まとまった?
「あの日以降ブリュノ領地についても学びました。キース殿から領地の話も伺いましたのでサポートは任せてください。私以上にサリー嬢に相応しい人はいません。」
「ご家族から反対は無いのですか?」
「はい!キース殿に打診する時から伝えてあったので、話をまとめて来いと見送ってくれました。」
スカーレットの事を言っていたが私にも同じストーカーが居たのか。諦めるか。優秀そうな伴侶が手に入るし、悪い人では無さそうだからな。
「今回婿入りに対しまして持参金と品物はこのくらい用意しています。サリー嬢に金銭的にもサポート出来ると思います。あと自身の貯蓄もありますので、支度金はいらないです。」
目録を見せられ驚愕してしまう。え?有り得ない程の持参金と品々…かなりのお金持ちなの?我が家に不利が無いそんな美味しい話ある?
「多すぎないですか?」
「サリー嬢と婚姻出来るならもっと出します。家族から了承も得ていますので。」
あぁ聞かないタイプか。お兄様と同族だ…受け入れよう。受け入れた方が楽な場合もある。
「わかりました。フィリップ様が良ければ婿に来て頂きたいです。本当に良いのですね?」
「ありがとうございます!書類も用意してきておりますので早急に進めましょう。キース殿も悩みが無くなれば婿入りしやすくなるでしょう。」
「兄はスカーレットの事だけ考えてますから大丈夫ですよ。」
「サリー嬢の事を凄く心配してましたよ。押し付けたから申し訳無いと。この先苦労しない様にと私に色々教えてくれましたし、大事な妹だといつも言ってました。」
フィリップ様良い人だな。優しいし私をサポートして立ててくれようとする。勿体ないくらいだわ。
「サリー嬢はもう少し我儘になっても大丈夫ですよ。性格上諦め受け入れがちですよね?私が受け止めるので何でも言ってください。」
「え?大丈夫ですよ。」
「貴方に我儘を言ってもらえる様頑張ります。これから沢山甘やかしてあげますからね。」
「…ありがとうございます。」
にこやかに笑うフィリップ様は全てを包んでくれそうな感じがする。この方となら穏やかな家庭が築けそう。
「では書類作成しましょうか!立場上あまり他国に長居できないので、直ぐ様にでも婚約者という肩書が欲しいのです。すぐ戻り提出して貴方の元に帰ってきます。」
「立場上?フィリップ様は何者ですか?」
「第三王子をしております。言うの忘れてましたね。隣国の公爵家という良い婿入り先が見つかったと両親も喜んでおりました。」
「は?第三王子?本当に?え?」
そうだよと微笑むフィリップ様。嘘でしょ?もう断れないよ?と私の手を取り指先に口付けをする。キラキラ眩しすぎる。
「そういえば兄の職場で遠目にキラキラした御方を見た気がします…あれがフィリップ様だったのか…。」
「多分そうだね。あの日見つけれて良かったよ。サリー嬢これからよろしくね。準備は進めていたからあとは書類さえ出来たら、いつでもこちらに来れるから安心して。」
「サリーって呼んでください。もう婚約者なりますし私もフィルって呼んでいいですか?一生大事にしてくださいね?」
一生大事にするよって微笑んでくれる。あぁ厄介だけど多分一途って事よね?この様子なら彼女とかもきっと居ないだろう。書類を持ち帰ったフィルは本当に次の日また現れ、我が家にそのまま住み着いた。お兄様もスカーレットと上手くいったようで婿入りの話が決まり引っ越していった。ずっとニコニコと嬉しそうな兄は本当に気持ち悪かったな。スカーレットはあれの何処がいいのだろうか。まさか初恋同士だったなんて。
「キース様が本当に私を好きなのかなって不安な時があって…ハンス様みたいに彼女居ないよね?」
「居るわけ無い。」
この前スカーレットから相談された時は笑ってしまった。兄に手紙を書いておいた。これから彼女は毎日イヤってほどわからされるだろう。あんなに執着されていて疑う余地もないのにね?
「何考えてるの?」
「スカーレットの事よ。親友が義姉になるなんて思わなかったから。」
「わかる。私もキース殿が義兄になるとは思ってなかったよ。不思議だよね。」
頷きお茶を飲む。住み着いたフィルは驚くほど我が家に馴染み違和感無く過ごしている。さすが第三王子なだけあって処世術にも長けている。領地の話をしても楽しいし、常に私に寄り添ってくれる。フィルを紹介してくれたのだけは兄に感謝している。本当に数年かけてサポート役として育ててくれていたらしくありがたい。
「サリー大好きだよ。」
毎日抱きしめ癒してくれる。跡取りは大変だけどフィルが居てくれるなら大丈夫だって思える。大好きなフィル様いつまでも私に執着していてね。




