第33話:裏権力の女傑たち ~男たちの悲哀と女尊男卑の真実~
保守派の最高幹部が集う秘密の夜会への招待状を手に、アリアは馬車の中で静かに微笑んでいました。その隣には、主君の警護として同行を許され、極度に緊張した面持ちで黒鉄の甲冑(胸元はアリアへの忠誠を示すように大胆に開けられている)に身を包んだ近衛騎士団長レイラの姿があります。
「アリア様、今回の夜会には、我が国の裏権力を牛耳る【元老院】の最高幹部たちも出席する予定ですわ。彼女たちは全員がバルトシュタイン公爵家を筆頭とする保守派の重鎮……それも、かつて王宮の夜を統べた伝説的な女性ばかりです」
レイラが真剣な表情で語る【元老院】という言葉に、アリア(中身:おじさん)は優雅に頷きながらも、この世界の「構造」について改めて思考を巡らせていました。
【世界を支配する女たちと、元老院】
みなさん、ここでこの世界の根幹を成す「政治・社会的背景」についてご説明いたしましょう。
この世界において、国力とはすなわち『イリス粒子(快楽魔力)』の質と量。そして、その最も純度が高く強大なイリス粒子を生み出せるのは、女性同士の聖なる交わり(百合)のみです。
そのため、国家の最高意思決定機関である【元老院】の議席は、当然のように「すべて女性」によって占められており、王国の政治、経済、軍事のすべての全権は、彼女たち女傑の手に握られているのですよ。
当然ながら、この世界における「男性の地位」は、前世の地球とは完全に真逆──いや、それ以上に低いものでした。
『いやぁ、改めて考えると、この世界ってマジで男の立場がねえよな……。おじさん、前世では「男尊女卑はいかんでしょ!」って思ってたけど、まさかここまで極端な【女尊男卑】の世界に転生しちゃうとはねぇ』
脳内で佐藤健一(45歳・前世社畜)は、この世界の哀れな男たちの境遇を思い浮かべていました。
この世界において、男性は「純度の高いイリス粒子を生み出すことができない不完全な存在」として定義されています。
魔導技術の発達により、人口受精や魔力による生命創造が当たり前となった現代では、男性の存在理由は「単純労働」や「血統を維持するための種馬」、あるいは「女性たちの身の回りの世話をする召使」程度にまで格下げされているのです。
政治の表舞台に男が立つことなど法律レベルで有り得ず、どれほど優秀な魔導の才能を持って生まれても、女性の引き立て役か、派閥のトップの女性に「便利な道具」として使われるのが関の山。
前世のサラリーマン時代、理不尽な男社会で擦り切れるまで働いていたおじさんから見れば、この世界の男たちの「肩身の狭そうな、常に女性の顔色を窺ってペコペコしている姿」には、哀愁を通り越して同情すら覚えるほどでした。
『まあ、おじさん自身は今、最高に可愛い公爵令嬢アリアちゃんのHカップボディを手に入れて、周りの美少女や熟女を片っ端から極楽に導く「百合の絶対強者」としてブイブイ言わせてるわけだから、男の地位が低かろうが知ったこっちゃないんだけどね! むしろ男が一人も介入してこない女だけの秘密の夜会とか、おじさんにとっては天国以外の何物でもないじゃん!! ぐふふふふ!!』
「アリア様? 先ほどから、とても妖艶で……何かを企んでいらっしゃるような素晴らしいお顔をされておりますわね。また、私をイかせた時のように、誰かを脳内からハメ殺す算段ですか?」
レイラがアリアの二の腕に自身のIカップの爆乳を 強く押し付けながら、恍惚とした表情で耳元に囁いてきます。
「フフ、まさか。ただ、伝統ある元老院の皆様が、どのような『精神至上主義』をお持ちなのか、少し楽しみなだけですわ」
アリアはレイラの頬を優しく撫で、その大人の身体を 疼かせながら、馬車の窓からバルトシュタイン公爵邸の巨大な門門を見据えました。
すべてが女性によって支配され、女性同士の愛欲が法となる世界。
その最高中枢である元老院の女傑たちが待ち受ける「保守派の夜会」の扉が、今、アリア様のために開かれようとしていました。




