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29.ドワーフとウイスキーと魔女

《納屋29》


 まさか、英雄ご一行とつながりがあるとは思わなかった。


 -犬肉亭-


 ゴブリン砦攻略の打ち上げだ。

 場所代として余ったオーク肉の半分を猫女将に渡した。

「こんなにもらって悪いねー。いつもカッコイイよ、あんた」

 その後3日ほどは、オーク肉の特盛が犬肉亭の看板メニューになっていた。宿の評判がますます上がってオレも嬉しい。


「オレはディメトレーヤさんの孫弟子だったらしい。今夜の英雄たちのディナーに誘われた。拒否権はない」


 宿の女中のシェリル(16歳)が大喜びだ。

「エドさん、すごーい!!やっぱり只者じゃなかったのね!ねえねえ、私も第三婦人くらいにはなれるかな?ずっと待ってるから、考えておいてね」

「何言ってんだ。他にいい男がたくさんいるだろ」

「ん~、たぶんいないわ。この宿じゃ、エドさんが一番お金持ちだと思う」

 金かよ、がっくりきた。まったく、身も蓋もないことをあっけらかんと。


 女中のシーラン(12歳)は変な勘違いをしているが、子供らしくていいな。

「シェリーじゃ無理よ。エドは伯爵様のお屋敷に住んでるの。だから、お姫様と結婚するのよ。あなたはあきらめて。エドもメイドには気を付けること」

「ん、ああ、わかってるって」


 テーブルには、焼き肉のたれとオーク肉、それにビールだ。昨日も食ったが「うまけりゃいい!!」と満場一致だった。


「ディメトレーヤさん、こえーんだよ。視線だけで心臓が止まるかと思ったぞ」

「エドさん、一緒には行けないですけれど、もし呪われたら後で上書きしてあげますね」

「エド君、ごめんね。こればっかりは私も守ってあげられないわ」

「エドっち、もう開き直って楽しむにゃ」

「そうだぞー、英雄と同席なんて名誉なことだぞ」

「エドよ、しっかり話を聞いておけよ。そして、俺達にも後で聞かせろ」


 猫女将まで乗っかって来た。

「そうだよ。後でうちのお客さん達にも聞かせてあげて。そしたら、その日の食事はダダにしてあげるから」


「ねえ、ねえ、さっきエド君が口ずさんでた曲聞かせて!」

 野次馬に混じりながら、凱旋する英雄たちのBGMとして口ずさんだ曲をリクエストされた。

「オレは音痴だから、代わりに本物を聞かせようじゃないか」

 テーブルに置いたスマホからファンタジアな曲が流れ出すとすぐにその場が静まり返った。音が出ること自体にも驚いたようだが、何より、多数の楽器を使った曲を聴くのが初めてだったようだ。


 リクエストされてもう一回。

 誰かが曲に合わせて鼻歌をうたい始めた。調子を合わせて体を揺らしている者もいる。

 さらにもう一回。

 三回目ともなると皆それなりに覚えて気分よく鼻歌で体を揺らしている。もう一回、もう一回と催促されて何度も繰り返した。


 後日、酒場で鼻歌を歌ったら、その場にいた客や吟遊詩人にしつこくせがまれたというのが何人かいたらしい。吟遊詩人の歌はどれくらい原型を保っているだろうか。きっと現地語の歌詞も付いていることだろう。


