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指し過ぎ

 重要な補給拠点である新潟と赤谷を上杉景勝に奪われた挙句、領内は水浸し。今年の稲の収穫はほぼ絶望的。このまま冬を迎えたら大飢饉を避ける事はできない緊急事態に陥った新発田重家は蘆名盛隆に緊急支援を要請。これを受け、反乱が鎮まったばかりの黒川城を訪ねたのが……。

蘆名盛隆「叔父上。わざわざお越しいただきましてありがとうございます。」

伊達輝宗「新発田の危機は我らにとっても一大事。それにもし新発田が敗れれば……。」

伊達の海への道を脅かされる事にも繋がる。

伊達輝宗「小国から物資を新発田へ移送する。しかし当地までは距離が遠く、難所も多い。早急に打開しなければならない。」

蘆名盛隆「仰せの通り。」

伊達輝宗「解決への近道は赤谷を奪還する事なのだが……。」

蘆名盛隆「新発田と挟撃するべく連絡を取ろうと試みているのでありますが、誰一人として帰って来ません。兵を動かし局面を動かそうとも試みているのでありますが、思わぬ所からの伏兵が……。戦果を挙げるには至っていません。」

伊達輝宗「……わかった。至急連絡を取る事にする。」

蘆名盛隆「お願いします。」


 一方、

佐々成政「何故だ!?何故織田は新発田を助けぬ!!?」

坪内勝長「上杉景勝が和を請い、これを受諾したとの事であります。」

佐々成政「新発田はそれ以前からの付き合いだぞ!」

坪内勝長「そうなのではありますが、どうやら羽柴は……。」

越後は上杉に任す方針。

佐々成政「秀吉如きに忌々しい……。柴田様が生きてさえいれば……。坪内。」

坪内勝長「はっ!」


 春日山城。

直江兼続「藤田殿の策は見事であります。これで新発田を戦わずして損耗される事が可能となりました。しかし藤田殿。」

藤田信吉「はい。」

直江兼続「これで……。」

休む事はできなくなりましたよ。

藤田信吉「そうでありますね。」

直江兼続「新潟と赤谷を失うのは新発田にとって大きな損失。蘆名も同様でありますが、新発田領内に変化はありません。そうなれば次の雪が融けるまでは現状を維持し、来る年に局面を打開しよう。と言う考えが働きます。しかし此度の水害により、このままでは新発田領は冬を越す事ができない可能性が高くなりました。新発田はなりふり構わず外部に救援を。場合によっては無理攻めを仕掛ける恐れもあります。

 織田の脅威は薄れ、西から大軍が押し寄せて来る事はありません。しかし越中の佐々がどう出て来るかわかりません。加えて蘆名と伊達は健在であり、彼らにとって新発田は必要不可欠。大きないくさを覚悟しなければなりません。」

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