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彩色の魔女  作者: 唄海
2章 英国の闘い
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バイオレンス・バイオレット

「それで、だ」


 再びシリアスに戻った俺達は、椅子に座りながらこれからの方針を話し合っていた。


「転移魔法についてならうってつけの奴がいる」

「ホントか。それは助かる」


 もし仮に転移魔法が使えるようになれば、ベルとの戦いで非常に役に立つ。それにベルは俺が転移魔法を使える事をまだ知らない。その状態ならば、上手く行けば倒せるかもしれない。


「んで、誰なんだ。この状況で俺達側に力を貸してくれる人ってのは」


 身を乗り出してガルに詰め寄る。


「聞いて驚くなよ」

「なんだよ、勿体ぶらずに早く言えよ」


 意地悪そうに笑うガルを急かす。


「ライヴだよ。アイツなら、多分お前の転移魔法についても多少なりとも力になれるハズだ」

「⋯⋯驚いたな」


 あまりにも身近な人物だった。なるほど、灯台下暗しとはよく言ったものだ。


「ライヴは多分部屋にいる。今行けば何とかなるだろ」

「あぁ、ありがとうガル」


 椅子から立ち上がり、扉の方へと歩いて行く。後ろからサリィがとてとてと付いてきた。


「悪いが俺は少し休む」

「ゆっくり休んでくれ」


 ガチャリと扉を開け放ち、外へと足を踏み出す。去り際、机に突っ伏したガルが見えた。


「ムチャしやがって」

「ヤムチャしやがって⋯⋯」


 俺はサリィと顔を見合わせ、それから困ったような顔ではにかんだ。


───────────────────────


「ってなわけでサリィ。ライヴを探すのを手伝ってくれ」

「了解です!」


 螺旋階段を下り、俺とサリィは別れてライヴを探し始めた。


「クソ、ライヴの連絡先聞いとけばよかった」


 そんな後悔をしながら、早足で廊下を歩いて行く。ライヴの部屋は確かこの先だった。


「えーと、あそこだった気が⋯⋯」


 昨日の記憶を頼りに、扉を開ける。


「ライヴ、頼みがあ⋯⋯る」

「⋯⋯⋯⋯あ」


 予想通り、ライヴは部屋の中にいた。ただ予想通りではなかった事が二つ程起こっていた。

 一つは昨日訪れた部屋とは内装が全く違っていた事。昨日は端的に言って洞窟のような部屋だったが、今は普通の生活空間としての部屋となっていた。

 そしてもう一つが───


「ッ馬鹿! 最低!」


 ライヴは着替え中で、今は服をほぼ着ていない状態だと言うことだ。慌てて扉を閉めようとするが、それを上回る速度でライヴの渾身の蹴りが炸裂する。


「ッごバァ?!」


 そのまま俺はきりもみ回転をしながら部屋の外までノーバウンドで吹き飛び、向かい側の壁に激突した。


「⋯⋯あぁ、白か」


 薄れゆく意識の中、俺は今しがた見たある光景を深く脳裏に刻みつけ気を失った。

 ⋯⋯何だかライヴとは、会うたび気絶してる気がする。

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