第一回イベントの前に…
「ふぁ〜、もうめちゃくちゃ大変だった〜」
先日【創造神】を倒したまーちゃんは、予想以上に強い敵と戦い、だいぶ疲れていた。
「でもすごいよ。アレを一人で倒すとか。さすが」
「へへへ、褒めても何も出ないよ〜」
こうしてフェスティはまーちゃんをいつも褒めている。これは尊敬からなのか、はたまたただお世辞を言っているだけなのか。
「そういえばまーちゃん、第一回イベントがあるのは…知らないよね。じゃあ説明するね」
「あ…うん」
まーちゃんは何か言い返したかったが、何も言えることがなかったのでそのまま大人しく聞くことにした。
第一回イベントの概要はこうだ。参加者はそれぞれAからPのリーグに分かれ、そこで1対1の勝負を行う。それぞれのリーグから勝ち上がった16人はそこから再び1対1のトーナメントを行う。1位から4位までには景品があり、参加賞もあるようだ。そして
「参加人数には限りがあって先着順だから早めに応募しとくといいよ」
とのことだった。【創造神】を倒したまーちゃんにとって、これに参加しない理由はなかった。
「じゃ、参加しようかな。フェスティは?」
「私はまだいいかな。もっと強くなってから参加するよ。応援してるから」
「そうか。ありがとね」
「よーし、これで登録完了っと。楽しみだな〜」
まーちゃんはプレイヤーの戦いをあまり見たことがない。そのため他のプレイヤーの戦いを見るいい機会である。
「他の人はもっと強いかもだから新しいスキル探すか。【神輿】!」
そう言ってまーちゃんはどこに行くのかも考えず進み始めた。進んで進んで進みまくった結果、まーちゃんはダンジョンに来ていた。また。
「このダンジョンには運命を感じる…おじゃまします」
そしていつものごとく守り神を倒した。普通、守り神はもっと苦労して倒すものなのだが、まーちゃんにとってはただのモブに過ぎなかった。
「報酬〜報酬〜、今回は機械だったからなー。お、指輪か」
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【スキルリング】【自動装備】
この指輪にスキルを設定すれば、そのスキルを1日5回まで、ノーコストで使用できる。
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「【自動装備】は装備に設定しなくても装備したことになる…だったよね。おー、なかなかいいじゃん」
しかしまーちゃんはダンジョンにスキルを求めていたことを思い出し、さらに奥へと向かっていった。
そしてついたのはダンジョンの最奥部。そこには小さな神殿のようなものがあり、中央が光っていた。そこに触れると、目の前が真っ白になり、見えるようになったのは
「未来都市?」
まるで未来の世界だった。
「うわぁー、なんかすっごい「未来」って感じだぁ」
そんなことを言っていると物陰からスライムが出てきた…が、すぐに光となった。なんとそれは一度や二度のことではなかった。
「何かスライム多いなー。また出てきたし」
すると突然男性がやってきて、
「助けてくれぇ!か、怪物がぁ!」
正直言ってスライムよりもまーちゃんのほうが怪物っぽいが、そんなことは気にせず、さっさと倒してあげた。まーちゃんにとってスライムとはただの空気と同じだった。
「あ、ありがとうございます。私はこの【近代王国デューラ】の王子、メレスです」
「あ、王子さんだったの」
「もしよければ恩返しをさせていただけもせんでしょうか」
まーちゃんが断るわけがなかった。
そして今、お城にいる。フサフサの絨毯にピカピカの壁。見るものすべてが高級そうだ。そして目の前で玉座に座っているヒゲのおじさんが、この国の王様らしい。ぱっと見優しいおじさんという感じだ。
「私の息子を助けていただき、感謝する。私がこの国の王、コロジーである。そなたは?」
「あ、私はまーちゃんです」
それから王様は少し言いづらそうにこう行った。
「まーちゃん殿、貴殿に頼みがある。この国を救ってくれ。もう時間がない」
「えっ、それってどういうこと?」
「王様!モンスターが!」
まーちゃんは悟った。(これはスキルゲットのチャンスだ)と。
「私に任せてください!」
まーちゃんが本気になった瞬間だった。
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