配信#33ー4 いるかおねぇたまとうさぎおねぇたまとのお説教配信だよっ!:4
「まったくもぅ! まったくもぉーーー! 前にも言ったでしょ! カップ麵ばっかり食べちゃダメだって! コンビニのお弁当はちょっとは減ったみたいだけど!」
「う、うっす……すんません……」
「しかもよく見たら、全部カロリーが高い物ばっかり! あと、焼きそばが多いし……あとこれ、スープも全部飲んでるでしょ!」
「な、なぜわかった……!」
「いるかおねぇたまみたいにめんどくさがりでズボラな人なら、スープも一緒にゴミ袋に入れてそうだけど、特にそんな様子がないので」
「よ、よくわかってらっしゃる……!」
【草】
【草】
【草】
【たしかにそうだわww】
【鋭い……! 鋭いぞみたまちゃん! マジでおかんだろこれ!】
前回のあれこれで色々と察してるからね、これでも。
でも、本当に酷いなぁ、これ……。
「前にも言ったのに、なんでこんなことになってるのかなぁ……」
「い、忙しくて……」
「いるかおねぇたま、それは言い訳にしかなりません」
「うぐっ」
「しかも、いるかおねぇたまの場合は確かにゲームの方で色々とやってはいるけど、それでも一般的に働いている人たちよりかは時間がとりやすいはずです」
「……それは、まあ、はい……」
「とはいえ、モデリングはいるかおねぇたま一身に引き受けてるわけだから、あんまり強くは言えないけど……でも、今はまだフリーランスでのお仕事はやってないんだよね?」
「い、一応、四月からにしようかと……だから、今はやってないです、はい」
「じゃあ、今は配信とゲーム作りだけっていうことでいいのかな?」
「う、うっす」
「……はぁぁぁ~~~~……。まあ、イベントのあれこれもあったし、12月辺りは仕方ないかなぁ、なんて思うけど……だとしても、だとしてもだよ? さすがにこれはやりすぎです」
「す、すんません……」
【これは強い】
【ちゃんと理解も示してくれてはいるけど、それはそれとしてダメ、という理解のあるお母さんで草】
【事情を理解した上でのお説教だからいい方だよね、これ】
【それな】
「あ、うさぎおねぇたまも後で色々と確認するからね? なぜかそこで胸をなでおろしてるけど、覚悟してね?」
「ひぃぃぃ!」
【飛び火w】
【ニッコリ笑顔の圧力がすごいww】
【いつか笑顔+オーラみたいな差分できそう】
【いなりママならやる】
【たしかにww】
「というか、野菜もちゃんと食べないとだめです。体壊します。今はまだいいけど、そのうち反動が全部来るからね?」
「ぐ、具体的には?」
「太ります。すごく太ります。実際に、若いうちは新陳代謝が働くからある程度はマシだけど、でも、いるかおねぇたまの場合は全部お家の中で完結するお仕事ばかりだから動かないでしょ? 動かないっていうことは、食べた分の栄養が全部脂肪として蓄えられちゃうわけです。結果……お腹がぼーん! ってなります」
「「ぐふっ……!」」
「あと、加工肉とかカップ麵なんて脂質や塩分が多い物なんて余計です。血圧も上がっちゃうし、何より野菜もしっかり食べないと体なんてすぐに壊れます。あと、やっぱり太ります。言い方は悪いけど、おデブさんになっちゃいます」
「「ぐふぅぅぅぅ!!!」」
いるかおねぇたまだけじゃなくて、うさぎおねぇたまも一緒に胸元を苦しそうに握りしめていました。
うん、うさぎおねぇたまもきっとすごいことになってるね、これ。
【容赦ねぇww】
【やっぱり二人も気になるのかwww】
【吐血してそう】
【大ダメージで草】
【天空ひかり:山の中で修行をすれば脂肪などつかないが???】
【山の中で修行とか言ってるのがVTuberってマ?】
【狼神いくま:ダンスやればめっちゃ痩せるし】
【デレーナ・ツァンストラ:うっ、胸にぐさぐさ来る……!】
