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シャケのムースを作ります
じゅうじゅう音が鳴ります
油が飛んで
あたりはこのいい匂い
そこに味見係の小人がやってきます
おい、そこの人間、早く弱火にして俺様に一口つまませろ
と命令するのです
私は慌てて
へぃ、ただ今
と言いましたが
あんまり急ぎ過ぎて
へぃ、のところを、ひっ、と言ってしまいました
これでは恐怖で引き攣けを起こしてしまっているようでしたが
小人はそれを見過ごしてくれたようでした
すぐさま私は小皿を取り出して
箸で身の一部をほぐして小人に渡します
どれ、じゃあ調べてやるかな
小人はクンクン匂いを嗅いで
私の方を睨みつけ
俺様が火傷しないくらいの、良い温度なんだろうな
と聞きました
私にとっては舌がひりっとするくらいでも
小人からすれば致命的な全身やけどにも繋がりかねません
私は困ってしまって
さぁ、自信はないです
と返しました
すると小人は、ふん、と鼻を鳴らして
凄んでシャケに手を伸ばし。
掴み取り。
千切り去り。
それを口の中へ運んで。
大きく頰を動かしながら咀嚼しました
どう、どうですか
と私が聞いても
こっちを見向きもしないで
噛み続けています
その小さな両手には
オリーブオイルがぬらぬら光っていました




