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男の沽券
「いやーまさか本当に奢られるなんて、なんて図太いんすかね。」
飲みに行った帰り都が何か言っている。お前が奢るって言ったんだろ。男に二言はないはずだ。
「でも良かったんすか?。マミちゃん家で待ってるんじゃないんすか?。」
「マミも今日は食べに行くって言ってたんだよ。」
「あぁ〜そう言えば桜子ちゃんも言ってた気がするっす。」
言い忘れていたが都と桜子は同棲している。早く結婚しちまえばいいのに。
「早く結婚しちまえばいいのに。」
あ、そのまんま口から出たな。
「うるさいっす。物事にはタイミングがあるんすよ。」
結婚自体に否定はしなかったな。こいつも成長してるようだ。
「でもあれか、桜子も一緒となると仕事のメンバーで飲んでるな。良い店なんだろうな。」
新進気鋭のベンチャー企業だからな。
「そうっすね。…てか思ったんすけど俺ら収入負けてますよね。仮にも全国展開している企業の管理職なのに。男のメンツとしてちょっと…」
「…まぁそういうこともあるさ。」




