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輪入道の噺
鳥山石燕の描いた「今昔画図続百鬼」に、牛車の車輪の中央に男の頭が付いた妖怪の絵がある。
夜になると、その輪の身を転がして町を徘徊し、その姿を見た者があれば忽ちにその魂を抜き取るという。
これを『輪入道』と呼ぶ。
輪入道は見るだけで魂を抜き取ってしまう為、決して姿を見ることなくやり過ごすしかない。もしくは「此処勝母之里」と書いた紙を呪符として家の戸に張ると、輪入道は近づく事すらできなくなるという。
◇
Q この輪入道は妖怪の中で一番の悪徒と呼ばれているが、それは何故?
A 輪をかけて凶悪だから。
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