 日が傾いてきた。

 次は英雄たちと同席だ。皆の期待を背負い、いざ往かん。


 ***


 中央広場にはアゼリーナさんが待っていた。いつもの魔法使いローブだな。オレは襟付きシャツと、現地で買った麻のジャケットで上品な商人風だ。

 2人で店に入りテーブルまで案内された。暗い店内には照明の炎が揺れている。丸テーブルには英雄達とギルド長が座り、コップと前菜か、お通しらしき皿が並んでいる。


「来たわねー。みんな紹介するわ。こちらは、わたしの(・・・・)孫弟子のエドワード君よ」

「違う。エド君は、私の、弟子」

「同じことでしょお~。弟子の弟子はわたしの(・・・・)孫弟子よ」


 何だろう?この人が言うと某ガキ大将理論に聞こえる。


「エ、エドワードです。駆け出し冒険者です。皆さんよろしく」

「おう、気楽にな」

「そう固くなりなさんな」

「そうよー、こいつらみんな、いい加減な連中だから気楽にね」

「お前が言うな」


「は~い、エド君の席はこっちよ~」

 有無を言わさず腕を組まれてディメトレーヤさんの横の席まで連れて行かれた。この人もオレでは抵抗できないくらい強い。細身のエルフなのに。


「立派に独り立ちしちゃってる弟子の席はあっちよ」

 ああ、アゼリーナさん。

 オレ達2人の仲は怖い魔女によって引き裂かれてしまった。右に魔女、左にドワーフ戦士。ドワーフはきっといいヤツに違いない。こういうキャラは、普段は怖い頑固オヤジでも根はいいヤツだと相場が決まっている。


 ガタン、ガガッ、ガタッ


 くっ、何たる隙のなさ。

 椅子を引くのに合わせて魔女からほんのちょっと、5cmか10cm「ガタン」と離れたら、「ガガッ」と指先だけで椅子ごと引き寄せられた。さらに向こうも「ガタッ」と椅子を寄せてきて、今やオレと魔女はゼロ距離だ。


 首筋にツツーッと魔女の指先が這う。

「エド君~、そんなに固くならないでねえ~」

「は、は、はいっ」

 またこの、心臓麻痺を起こしそうな視線がゼロ距離から刺さってくる。

 顔が近い。

 体が密着している。

 腕に触れる柔らかい髪と胸の感触も全然楽しめない。2秒だけ目を合わせて返事をすると、すぐに目を逸らした。


 アゼリーナさんは遥かテーブルの彼方に仏頂面で座っている。この距離では助けてもらえそうにない。


「あなたいい匂いねえ~」

 鼻先が触れそうなくらい近い。耳の後ろからうなじに沿ってスンスンされた。あ、これぞくぞくする。

 女剣士が感情を読めない目でこちらを見ている。


「あ、髪が特にいい匂いね。それに綺麗」

 そりゃもちろん、洗ってきましたとも。オレ達だって(小さな)冒険の旅から戻ってきたばっかりだし。

 間近で匂いをかがれるとは思ってなかったけど、まあいいや。飽きるまで好きにさせておこう。


「ん~、いい匂い」

 オレの頭を抱え込んでシャンプー・リンスの匂いを堪能していらっしゃる。胸が、顔に。これは悪くないかも。怖い魔女でも美人は美人だ。やはり魔女には抵抗できない。うん、こまま身を任せよう。


「わたしだって..そこまでは.....お師匠の秘密、そのいちっ!!」


 *


 テーブルを越えた支援攻撃によって、ひとまず魔女は退けられた。あと数秒くらいは支援が遅れてもよかったのに。


「アゼリーナぁ、もしこんなところでそれ言っちゃったら、洒落じゃすまないわよお?」

「お師匠を、止められる、のは私だけ」

 アゼリーナさん、さすが我が師匠。いや先生。


 周囲の客も聞き耳を立てている。この店はフェレーナさんとのデートで来た店だ。英雄が来るとはいえ、貸し切りではない。そもそも野次馬が入れるような店じゃないし、客層がいいので騒ぎにはならない。騒いでいるのはこのテーブルだけだ。


 時折、魔女が顔を寄せて、すう~っと吸い込んではうっとりしている。まだこの異世界には存在しない化学合成された匂いだが、この様子なら「ありえないモノ」だとバレはしないだろう。


