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転生したらCFO  作者: konchan-yatsu
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1-6帳簿②

「あの、ちょっと思ったことがあるのですが、よいですか?」とマール父に問いかけて、頷かれた。


どこから話そうかと思ったが、まずは現状を整理するところから話してみよか。

「売り上げの集計作業は必要ですが、もし費用なども集計して儲けの計算できたらよいと思いませんか?利益税のためだけでなく、毎月いくらくらい儲かっているのかを勘とか感覚ではなく、

数値で把握してみたいと思いませんか?」


「そりゃ、もちろん、それができたらそれに越したことはないよ。ただ、そんな時間がないのと、それ以上にやり方がわからないよ」


「私にやらせてもらえませんか?記憶はありませんが、経理・・・じゃなかった、計算の知識はあります。おそらく、いやきっとできると思っています」


「うーん、そこまで言うのだったらやってもらえる嬉しいけど、、、 ただなぁ、そんなに給金も出せないし、そもそも売り上げの集計もきちんとやってもらいたいのだが」


「もちろんです。また給金も当初の売り上げの集計分だけで結構です。元々、住み込みさせてもらっている身分でさらにお金まで頂けるのが恐縮なくらいなので。 まずはご心配されている、売り上げの集計をきちんと行って、そのあとの空いた時間でやるつもりです。 儲けの計算をするためには、支出の把握などが必要になりますので、色々と確認というかお願いさせて頂くこともあると思います」


「それは構わないよ。本当にそんなことができるんだったら、ぜひお願いしたいくらいだからね。 わからないことや必要なことがあったら言ってくれ。ただクドイようだが、売上税の納付もあるから、 売り上げの集計は抜かりなくやってほしい。私もチェックするが、やっぱりできませんでしたじゃ、また先々月のときみたいに徹夜するはめにはりそうだしね」と苦笑いで言われた。


「承知しました。まずは売り上げの集計をきちんと、いや完璧に行います。では早速始めますので、

帳簿書類の一式をお借りしますね。住み込みの部屋に机を持ち込んで静かなところでやってよろしいですか?」

と尋ねると、今度は快く了承してくれたので荷物一式を住み込み部屋に持ち運ぶ。


「おし、これで準備は整ったぞ。まずは、売り上げの集計やな」


このマール一家がやっている宿屋は、大きくわけて2つの収入がある。

宿屋の宿泊としての売上高と昼食時のご飯処としての売り上げだ。


さらにこの2つの収入がいくつか細かく枝分かれしている。

宿泊の場合、部屋代、風呂代、洗濯代、それに宿泊者だけが利用できる朝食代と夕食代といった形で区分される。


昼食時の場合は、定食の種類や飲み物だが如何せん、種類がいくつかある。


さきほどのマール父の説明はざっくりしすぎだが、宿泊のほうでも、昼食のほうも、伝票があり、それを元に集計していく。


この集計作業はこれはこれで必要だが、大事な観点が抜けている。


そう、実際のお金の出納の管理だ。


お金は金庫みたいなもので管理しているようだが、収入記録と支出記録をつけている気配はない。


いくら売上高を集計しても、お金の流れと連動というかチェックできていないと管理の意味がない。


例えば、給料をもらう時をイメージしてもらえればわかるが、給与明細で記載された金額のお金をもらえると思っていたところ、実際に銀行に入金された金額は異なることが多い。


そう所得税の源泉徴収や社会保険の従業員負担分や会社組合費の天引きなどなど、自分の把握していないところで差し引かれた金額で口座入金される。


給料日に心待ちにして通帳をドキドキしながらみてみると、あれ?何かすくなくないかと首をかしげてしまう経験があるのではないだろうか、


そのあとに親や会社の上司・先輩から有難く前述の源泉徴収や社会保険などの存在をご教授いただき、あまつさえ2年目からはさらに住民税も天引きされると嬉しそうに教えてもらえる。後から余計なお世話だと思わなくもないが。


話が逸れたが、要は伝票や帳簿の数値だけ追っていても管理が十分とはいえず、出納管理、いわばお金の出入りともチェックしていかないと意味がないということ。


企業同士の場合、商品売り上げは掛け売りのことが多い。掛け売りとは、信用取引ともよい、後日である例えば1か月後にお金を払ってください、という一定期間支払いを猶予するというものであり、

お金を支払ってもらうまでは売掛金という請求できる権利をもつことになり、その権利は他の企業に譲渡することもできる。

そのため、企業側は、請求書発行や売掛金がきちんと回収されるまで、遅延しているものはないのかという管理をすることになる。この売掛金管理は奥が深い面もあるが、宿屋経営にはあまり関係がなさそうなため、いったんは置いておくか。


むしろ、この宿屋の場合は、消費者に商品・サービスを提供する小売業の管理のパターンに近いのだろうなと思った。


ひと昔前の小売り商店などであれば、お客さん毎に売り上げだ金額と伝票を細かにチェックするということも毎日のオペレーションのなかでは難しいやろう。

そのため、例えば代金の金額誤り、おつりの渡し間違いなどにより、伝票上の金額と合わないことも多々起きる。

今回のお願いされている売上帳簿は、この伝票を集計することになるため、実際の現金収受とずれてしまえば、当然、売上帳簿ともずれてしまう。

そういう意味ではあまり意味のない行為としかいえない。

やはり実際のお金の流れとチェックする仕組みを設けなくてはいけない。この辺りをどのようにマール父に伝えるかだな。

出納管理は現物のお金を扱うことになるため、俺が個人的にチェックさせてくれといっても、お金の持ち逃げリスクなどもあり、おそらく信用されないやろう。


マールに一度話をしてみて、マール父に伝えるとか仲介に入ってもらうかするか。

まだまだ道のりは長そうやな。。。。

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