閑話 そのころの練習風景
ほんっとに申し訳ありません。
たぶん、これからもこんな事つづきますし、もっと長いインターバルができちゃうと思います。
それでもいい、という方は、どうか長い目でお付き合いください。
「今兄様は、どんな鍛錬をしているのでしょうか・・・」
ある日の授業中、不動優里は空を見上げながら呟いた。
「どうしたの、優里。何か考え事?」
「えぇ・・・今、兄様はどんな鍛錬をしているのか、とてもとても気になってしまって」
「え、それ気になるものかなぁ?」
首をかしげるクラスメートに、優里は軽く頷いた。
「もちろんです。兄様の今の強さはこれまでの鍛錬の積み重ねですから」
「ーーだったら、貴様らも今の鍛錬をしっかりやらんかぁ!!」
少しどや顔をしていた百合の後ろから、大声が響いてきた。
「あ、モトル先生。どうしたんですかそんな大きな声出して」
「お前らがしっかり練習せんからだっ!まったく・・・今日から新しい分野を始めるんだから、しっかり聞いとけ!」
「はーい」
百合はけだるそうに言うと、モトル教官は少し納得していないような顔をしながらも話を始めた。
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「さて、今日から新しい分野ーー『複合剣技』についてやっていくぞ」
そういうと、モトル教官はいつもの藁人形を取り出した。
「複合剣技は名前のとおり、この国の剣術、アルバレス流の剣術を二つ同時に行使することだ。
だけど、これはいうほど簡単じゃない。
まず、この剣術の根底には三種類の型があって、その型をなぞりなおかつ新たな動作を加えることが必要だ。
つまり複合剣技を使うには、二つの型をなぞりつつ、組み合わせた剣技の基となっている動作を入り込ませなきゃいけないんだ。
ちなみに、この入り込ませるタイミングは人それぞれだから、人によっては全く別次元の攻撃をしてくるようにも見えるぞ」
「さてそれじゃあ、一回俺が見本見せるとするか」
長い解説が終わると、モトル教官は藁人形に向かいなおる。
「今回は先にどのタイミングでやるか言っておく。
使う剣技は『猛火・一閃』と『技巧・凪空』の二つ、複合剣技としての名はーー」
モトル教官はそこでいったん言葉をきると、手に持つ剣をゆっくり前にあげていきーー
倒れこむように前へ進み、藁人形を剣の腹まで貫いた。
その一瞬後に、貫いたところから火がちらちらと見えた。
「ーー『火術・瞬閃』だ」
剣を引き抜きながら、モトル教官は言った。
周囲からは感嘆の声が上がり、教官も照れくさそうにしていた。
「ま、まぁ。ようはこんな感じに自分好みに剣術を組み合わせるってものだ。お前らもしっかり練習してけば必ずできるようになるさ」
カララララーン、カララララーン・・・
「おっと、もうこんな時間か。そんじゃ全員しっかり汗ふいて、教室に戻れよー」
「「「「「ありがとうございましたーー」」」」」
そんなこんなで、今日も平和に一日が過ぎていった。




