↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者パーティーから追放された最底辺職業〜絶対に錬金術で成り上がってやる〜  作者: 鏡石 錬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/64

10錬金目、Cランク冒険者

「さてと、世間話は此くらいにして、それでは本題に入ろうか」


 ゴクリとカイトのノドが鳴る。いよいよかと手の平に冷や汗が滲む。

 目の前に《低級ポーション+イチゴ味》の小瓶を置かれたからには、何かこれを作ってはいけない理由でもあるのだろうか?


「いやぁ、これは素晴らしい逸品だね。これを我が冒険者《ハンター》ギルドへ定期的に卸させてくれないか?」

「えっ?」

「不躾な事だと重々承知してるが、この通りだ」


 ドランがソファーから立ち上がると、地面に擦り付けるように土下座をした。


「頭を上げてください。少し驚いただけですから」

「済まない。冒険者《ハンター》ギルドに不快だと思ってると聞いたものでね。君は、あの勇者パーティーにいたのだろう?」

「えぇ、まぁもう抜けましたけど」


 もう未練なんてない。風の噂だが、俺の抜けた後に新メンバーが加わったらしい。

 噂によると盗賊系の派生職である追跡者《レンジャー》だとか。トラップ解除や宝発見、斥候として優秀らしい。


「パーティー内で、酷い仕打ちを受け続けていたとか」

「はぁまぁ慣れてしまっていたというか。何時かは抜けようと思ってましたので、もう気になってませんね」


 感謝してる部分もある。登録したばかりで、右も左も分からない俺を拾って貰った恩はある。

 勇者シャイン達の戦い方を側で観察出来たし、俺の黄昏の糧になってくれた。

 だから、もう未練はない。あれ以上いても何も得るものはなかったはずだ。


「冒険者《ハンター》ギルドは、パーティー内のイザコザには関与しないようにしている。だから、勇者パーティーメンバーに罰を与える事は出来ない。まぁ犯罪や窃盗等の犯罪を犯してる場合は違うがな」

「えぇ分かってます。それでこれを定期的に卸す事ですが、受けても構いません」


 断る理由がない。これで定期的に金が入って来る訳だ。これで食い扶持には困らない。


「済まない。これがポーション買い取り書類だ。サインをしてもらえば、正式な指名クエストになる」


 書類を見ると、普通の《低級ポーション》が銅貨3枚に対して《低級ポーション+》が銅貨5枚、《低級ポーション+イチゴ味》が銅貨7枚となっている。

 妥当の額だろう。新人でも払えるような値段設定だ。


「分かった。これで良いか?」

「確かに。それとまだ冒険者《ハンター》は辞めてないんだよな?」

「あぁまだ冒険者《ハンター》もやってる事になってる」


 冒険者《ハンター》ギルドのギルドカードを破棄しない限り冒険者《ハンター》のままだ。


「もしよろしかったら、ランクEからランクCに上げる事が出来るが、どうする?」


 願ってもない提案だが、ランク二段階アップは中々ない。よっぽどギルドに貢献しないと二段階はないだろう。


「なーに、三年間も虐げられてきたんだ。お詫びとギルドマスター権限で上げさせもらう」

「なら、お願いします」

「任せとけ。俺は人を見る目は確かだと自負している。成る程、今日会って確信した。ルーが気に入る訳だ。お前さん、実は勇者よりも強いんじゃねぇか?」


 ギクッと僅かに肩を揺らして動揺してしまうが、数秒しない内に冷静になった。


「何の事ですか?俺は錬金術師ですよ?強い訳ないですよ」

「何を言ってる。黄昏は錬金術師の最上職じゃねぇか」


 バレてらっしゃる。もしかして、ルーシィがバラしたのか?


「悪いと思ったが【鑑定】してもらったぜ」

「なっ!」


 まるで気付かなかった。【鑑定】は、生産職の十八番と呼ぶべき技能《スキル》だ。

 その逆も然別、【鑑定】の妨害も得意としている。それなのに気付かれずに【鑑定】をするとは、一体ドランは何者なんだ?


「驚いているな?ネタ張らしをすると、俺も生産職なんだわ。だから、他の生産職ギルドを裏で仲良くしてもらってる訳だ」

「よく冒険者《ハンター》ギルドのギルマスマスターになれましたね」

「そこは色々あるんだよ」


 詮索するとヤバそうだ。


「他にも売りたい物あるか?」

「そうだな。これなんかどうだ?」


 カイトは【収納魔法】から違う小瓶を取り出した。《低級ポーション》が緑色ならこちらは青色だ。


「これは《低級マナポーション+ブドウ味》だ。【鑑定】しても構わない」


《低級マナポーション+ブドウ味》

 低級マナポーションより魔力を1.5倍回復する。ブドウというフルーツの味が付与されており、飲み易く調合されている。


「ほぉ、これは素晴らしい。流石は黄昏殿ですな」

「黄昏と呼ばれるのはあんまり慣れてなくて、出来れば名前でお願いします」

「謙遜も上手いようですな。カイト殿」


 黄昏と呼ばれてもあんまり実感がわかない。それにそう呼ばれると目立ちそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。