9.転属
コピーしてペーストする。コピーしてペーストする。こんにちは、中山譲です。ただ今コピペ中です。主に地球をコピーしています。たまにコレ入れたら地球じゃネーヨって内容までペーストさせてもらっています。尋問に継ぐ尋問が終わった私は、私でもできる作業ということで、皆様が会議を続けている中こうやって基礎データを先に作っています。作るといっても基からあるもの貼り付けるだけなので、後からエバンスさんたちが調整を入れてくれます。あれです、システム競合があるところの統括するMOD作りっていうんですか、あれをしてくれるそうですよ。MODでは通じませんか?拡張パックです。地球+魔法、地球+超能力、地球+ガ●ダム、地球+ヒーロー、そういう拡張をするそうです。私が尋問に答えるほど怪しい要素が増えていったので、地球コピー世界の皆様や促進部には申し訳ない気持ちで一杯です。
私がひたすらコピペをしている間に促進部の人が毎月乱入してきましたね。「魔法少女な卑弥呼とかありえない!」とか、「ドイツの科学が世界一どころか異世界一とかやりすぎだ!」とか「こんなノーベルは嫌だ。そんな感想が逐一出るぞこの台本!」とか「ついバ●スしてしまった。この世界壊しちゃったけどもういいよね?」とかとかとか。MOD導入地球は尽くだめみたいですよ。主に役者の心が。結局今のところ私の出身地そっくりプレーンコピー地球が成功率80ぱーですね。MOD導入地球は1000年の間に30ぱーしか成功していません。
「中山君、今後の予定なんだけどそろそろ1年たったわけですがどうしますか?」
そうです、気づけば1年コピペしては促進部に頭を下げる毎日でした。促進部にいくと袋叩きにされそうで怖いです。
「できれば君のその不可思議な感性を生かしつくして欲しいのですが」
ここはここでしんどかったり皆さんと同じお仕事が出来ないのが辛かったりもありましたが親切にしてくださいました。促進部でフルボッコされるくらいならここにいたいと思います。
「そうですか。では部長に残留について意思表示に行きましょうか?」
エバンスさんいい笑顔ですね。でも頭の中身のぞかないでくださいよ。
「コレばっかりは本当に願っているか確かめたかったもので。すみません」
エバンスさんと二人で開発部長に言いに行こうとしたときでした。
「ふふふふふ。中山、迎えに来たぞ。さぁ、いこう。いざ、促進部へ。お前がやってくれただけ仕事が山積みで楽しいぞ。ふふふ」
なんということでしょう。そこには促進部部長が!良心をえぐるやつれた笑顔です。
「促進部長。中山君はここに残留してもらおうと思います。本人もソレでいいといってくれています」
エバンスさんが背中に私をかばってくれます。なんと頼もしい背中だ!
「エバンス、悪いがこれは1年前から決まっていたことだ。育てるのも役者をするのにも適正がある。そして今促進部は1年まるまる祭りだワッショイ状態だ。人事部はこっちの味方だ。中山はもらっていく」
「人事部も促進部も1年前開発部に借りを作ったのお忘れですか?」
「借りは返しただろう?今年の過労加減は半端なかったぞ?中山を渡さないなら今後地球群の役者はもうやらねぇぞ。」
エバンスさんが苦虫をかんだような顔をして一歩下がります。わかります。今作ってるだけでもまだストック100件はくだらないですものね。
「お互いに困ったことになりましたね」
開発部長きたー。部長助けてください。助けてください。
「では、出向という形にしましょう。促進部である程度働いたら返してくださいませんか?」
どちらにせよドナドナですね。ああ、促進部長が悪い顔をしています。あれはカリパクする人の顔です。怖いです。ドナドナ…。
「いいだろう。ひとまず今日までの地球群の実験結果が出るまでだ。地球に詳しい奴がいたほうが役者の質も上がるしなっ」
「いいでしょう。では地球群の本日までのデータとりがおわれば中山君は返してくださいね」
人のいい開発部長も悪い顔をしています。これは相手に罪状を突きつけて慰謝料を倍に倍に増やしていく人の顔です。借りぱくられるの判ってやっていますね。私は開発部の生贄になります。皆さん私のお墓の前で泣かないでくださいね。私はそこにいません、促進部にいます。
こうして予定通り私は促進部にドナドナされていくのでした。




