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はじめに  作者: 師走
2/629

2

貝は

水の中で

プカプカと

泡を吐き出して

ゆらゆら流れ行く

落ち葉なぞを

見ながら

よいしょ

と

少し動いた

そこへ

魚が

鱗をアルミのように

輝かせながら

去っていった

藻は

遠くで小さく揺れ蠢く

太陽の光は

雲に消されたりまたでて来たりを繰り返し

その度に

貝の地味な白地にオレンジという出で立ちの上へ

かかってくる

蟹は昨日から見えない

数多の小石は

ツルツルとして真下に広がり

鳥の足が

チラリと見えた時なぞは

ドキッと胸が高鳴る

森のざわめきが

かすかに聞こえたかと思えば、

貝はすっかり口を閉じた


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