430/452
理想と現実
『ブーーッ‼︎…只今より上映を始めさせていただきます。』
映画が始まった。マミが恋愛映画を見たいと言い出し映画館に到着。チケットを購入後ポップコーンとジュースを購入。今に至る。
(そう言えば恋愛映画をこういう風に映画館で見るのは初めてだな。まぁ今までそんなタイミングがなかったからな。)
「あなたがいればいい。私は他にも何も要らない。」
映画ではヒロインが告白をしている場面に差し掛かっている。
(他にも何も要らないって…金は要るだろ。先立つ物は金だぞ。)
「僕も全てを投げ打ってでも君といたい。」
(投げ打っちゃダメだって。生活基盤はしっかりしないとダメだろ。世の中舐めんなよ。)
色々と映画に突っ込みたくなる俺は心が汚れているのだろうか。
『モリモリ』
マミは隣でポップコーンを食べている。しかしその視線は画面から離れない。熱中しているようだ。
(なんだか…リスみたいだ。)
俺の視線は映画よりマミに向いていた。




