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損して得取れ

  とあるアパートの一室で男女がゲームをしている。テレビゲームで、どうやらレースゲームをしているようだ。

 彼がプレイする黒い車を追いかけるように、彼女がプレイする白い車が追走する。

ギリギリのすれ違い。ゴールまでは後少し。僅かな差で勝敗は予想できない。

追い抜きの連鎖。直線のダンスのよう。白熱していく二人。

 ゴールが見えてきた。差は彼女がプレイする白い車が先んじている。このままでは彼女の勝利だ。

 ふと、彼の脳裏に一つの作戦が思いつく。卑怯な手段。それは現実の彼女の脇腹をくすぐること。

そうすれば、追い抜かされている差は逆転できる。しかし、それはできない。

そうすれば彼女からの仕返しが待っているに違いないから。絶対にやるだろうという確信が彼にはあった。

 結果として、彼女がプレイする白い車がゴールした。喜ぶ彼女とほっとする彼。

どうしてほっとしているのかと聞くと、脇腹をくすぐろうとしていたことを話す。彼は正直者なのだ。

話を聞いた彼女は理由を聞いて納得する。もし、脇腹をくすぐられたら必ず仕返しをすると自分でも思っていたからだ。

 そうしなかった彼を見て、彼女は彼の頭を撫でる。恥ずかしそうに笑う彼。

結果としては彼は負けたが、それでもいいと思った。ご機嫌な彼女を得ることができたのだから。

 損して得取れとは、こう言うことかもしれないと彼はそう考えるのだったーー。


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