのは、ソフィアの《万物解析の魔眼》による超精密な戦闘ナビゲーション。
アリアが指示通りに美頭を傾けると、ファラの鋭い蹴りは、ボルドー赤のボレロの襟元をかすめるだけで空を切りました。
「なっ、読まれた!?」
「ええ、我が社の経営コンサルタントは優秀でしてよ? さあ、カウンターの提案(おじさん直伝の泥仕合)を差し上げますわ!」
アリアは避けた勢いのまま、あえて令嬢らしからぬ泥臭さで、ファラの道着の胸元へと飛び込みました。B104の圧倒的な豊満が、ファラのB98の爆乳と激しく衝突し、グニョリと肉感的な音を立てて潰れ合います。
「がはっ……!? 体当たり……いや、これはッ!」
密着した瞬間、ファラは気づきました。アリアの狙いは打撃ではなく、完全な「肉弾戦によるホールド」であることに。
アリアはチート能力を持つその柔肌の両腕を、ファラの汗ばんだ首筋と、引き締まったウエストへと執拗に絡めつけました。前世でおじさんが夜な夜な研究した「百合同人誌の寝技体勢」を、チート肉体で完璧に再現したのです。
「離せ、この……っ、力(タチ圧)が、強すぎる……!?」
「ふふ、いくら肉体を強化しても、この密着距離では、発情粒子の『経皮吸収(肌からの直接摂取)』は防げませんわ!」
ぎゅうぎゅうと、お互いの柔らかい肉体と爆乳を押し付け合う二人。
ファラの黄金の闘気が、アリアの肌に直接触れる濃密なアロマと指先の微細な振動によって、内側からジワジワとピンク色の快楽魔力へと侵食され始めます。
「あ、熱……っ、直に、入って、くる……ッ!」
「さあ、反撃のターンは終了(お買い上げ)ですわ。ここからは、最高経営責任者(CEO)による『直接決済』を執り行います」
密着し、身動きの取れないファラの顎を、アリアは美しく引き締まった指先でクイと持ち上げました。目の前にあるのは、おじさんの知識と美少女の純和が融合した、絶対絶頂の兵器。
「んむっ学……んんぅ――ッッッ!?」
ファラの褐色に染まる唇が、アリアの冷徹にして艶やかな唇によって、完全に塞がれました。
最強の必殺技《天使のキス(エンジェル・キス)》が、ついにファラの口内に容赦なく炸裂したのです。