 魔女に耳打ちされた。

「あなた、私の孫じゃない弟子にならない?」

「あはははは、お戯れを」

 わざと聞こえるように言ったな。アゼリーナさんが睨んでるぞ。


 ウエイターがワインを注いでくれる。同時にウエイトレスが小皿を配る。小皿には黒い塊が4個ずつ乗っている。ショコラだな。


 ギルド長が立ち上がった。

「皆よく無事に戻ってきてくれた。君らの無事と、ドラゴン討伐を祝して--乾杯!」


 一杯の量が多いが、ドワーフ戦士のイームはコップに入ったワインなど一瞬で飲み干してしまい、2杯目を自分で注いでいる。ちなみにコップは木製ではなく、磨き上げられた銀のゴブレットだ。


「何、この黒いの?」

 ギルド長が説明する前にオレを見てウインクした。

 幸い、おっさんのウインクじゃ星は飛ばない。

「これはショコラといって、最近出回り始めた甘い菓子だ。美味いぞー」

 女剣士が匂いをかいで躊躇なくポイッと口に放り込んだ。

「んん!...ん~~~っ!」

 続けて他のメンバーも口に放り込む。さすが英雄、見た目が黒いとか誰も気にしない。やはり修羅場をくぐり抜けた猛者揃いだな。

 魔女も気に入ったようだ。

「なにこれ!美味しい~」


 意外にも、ドワーフも気に入ったらしい。悪くない、とか言いながらポイポイ口に放り込んだ。

「イームって顔に似合わず甘いもの好きよね」

「うるさいわ」


 ギルド長は様子見していたようだ。誰もが甘いものを好むとは限らないからな。

「皆気に入ったようだな。後で俺からも少し配ろう。まだごく少量しか入手できない貴重な菓子だぞ」

「金貨なら出すわよ」

「それでも少量しかないのだ」


 周囲のテーブルにもショコラが2個ずつ乗った小皿が配れらている。ショコラを口にした客達からどよめきが広がる。追加注文しようとする客はもれなくお断りされている。

「申し訳ございません。大変貴重な品でございまして、今お出しできるのはお一人様2個限りとなっております」

 金を積もうとしたり、入手先を聞き出そうとする奴がいたりで店員が困っている。


「のう、おぬし、エドといったか。オーガ殺しっちゅう酒を知らんか。ボルソルンの弟子めが自慢しよってのう。火酒にも劣らぬ強さで、大層うまい酒らしい。この街の冒険者から買うたと言うとったぞ」


 来たな。想定済みだ

「実は、とある商人に伝手(つて)がありまして、オレが武器屋に売ったんです」

 みんなこっちを向いたぞ。英雄一行は酒好きか?

「なにっ!お主じゃったか。やはり嬢ちゃんが見込んだだけはある。して、それはまだあるのか?」

「明後日でもよければお持ちしましょう」

「わっはっは、いい坊主じゃ。気に入ったぞ」

 ドバンッ!!

「ぐほっ!」

 手加減してそれかよ。背骨が折れるだろ。


 メインディッシュは、なんと「ドラゴンステーキ」だった。予想できたが、予想してはいなかった。


 運んできたウエイターが言った。

「では、お願いいたします」

 それを受けて、今は赤いドレス姿の女剣士が立ち上がり、ハスキーボイスで語り始めた。

「では皆様、不肖このエメラリーゼが語ります、この度の旅路。ご清聴を」


 赤っぽい茶髪のセミロングで、美しくもカッコイイ姐さんが語るのは、四つの国を越える冒険の物語だった。この大陸の遥か向こうの山脈には、旧帝国時代に作られた、ドラゴンが守る魔法の塔があるという。


 イームが教えてくれた。

「実際は、たまたまそこに住み着いておっただけじゃがの」


 この店は大物の肉が入荷すると、誰がどうやって仕留めたのか簡単に説明してくれる。だが今回は、ドラゴンを仕留めた張本人いるのだ。英雄から直に冒険譚を聞けるとあって、この日の席はプラチナチケットと化している。周囲の客はおそらく貴族、大商人、それと一部のガタイのいい連中は高ランク冒険者だろう。

 そしてもちろん、ここにいる客全員がドラゴンステーキを注文している。

 古い知り合いだという吟遊詩人も同席している。


 ドラゴンうまい!!

