たえこママの、強行手段とITリテラシー
(舞台説明)
ここはメタバース空間にある、とあるバー、店を切り盛りするのは、雇われママのたえこママであった。
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朝営業
の『The Wallet』
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アイヤー! ママ、その強硬手段は最高にITリテラシーが高いネ!
毎日のようにハッシュタグ『#バーウォレット』が炎上して国税局だのマンハッタンの弁護士だのに目を付けられたら、雇われママの身分だっていつ剥がされるか分からないあるよ!」
銀聯カード姐さんが、ゲオの中古バッファローの管理画面を叩きながら、バチバチに暗号化された「VPN(仮想専用線)アプリ」の導入画面をホログラムで投影しました。
毎日毎日、紫式部さんの裏アカのせいで店がネットの玩具にされるのを防ぐため、たえこママが放った次なるウルトラCは「店内のWi-Fiを使う奴は、全員VPNアプリの起動を義務付ける(ただし式部はパスワードすら教えない)」という、メタバース白山の通信規制デスマッチです!
VPN強制スクランブル!山猫スナイパー、完全に銃身が歪む
「いいかいあんたたち! 今日からこのゲオの中古Wi-Fiに繋ぐ奴は、全員この『ママ特製・暗号化VPNアプリ』を起動しな!
インスールした順に、
SSIDとパスワード、を教えるからね!
これを通さない通信は、全部ママの特製おたまのハッキングで自動的にログアウト(強制送還)だからね!」
たえこママが、文字のデカすぎる「かんたんガラホ」を高く掲げ、おたまをカンカン鳴らして大号令を発した。
毎日のハッシュタグ炎上にガチで困り果てたママの、涙ぐましい通信セキュリティ強化(強硬手段)である。
「ハオラー、ハオラー! ママ、これでもう店のIPアドレス(発信元)はアメリカの税務署にも紫式部の裏のフォロワーにも追跡できないネ! 完全なる鉄壁のサイバー要塞バーの完成ある!」
銀聯姐さんが、金色の電卓で暗号キーを生成しながら大はしゃぎ。
小上がりの畳の上では、マツコさんが巨大なパンダたちと、
スマホにVPNアプリをインストールして「あ、アタシの通信元が今、アイスランド経由になってるわよ!」
「ウオォン(オランダ経由になったパンダ)」と、世界各国のサーバーを飛び回って遊んでいた。
しかし、そのサイバー天国の片隅で、ただ一人、完全に文明から取り残された絶望の表情を浮かべる女性がいた。
正しいWi-Fiのパスワードすら教えてもらえず、[ゲオのジャンクコーナーで買った3,650円の中古の京セラスマホ]を握りしめたままの紫式部である。
「ちょっとママァ!! 全員VPNでパケットを暗号化して楽しそうにタイムラインを泳いでいるのに、なんでアタシだけ電波すら届かないのよ! 画面が『圏外』のままで、Bluetoothの折りたたみキーボードがただのプラスチックの板になってるじゃないのよ!!」
紫式部が、怒りのあまりキーボードをカタカタカタカタ!と虚しく空打ちする。
しかし、いくら文字を打とうが、その「毒舌スナイパーの弾丸」はどこにも送信されず、虚空へ消え去るのみだった。
(※Wi-Fiすら繋がらず、式部のスマホのメモリ内に永久に幽閉された、哀れな下書き)
「悲報。いただきババアがハッシュタグ炎上を恐れるあまり、『VPN強制導入』という国家レベルの強硬手段に出て草。バーの常連も信者も全員が暗号化の波に消え、私の裏アカだけが完全に兵糧攻めで死亡。
これぞ真の『情報統制(大粛清)』、滑稽の極み(笑) #電波をください #おのれたえこババア」
たえこママがニヤリと笑う。
「あんたが大人しく反省して、裏アカをやめるって誓うまでは、その京セラスマホはただのきゅうりの浅漬けの重石にでも使いな!」
「ハ、ハオラー、ハオラー! 式部ちゃん、かわいそうだから私の『平安式VPN(ただの文通)』の紙と筆を貸してあげるナリ〜文を書いて馬に届けさせるナリ〜」
1,890円のコンパクトを叩くネカマの紀貫之(つらゆき☆娘)が、超絶アナログな通信手段を提案するのを、ママがおたまでピシャリ!
「あんたの馬はさっきパンダ団子食って時速300キロで爆走してどっか行ったよ!!
ほら、新しい常連さんも!
店の通信の安全はママがVPNでしっかり守ったからね!
今朝の『元祖メタバース定食』は、サイバーセキュリティ完了記念の、ツナ増量シーチキン味噌汁だよ! 安心して腹いっぱい食べて、今日も元気にいってらっしゃいなーーー!!」
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「ハッシュタグの毎日炎上に困ったママが、Wi-Fiのパスワードを教えないだけでなく、他の客全員に『VPN必須』の強硬手段を課して店内の通信を完全に隠蔽・統制する」という、最新鋭のサイバー人情劇となりました。