【猫夜はつき:ジム通いはいいぞ! 汗を流せばどんなご飯も美味しい! あと、プロテインは必須だぞ!】
【↑完全に筋トレしに行ってて草】
【今日のみたまちゃん、どっちかと言えばこれオルタの方やろw】
【わかるw】
【言葉の切れ味が鋭いしなw】
「ともあれ、まずは全部を片付けないとだね。お説教の続きはそのあとで。とりあえず、溢れちゃってるごみをゴミ袋に入れて、ペットボトルの中を洗って、こっちも別の袋に入れないと。というわけなので、二人も手伝ってね?」
「「は、はい」」
◇
とはいえ、ほとんど僕がメインでやったけど、二人もしっかりやってくれてたのはすごくよかったと思います。
あとは、それを自分たちだけでやってほしいなぁ、って感じかな。
「「お、終わった……」」
お掃除が終わると、二人はお互いに背中によりかかりながら、床にぺたりと座り込んでいました。
お掃除って、普段からやらないと、結構重労働だもんね。
「はい、お疲れ様です。あ、あらかじめプリンを作ったんだけど、食べる?」
「「食べる(ますぅ)!」」
「ふふっ、じゃあすぐに持ってくるね」
そう言って、うさぎおねぇたまのお家のリビングに置いておいた、小さなクーラーバッグを持ってきて、その中から二人のプリンを取り出して、それを二人にスプーンと一緒に手渡した。
「はいどうぞ~」
「え、美味しそう、です……!」
「ん、なんか、豪華」
「そうかな? 簡易的なプリンアラモードだけど……」
僕が作って来たプリンの上には、生クリームとキウイ、あとはラズベリージャムなんだけどね。
これをプリンアラモードって言っていいのかはちょっとあれだけど……。
【いや普通にすげぇww】
【しれっと生クリームとかフルーツも乗ってるんですけど】
【え、美味しそう!?】
【猫夜はつき:羨ましいぞ……】
【デレーナ・ツァンストラ:わかるわ、はつきさん】
【ちなみにそれって手作り? みたまちゃん】
「ふぇ? あ、うん。わたしの手作りだよ~。とはいっても、簡単に作れるレシピだけどね、プリン自体は。実際、火を使った瞬間なんて、カラメルソースくらいで、あとは電子レンジで作れるの。結構便利だよ~。ただ、やっぱり生クリームって作るのは大変だよね」
「わ、わからない、です、けど……い、いただきますっ」
「いただきます。……ん、美味しい」
「で、です、ね! すごく、美味しい、です! 生クリームも、甘すぎなくて、ふわふわ、です……!」
「えへへ、美味しいのならよかった。あ、一応夜ご飯の時のデザートもあるからね」
「「お、お母さん……!」」
【えぇぇぇ……】
【みたまちゃんって、すごくいいお母さんになりそうだよね】
【天空ひかり:すでにいいお母さんですが? ゆあちゃん、ゆいちゃんのすごくいいお母さんですが?】
【そう言えばそうだった】
【狼神いくま:実際、みたまっちって双子ちゃん二人がいるときの配信、めっちゃお母さんしてるし】
【雪ふゆり:みたまちゃんは十六歳にして、既に母性が天元突破してますからねぇ~~! みたまちゃんが母性振りまきまくってる時は、それはもう見てる側は死んでしまいますよぉ~!】
【夜久嬢かざり:わたくしもいつか直接見てみたいですわ!】
【弩めい:同じく】
【まあ、本当に死にそうではある】
【あれは核兵器だから……】
「あ、それ食べたら、うさぎおねぇたまのお家に戻るからね。でも、急がずにゆっくりでいいから。慣れないお掃除でちょっと疲れてると思うから」
「「……ママ」」
「ママじゃないかなぁ……」
なんで僕、ママとかお母さんとか言われるんだろうなぁ……。
一番年下なの、僕なんだけど……。
【デレーナ・ツァンストラ:みたまママはママ】
【草】
【草】
【おぎゃってるやつは違うぜ!】