 鳥やトカゲっぽさはなく、哺乳類の肉のようだ。焼き肉のたれならもっとうまいはずだ。だが、いい肉は塩だけでもうまい。この店の香辛料入りソースもシンプルな味ながら十分うまい。

 今回出たのは尻尾の切り口の部分だけで、全体を解体するのは隣国の王都でパレードを済ませた後になるらしい。


「坊主も気に入ったようじゃの。肉ならまだいくらでもあるぞ。どうじゃ、酒と交換せんか」

 ここはアレを投入するべきか。ドワーフが知る一番強い酒が火酒とオーガ殺しなら、ウイスキーを出せば大歓喜だろう。場合によってはドワーフを買収する必要があるかもと思って、手荷物に角瓶(180ml)を1個忍ばせてきたのだ。


 イームに耳打ちした。

「実は、オーガ殺しより強い酒がありまして、味見用の小瓶なら今持ってますよ」

「うぬっ?」

 でかい目でギロリと睨まれた。武器屋のドワーフよりこえーぞ。ニヤリと笑い、声をひそめて催促してきた。

「よし、今すぐ出せ」


 小瓶をコトンとテーブルに置いた。

 隣の魔女も反応してじっと小瓶を見ている。

「透けてる...なんて綺麗なの」

「黄金のような色合いじゃの~」


 蓋を手早くねじって外し、アルミ製の蓋はさりげなく隠した。

 イームが匂いをかいで「おっ」という顔をした。くいっと一口いこうとしたところで魔女が、がしっと手をつかんで止めた。

「独り占めは許さないわよ」

 目が怖い。声も怖い。


 おちょこを出してあげた。

「うぬう~...」

 渋々ウイスキーをおちょこに注ぐイーム。

「エド君の、お酒なら私も」

 いつのまにかアゼリーナさんも横に来て手を出している。

「ぐぬぬ...」

 渋々の嫌々でウイスキーを2個目のおちょこに注ぐイーム。小瓶の中身は半分に減ってしまった。


 あらためて一口含むと、目を丸くして固まってしまった。目を丸くしたまま、ゆっくり首を回してオレを見る。交互にオレと小瓶を見ると、舌の上でウイスキーを転がして、ごくん。

