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ぐーぱんカタパルト  作者: 焼きモンブラン
一章 ヒトになる
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18 黒 じゃんけんぽん

 かおをくっつけて来た青毛の後ろ、みんなのいえの中から、なにかがこわれるおとと、ことばがきこえる。

 へんなかおになる青毛。


 どあから、ひとが にひと でてきた、おっきいひととちっさいひと。

 たぶんりょうほう、ひとのおんなのひと。


 おっきいひとは、くまのはんぶんくらい?

 ちっさいひとは青毛よりちょっとおっきいくらい。


「おー、〜〜……」


 ながいことばで話すおっきいひと。とりあえず真似をすると、持ち上げられて、青毛がやってたみたいにかおをくっつけて来た。

 ながいことばで話しているおっきいひととちっさいひとと青毛。


 おっきいひとからかおをくっつけられながら見ていると、ちっさいひとにあしを引っ張られた、あしとれる、あしとれる。


 えっと、反撃してもいいのかなぁ?

 たべたいとか、あし取りたい、みたいな感情は感じないし、やさしい感じなんだけど……いたい。


 青毛がなにかことばを話すと、おっきいひととちっさいひとがワタシを離した。

 いたかった。


 そのまま、こんどは青毛にふつうに持ち上げられた。いたくない、あしとれない。


 にらみ合うおっきいひととちっさいひと、けがしない程度にボコボコにしてやろう、という感情をお互いにぶつけ合っている。どうやるんだろう?


「じゃんけんぽん」

 おっきいひととちっさいひとが同時におなじことばを出しながら、手を前に出した。


 真似をすると、青毛に「それはちがう」といわれた。なにかちがうらしい。おなじだとおもうんだけどなあ。


 青毛の方を見てたら、おしえてくれた。あれは ジャンケンというらしい。

 ゆびをぜんぶ曲げる ぐー と、ゆびをにゆびだけのこす ちょき と、ゆびをぜんぶ伸ばす ぱー でたたかうらしい。

 ぐーがいちばんつよいんじゃないかな。

 ちょきとぱーで攻撃しても、いたくならなそうだし。


「あいこでしょ」「あいこでしょ」


 なんかいも、てを出しあうおっきいひととちっさいひと。

 ご?あいこでしょ をして、おっきいひとがくまのなきごえみたいなおおきいことばを言った。うるさい。



 そのまま青毛といっしょに、おっきいひとに持ち上げられて、お風呂小屋の前の、かわに来た。

 どこかに去って行くちっさいひと。


 移動のあいだに、スズメサンスズメサン、

とワタシに何かを教えてくる青毛、たぶんこのおっきいひとのなまえなんだろう、真似してみると、スズメサンのおっきいひとがうれしそう。


 ワタシと青毛を下ろした後、こちらにながいことばを言うスズメサン。

 青毛がながいことばで答えてる。


 スズメサンが、「できるかな?」と言いながら、そのへんのいしを上に投げた。

 そのくらい簡単ですよ、と真似をする。

 ふふん、ワタシのほうが高く飛んだでしょう。


 落ちてきたいしをてで受け止めるスズメサン、ワタシが投げたいしは、あれ?ワタシのとこに落ちて来ない。


 もういっかい!もういっかい!


 いしを、あまり高く投げるとワタシのとこに落ちて来ないみたい。

 しばらくスズメサンと青毛と、いろいろなやり方でいしを投げてあそんだ。

 ちからは、ただ強く出せばいいわけじゃないのかな。

 なにかにいしをあてるには、ただつよく投げてもあたらないみたいだ。

 ちからのつよいとよわいを使い分ける必要があるみたい。

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