6 最強への道標(みちしるべ)
ふあああ、朝……
なぜ!?
王女様ガッ!
俺は現実を受け入れる事なく二度寝するのだった。
◇◆◇◆◇◆
基礎的な身体能力は魔法で補っている状態だ。
そんな状態からはさっさと抜け出そう。
まずは鍛えて貰うためにもセバスさんに聞いてこよう。
「すいません、セバスさん、騎士団の訓練に入り込むとかできますか?」
「ふむ、肉体的な訓練は必要ですよね。必要……ですかね?」
「ふふっ、何で疑問系なんですか?」
「正直あの強さを見たら、訓練なんぞ必要ですか?って感じですね」
セバスさんに言われるのは少し照れるなー。
普通にすごい人に褒められるって嬉しいと感じるよね。
「もしかして、褒め言葉だと思ってます?どちらかと言うと、胡乱な目で見つめながらあきれてるの方が近いですよ?」
「えっ!?そうなんですか!」
「はぁ〜全く、心配になりますよ。お嬢様方に心配をお掛けにならないで下さいね?」
「漢として責任を持ちます!」
「ははっ、それは頼もしい。取り敢えず、上にローランド様が訓練できるように直訴してきますよ」
「有難う!」
中々だな。
頑張ろう!
あっ、そう言えば……
「魔銀と金と金剛石ありません?いや金剛石は石でもいいです」
「?分かりました。高価な物ですが」
「有難うございます!俺の生産系属性が何処までやれるのかって言うのを知りたくて!」
「いい心構えです……ね」
「?」
「そ、その後ろ……」
「何ですか?」
「二人で楽しそうだったわね?連れて行くわよ?」
俺は頭をホールドされた状態で、連れていかれるのだった。
◇◆◇◆◇◆
「で?私抜きで楽しんでおられた様子ですが?弁明は?」
そ、そんなヤンデレ彼女みたいな事を急に言われてもな……
何も言えない件について。
「ごめん」
「はー、こんな状態だったら、シリア(サンクトシリア)やクローネにフラフラとついて行ってしまいそうですわ!そんな状態はやめてくださいまし!」
「ごめん」
「大体、そんなんだから……」
俺はそれ以降ごめんしか言わないBOT状態だったのだった。
◇◆◇◆◇◆
もう、辞めてくれ。
その言葉に電撃を受けた、フローレンス第二王女は説教を辞めて甘々モードに入った。
膝枕をしてきたり、頭を撫でたり、兎に角表情はとろとろ状態だったと思う。
ここで聞いた話では、ブライアント公爵家長女クローネ=ブライアントは聖剣属性に聖を治める者。
教皇の唯一の愛娘であり、サンクトシリア=フレンスは聖属性と聖女。
そして、膝枕をしている第二王女のフローレンス=ペレチアは炎魔法に魔力撃倍化。
俺の弟であるレッターも勇血属性に勇者だそうだ。
物語では勇者と聖女は結婚する者だそうだが、現実ではそうでは無いらしい。
と言うのも、何でかは知らないが俺に惚れてるらしいのだ。
なんか俺はドッキリ大成功!とか急に出てきそうで怖いほど最近うまく行っているが、こう言う時こそ気を引き締めなければならないだろう。
勝って兜の緒を締めよっていう奴?
そんな適当な妄想を繰り広げていると、野次(?)が飛んで来た。
いや、ちょっと待て。これは野次じゃ無い。
俺の頭がバグってる。王女に溶かされすぎたか……
「御頼みになられてた物を持ってきましたよ!ローランド様!」
「有難う」
そうして立ち上がり取りに行こうとする……が、それを許さず俺の頭をホールドする王女様一名。
流石に少し怒り、抜け出す。
「はあ、用事がある時ぐらい許してくださいよ!」
「むう」
「むう、じゃ無いでしょむうじゃ!はあ、もういいです!」
そう言いスタスタ歩き出し、それを手に取る。
「この巨石を全崩壊」
“ズウウウウン”
聴こえてはいけない音が響く。
森ではここまでの音はしなかった気がするが……まあ、物質が変わればそんなこともあるよな。
金と魔銀を少し溶かす為に溶鉱炉を借りて、王女の炎魔法の手も借りた。
王女の炎魔法の方が俺のより威力自体は高かったりする。
「ヒョエエェェ……とろっとろだね!」
尻すぼみからの謎の勢い!俺じゃなきゃ見逃しちゃうね!
「金と魔銀はどいつがやっても無理だった難題だぜ?いくらお前が優れた魔術師で生産系属性を使ったって無理だし、第一に比率はどうすんだ?比率は?」
うーん、比率ねぇ。
「19:32……かな」
「その心は?」
「金メッキほど剥がれやすいってな!」
「くだらねー!」
その瞬間俺たちは顔を見合わせた。そして……
「「あはは!」」
笑い合う。
一瞬でこのノリに打ち解けられてよかった。
「お前が失敗しても俺は応援するぜ!」
「うっせぇ!俺は失敗しないっての!」
そんなくだらないやり取りを繰り返しながら、作業を楽しむ。
こう、何だろう。
すごい大量のを引きちぎって合わせた後に、数合わせを行ってる感じに近い感覚。
兎に角、どんどん19:32に近づけなきゃな!
「ふんぬ!」
ぱああん!完成!
後は……
「金剛石を突っ込むだけ!」
ごく自然な形、金色に輝いている。
イエローダイアモンドよりも透明感とゴージャス感が増し、不純物を限りなく少なくした宝石のようなものにも見える。
ただ、どちらかと言うと、神々しく、後光が指す感じだ。
名付けるなら、なろう御用達の光輝金剛石だ。
これを日本刀の形に仕上げる。
生産系属性の付与を惜しみなく使う。
その結果……
____________________________
聖炎刀 幻想級物攻+20
備考:幻想級 選ばれしもの以外使うことのできない、最強格の剣。この世に現存する剣の中では最高級。
付与:聖属性効力上昇。剣技上昇。後光。聖なる一撃。
____________________________
割りかしやばそうなものができた件。
まあ、明日からは剣術の訓練の予定だし。
ふるってみようじゃ無いの!
____________________________
物攻、、、43(20)
物防、、、18
魔攻、、、132
魔防、、、128
魔力総量、、、∞
適応属性、、、生産系属性
スキル、、、魔力総量無限・鑑定
聖炎刀 幻想級
____________________________
これが後光の指すようなカリスマねえ。
さすがとしか言いようがないほど美しさだ。
“シュッ”
試し切りをしてみても、異常なほどに手に馴染む。
俺は刀との相性がいいようだ。
試しに訓練場の的に、一撃入れるか。
「聖なる一撃」
略して聖撃ってな!
その結果……
うーん、空は、青かった。
「ローランド様っ!これは一体!?」
うん、現実に引き戻さないでくれ。頼む。
「どうして的が壊れているのです!?」
あー、これ知ってるわ俺。
俺、また何かやっちゃいました?って奴でしょ?あーーー、どうしよ?これ?
19:32って言うのは金メッキの比重が19.32って言うところが元ネタです。
毎日投稿は暫く続けます。
頑張ります。
追伸、1話に矛盾点が発生していたので、改稿しています。
王女様との婚約に割り込めるうんぬんかんぬん→聖女様とのとの婚約に割り込めるうんぬんかんぬん




