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一冊の本

「なぁ、魔法のレベルを上げるって具体的にどうするんだ?熟練度の問題?」

ナイフ投げの練習をしながら俺は聞いた。

「魔法ってのは本を読むことで習得できる。その読んだ本の内容次第で魔法の強さとかレベルとかも変わっていくんだけど、ネクロマンサーの魔法は本にできないの。だから直接教えてもらうしかない。」

「じゃあ、他のネクロマンサーに教えてもらうと」

「そう。」

「この世界のネクロマンサーが誰一人、親友の死体を治せるくらいの魔法が使えなかったら?」

「それは大丈夫。当てがあるから。待ってて」

そう言って彼女は家に何かを取りにいき、何やらぶ厚い本を持って戻ってきた。

「これを見て」

メグは本を開き、とある人物の書いてあるページを見せる。

「4大魔女のうちの一人、東の魔女ネクレア。ネクロマンサーの魔法を作ったと言われるこの人なら私の親友を治せるはず。」

「もし教えてくれなかったら?」

「力で服従させて、強制的に聞き出す。そのためにアンタを復活させたんだから」

「なるほどね、、」

「なのに、復活させたら何にも覚えてないとか、、勘弁してよね。さっさと思い出してよ」

「ほんとすいませんね、、覚えてなくて」

目覚めて1週間ほどだがほとんど思い出せないし、一体どうしたら、、あ。

「そういえば、俺の墓に何か入ってなかったのか?見れば何か思い出すかもしれない」

「あー、入ってたわよ。でもこんなものが記憶の鍵とは思えないけど。」

メグはポッケから何かを取り出す。

「これよ」

手渡しで受け取る。ペンダント?

「何か思い出せた?」

「、、、誰かにもらった気がする。誰か、大切な、」

握り心地がいい。何度も握った気がする。ジロジロと見ると開くことがわかった。

パカっと音を立てて開いた。

中に写真が入っている。女性の写真?

次の瞬間、脳内に声が溢れ出した。聞いたことのある声だ。

『私も連れて行って』

『そうじゃなくない?』

『絶対なんかないって』

『まだまだだね』

『間違ってることは間違ってる』

『いかないで』

空っぽの本棚のようだった自分の記憶に一冊本が入った。

その本は自分の魔法と自分が愛した人の記憶が記された本。


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