それから二人が食べ終わったところでいるかおねぇたまのお家を後にして、うさぎおねぇたまのお家に戻りました。
戻って来て僕たちが向かったのはリビング。
冷蔵庫を見るためです。
「えーっと、先に何か言い訳があるなら、今のうちに言っておいてください、うさぎおねぇたま」
【今のうちにww】
【すでにやらかしてる前提で言ってて草】
【やっぱり微笑むのかw】
【可愛いけど怖い】
【この手の話題のみたまちゃんは、ほんわかしてないからなぁ……】
「……べ、ベーコンとソーセージ、厚切りハムが、美味しくて……」
「……はぁ。なんだかもう、今ので色々と察しました。じゃあ、開けるね」
「う、うぅ、は、はぃぃ……」
ちょっとだけ嫌な予感がしつつも、冷蔵庫を開けて……。
「……………」
言葉に詰まりました。
なんというか……うん、あの、ね……うん……。
「……うさぎおねぇたま」
「は、ひゃいっ」
「えーっと、まず聞きたいんだけど、ね? まず、冷蔵庫の一番上の段に入ってる物は何?」
「……べ、ベーコン、です……」
「じゃあ、二段目の物は?」
「……は、ハム、です」
「……三段目の物は?」
「……そ、ソーセージ、です」
「……」
「……」
「……はぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~~~~……」
「クソデカ溜息」
【あ、あー、これはやらかしてますわー……】
【みたまちゃんってクソデカ溜息するんだなー、なんて思ったけど、なんというか、あれだね。こういう場面では普通にするんだなって】
【雪ふゆり:みたまちゃんの吐いたクソデカ溜息を取り込みたいですねぇ~。きっとハイになれますよぉ~】
【ド変態じゃねぇか!】
【うわぁ……】
【気持ち悪っ!】
【さすがのロリコンだ……】
「あ、え、えと、あの……い、一応、き、キャベツとかもある、ので……」
「……うさぎおねぇたま」
「ひゃい!?」
「そもそも、加工肉はメインで食べるようなものじゃありませんっ!」
「ひぃぃぃ!」
「朝ご飯ならわかるけど、これ、絶対に毎食食べてるよね?」
「あっ、え、えと、さ、さすがに、お、お昼は抜いて、ます……」
「お昼は? それってつまり……朝ご飯と夜ご飯は食べてる、ってことだよね?」
にっこりと微笑みながらそう問いただすと、うさぎおねぇたまはおろおろ、きょろきょろと視線を彷徨わせてからがっくりと項垂れてこくりと頷きました。
「はぁ……じゃあ、もう一つ。うさぎおねぇたま、お昼ご飯はどうしてるの? 加工肉以外なんだよね?」
「……そ、それは、そ、その……」
何かを言いにくそうにしているうさぎおねぇたま。
一瞬だけ、ちらりと近くのごみ箱に視線が向かったのを見逃しませんでした。
僕はスッと目を細めてうさぎおねぇたまを見てから、そのゴミ箱の前へ移動して、かぱりと開けると……。
「……うさぎおねぇたま?」
その中には、いろんなゴミが入っていました。容器とか、紙袋とか。
「あ、あぅ……え、あ、あの……えぇと……」
「……まったくもぅ! どう見てもこれ、ジャンクフードとか、揚げ物系のお弁当ばっかりじゃないですかぁ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」
「……す、すす……すみませぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんんんんっ!!!」
【草ァ!】
【これは酷い!】
【みたまちゃんの怒声パート2】
【うんまあ、ダメですわー……】
【狼神いくま:うさぎっちの学習能力……!】
【短時間にみたまちゃんを怒らせるってなかなかだよねこれ】
【汚部屋組、さすがだわー……】
みたまを怒らせるってかなり難しいんですけどねぇ……。
まあ、二人は反省してもろて。




