第19話 破滅シナリオを回避した彼女の、子供達へと物語はつづく
最終回です。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
次の第三部は『ヤンデレ侯爵子息は可愛い婚約者の悪役令嬢シナリオを回避する‼︎』(明日の19時から連載開始)です‼︎
よろしくどうぞ‼︎
6/30少し話を変えました。
リオン様と結婚して数年経ったある日ーー。
隣の大陸からちょくちょく転移で遊びにいらっしゃるシエラ様から、驚き発言をされました。
「妊娠したの」
「ごほっ……えっ⁉︎おめでとうございます‼︎」
「うふふっ、ありがとう」
シエラ様は幸せそうな笑顔を浮かべていらっしゃいます。
ふぁ……驚きですね。
「で……ノエルちゃんの方はどうかしら?」
「…………何がですか?」
「いつ妊娠しそうかしらと思って」
「はいっ⁉︎」
思わず狼狽すると、シエラ様はニマニマ笑って私の頬を突かれました。
「あら〜だって、首にキスマークが残ってるわよ?」
「えっ⁉︎」
私は慌てて首を押さえますが、シエラ様のニマニマ笑顔が更に深くなります。
「私は今年の冬頃に出産予定日だから、上手い感じでノエルちゃん達も産んで頂戴ね?」
「いやいやいや、なんでですか‼︎」
「そんなの決まってるわ。私達の子供も友達になってもらいたくてよ?あ、男女だったら婚約でもいいかしらねぇ」
嬉しそうに微笑まれるシエラ様ですが、言葉の端々にちょっと本気度が見て取れます。
私は苦笑しながらも、答えました。
「産まれてくる子が望めば婚約です。良いですか?」
「勿論よ。うふふっ、ノエルちゃんも普通になったわねぇ?」
「…………まぁ、リオン様のおかげですね」
あれから、色々とありました。
ルーヴィット様がリオン様への劣等感(あの学園の件です)からか絡んできて、リオン様がボコボコにして。
私を人質に取ろうとして、私に逆に潰されて。
まぁ、なんだかんだと和解しまして。
そこはアレですね。
強さが一番の竜人種らしいですよね。
聖女関連も、いきなり強力な精霊術が使えるようになり少し調子に乗っていたらしいですが……身の程を知り、今は普通に暮らしているらしいです。
風の噂では、幼馴染の青年と結ばれたとか聞きましたね。
まぁ、何が言いたいかと言いますと……色々ありました。
でも、リオン様とは変わらずイチャイチャな毎日です。
「まぁ、子供は天からの授かりものと言いますし。血筋的に産まれにくいと思いますけどね」
「でも、何故かすぐ会える気がするのよ?」
「……………へ?」
「うふふっ、なんでかしらね?」
この時は本気にしていませんでしたが……シエラ様の出産後、私も妊娠したことが分かりました。
シエラ様の勘が当たったんです。
それも大体、一歳差になりそうで。
本当に上手い感じに産まれちゃいそうで、驚きですね。
そして……産休から明けた使用人二人が連れてきた赤子を見て、私は更に驚くことになります。
双子ではないのに、同じ日に産まれた金髪碧眼の男の子と柔らかな紫の髪の女の子。
その顔を見て、何故だか……私は笑ってしまいました。
「あははっ……また会えましたね」
こうして、物語は私達の子供へと繋がっていきますーー。




