たえこママと、紫式部の悪い癖
(舞台説明)
ここはメタバース空間にある、とあるバー、店を切り盛りするのは、雇われママのたえこママであった。
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深夜の『The Wallet』
「アイヤー! 紫式部、相変わらず目が死んでるのに、スマホ叩くスピードだけは光速ネ!」
銀聯姐さんが思わず突っ込みを入れるほど、カウンターの隅で恐ろしいオーラを放ちながら裏アカ(鍵垢)を更新している女性がいました。
バーの常連客の紫式部さんです。
彼女は、宮廷仕込みの「陰湿かつ天才的な観察眼」で、メタバースの住人たちの悪い癖をひっそりとSNSでこき下ろすのが日課なのでした。
紫式部の裏アカ(@shikibu_ura)の投稿
@shikibu_ura
「バーの配信で『日本中が泣いた』だの、モフモフへの愛を語って大金をせしめてるあのやり口……。可愛いパンダを広告塔にした、令和最新型の『いただきババア』にしか見えなくて草。
なお、その裏で税金パニックになって右往左往してるの、滑稽の極み(笑)」
「ちょっとさぁ、式部ちゃん! あんたまた裏でそんな酷いこと呟いてるのかい!?」
たえこママがビールを差し出しながら画面を覗き込みます。
「人聞きの悪いことをお言いじゃないよ! あたしは1円だって騙し取っちゃいないし、これは全部パンダへの愛と、日本中のパンダロスを救った正当な対価(投げ銭)なんだからね!」
紫式部はふっと鼻で笑うと、おもむろにグラスを傾けました。
「ふん、なんとでもお言いなさい。まあ、あの白黒の獣を使って、男たちの財布からではなく『全国のパンダファン』の財布から綺麗に金を引っ張るその手腕……。光源氏もびっくりの、見事な『いただき』っぷりですこと」
「アイヤー! 式部、言葉のナイフが鋭すぎるネ! でもママ、式部の言う通り、次の確定申告で税務署に『これはパンダがいただいたお金ある』って言っても、絶対に通用しないヨ!」
「ああっ、もう! 分かってるよ!
だから『いただきババア』って呼ぶのをやめな!!」
パンダのほのぼの配信から、まさかの現代ネットスラング(いただき女子ならぬ「いただきババア」)を駆使する紫式部の辛口ツッコミ