「おぬし.....」

 目をウルウルさせて何か言いかけたが、また一口含み目を閉じて味わってごくんを瓶が空になるまで繰り返すイーム。空になった瓶を持ったまま上を向いて涙を流している。


 他のメンバーも、ワインを飲みながらも興味深そうに注目している。

 魔女はちょびっと口に含んでむせかけたが、目をぱちくりさせて味わっている。

「すっごく強いけど、すっごく美味しいわ。この辺りのどの国にも出回ってないでしょ、これ?」

「分かりますか。ジパングとかいう、すごく遠い国から運んで来たらしいですよ」

「聞いたことないわね」

 その後、興味を持った英雄一行がジパングの情報を集めようと聞きまくったせいで、ジパングの噂だけが独り歩きし始めたのは別の話。


 魔女が空になった小瓶をイームの手からもぎ取った。

「この瓶も凄いわねえ。まるで宝石じゃない。水晶にも見えるけど...こんな物作れるの?」

 しまった、そこまでとは。ガラスが存在するらしいことは分かっているが、思った以上に製造技術が低いようだ。

「どうにかして作ったんでしょうねえ。この瓶は回収しますね。商人に返却しないと瓶代を取られるので。詳しくは知らないですけど高価だと聞いてます」


「ねえ、それ、売ってもらえない?」

「え?」

 高く売れそうだが、こういう魔女、というか人並外れて頭がよさそうな人に文字が印刷されたラベル付きの瓶なんて渡したくない。

「いや、これは...必ず返せと言われているので」

「まあ、そうよねー」


 イームが涙をぬぐうと、まるで何かを決意した戦士のような目でオレを見た。

「のう、おぬし、この酒は金を積めば手に入るもんなのか?」

「一応は。ただし、滅多に手に入りませんよ。半分は運です」

「そうじゃろうのう。宝石のような瓶に入っとるのも納得じゃわい。この1本だけでも金貨がいるじゃろ。そこでじゃ、ドラゴンの鱗と引き換えならどうじゃ?こいつを樽で持ってこれんか?」


 なにーっ!!

 よし!大量に仕入れる。全力で引き受けるしかないだろ。その価値は知らんけど「ドラゴンの鱗」だ。


「さすがに樽は無理かと。でもドラゴン素材と引き換えなら、あるだけ回してもらえるかもしれないですね。全力で商人を説得しましょう」

「そうか!やってくれるか!よしよし、いい坊主じゃ。オーガ殺しも忘れるなよ」

 ドバン!ドバン!

「ぐほっ!げほっ!」

 こいつは~。

 回復ネックレスがあってよかった。伯爵に感謝しよう。


 魔女が乗っかって来た。

「その話、私も乗った!ドラゴン素材なら出すから、エド君、半分はこっちに回してね」

 戦士のような目つきだったイームが一変してしかめっ面になった。

「ぐぬぬ、この魔女めが....わしが四分の三。お主は四分の一じゃ」

「な~に言ってんのよ。まだあんたには何の権利もないのよお?分かってるう?分かってないでしょ。半分よ、仲良く半分ずつ」

 結局、イームが魔女を言い負かすことはできなかった。


「フンッ、ごうつくババアが」

「あ"?...今なんつった?」


 自分に向けられたわけでもないのに、間近で放たれた魔女の殺気で呼吸が止まりそうになった。


 ***


 お開きになり、出口へ向かおうとしたらディメトレーヤさんに引き留められた。

「エドワード君、ちょっと話があるの。真面目な話よ」

 真剣な顔だ。アゼリーナさんがこちらを見たが、雰囲気を読んで割って入る必要は無いと思ったようだ。部屋の隅へ移動すると、ディメトレーヤさんはにっこり微笑んだ。怖くない、本物の笑顔だ。それだけに、何の話か余計不安になる。


「その髪の(つや)と、あなたの、いい~匂いもお知り合いの商人が出処かしら?」

 なんだそっちか。そりゃ、見逃すわけないですよね~。分かってた、女の目はごませないってね。

「さすがはディメトレーヤさん。まだ出回ってない、最新の石鹸と洗髪剤です。こっちは1人分なら明日にでも」

 2人きりで会って取引することになった。やはりこういう情報は独り占めにしたいらしい。艶々(つやつや)になった縦ロールを誰かに自慢して高笑いする魔女が目に浮かぶ。


 弟子になれとか、連れて行くとかいう話じゃなくてほっとした。


 英雄たちの飲み会は次の店が本番らしい。駆け出しの頃から世話になった店で、馴染みの冒険者達と夜通しバカ騒ぎするということなのでオレは全力で断った。オレなんかが限度を知らない脳筋集団(バカドモ)に混じったらアル中で死にかねない。




 その夜、ドラゴンステーキの効果は絶大だった。普段はフェレーナさんにいいようにしてやられるが、その日だけはオレの圧勝だった。


「フェレーナさん、まだ起きないの?」

「ん~..今日は少し遅れる..。アナタのせいよ」

「どうせ遅れるならもう一戦」

「あっ..」


 最低3人は嫁を取らないと周りがうるさい。

 変な女を押し付けられるくらいなら...という話だったが、クロエなら問題ないだろう。でも、どう話せばいいんだ。今はオレの一方通行だし、話しても笑われるだけだよな。


《納屋29》

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