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たえこママの、元祖メタバース定食


(舞台説明)

ここはメタバース空間にある、とあるバー、店を切り盛りするのは、雇われママのたえこママであった。


————————————————————————


朝の

の『The Wallet』

ママは、朝食営業も、はじめた。


ハッシュタグ『#The Wallet』

の炎上で、深夜3時台にも読者が増え続けた翌朝。


たえこママは、4,000ドルの請求書を叩き割る勢いで、なんと『朝食営業』の赤提灯を店先にぶら下げた。


「夜だけダラダラ営業してたって、マンハッタンの借金なんか返せるかい!

ほら、朝帰りのあんたたちも、これから仕事のあんたたちも、ママの特製朝定食を食べていきな!」


並べられたのは、元祖メタバース定食、

おたまですくい上げたアツアツの

「シーチキン味噌汁」、

出汁昆布を無駄にせずに、昆布の佃煮にし、

これでもかと詰め込んだ

「どデカい昆布のおにぎり」、

そして色鮮やかな

「たえこママ特製のきゅうりの浅漬け」。


「アイヤー! ママ、このシーチキンのお味噌汁、ツナの油が白味噌に溶け込んで五臓六腑に染み渡るアルよ! おにぎりもデカすぎて、私の金色の電卓と同じサイズネ!」


銀聯姐さんが、パジャマ姿のままおにぎりを両手で頬張り、ハグハグと大絶賛。


小上がりの畳の上では、匂いにつられたマツコさんとパンダたちが、寝起きの頭をムクリと立ち上げてカウンターに殺到した。


「ちょっとママァ! 朝からこんな炭水化物と旨味の爆弾出されたら、アタシのダイエット計画が初手から大爆死じゃないのよ!

でもこのきゅうりの浅漬け、塩気と冷え具合が絶妙で、一瞬で目が覚めるわよ! おにぎりおかわり!」


その喧騒の中、カウンターの最果てで、朝からBluetoothの折りたたみキーボードをカチャカチャと叩く山猫(式部)の姿があった。もちろん、左手にはしっかりとおにぎり(昆布)を握りしめている。



タタタタタタン! ターン!!(おにぎりをモグモグしながらの打鍵音)



@shikibu_ura(紫式部)「速報。いただきババア、4,000ドル返済のために『元祖メタバース定食』を売り出して草。しかし、出汁ガラ昆布を佃煮にリメイクするセコさ……いえ、エコな工夫は認めざるを得ない美味さ。味噌汁のツナの脂も過剰。実に見事で、胃袋に滑稽の極み(笑)

#The Wallet #朝定食500円」


「ちょっと式部ちゃん! 美味い美味いって食べながら、キーボードで『過剰』だなんだって叩くのやめなさいよ! 浅漬けのきゅうりでも口に突っ込んで黙らせるよ!」


「ハ、ハオラー、ハオラー! 朝のひらがな呪文定食、みんなもタイムライン越しにヨダレを垂らしているナリ〜」


ネカマの紀貫之(つらゆき☆娘)が、1,890円のファンデを塗るのも忘れて味噌汁をすするのを、ママがおたまでピシャリ。


「あんたは食ったらすぐに大工仕事(天井の修理)に戻りな!!


ほら、今日増えてくれた新しい常連さんも! 朝の『いただきババアの賽銭箱』は、この美味い朝定食でみんなを元気に送り出してあげるからね!

残さずしっかり食べて、今日も一日張り切りなさいよーーー!!」

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