第153章:聖なる癒しの池が生まれた日 - 女たちのための永遠の聖域
序章 - 平和な場所の必要性
世界には。
戦う場所が必要な者がいる。
学ぶ場所が必要な者がいる。
しかし。
ただ存在するだけで良い場所が。
必要な者もいる。
傷を癒す場所。
心を休める場所。
何も考えずに。
ただ温かい水に浸かれる場所。
そういう場所が。
今日生まれた。
誰かのためではなく。
全員のために。
第一章:マコトの緊急報告
書斎 - 朝
ノック音が来た。
一回だった。
急いだ一回だった。
「どうぞ。」
扉が開いた。
マコトだった。
首席裁判官の服を着たまま。
書類を持ったまま。
走ってきたような顔で。
「マスター。」
マコトは言った。
「何だ。」
「大変なことが起きています。」
マコトは言った。
「大変なことか。」
私は言った。
「どんな種類の大変なことだ。」
「王国内で。」
マコトは言った。
「内戦が起きかけています。」
「内戦。」
私は繰り返した。
「はい。」
「女性の至高の精霊たちの間で。」
マコトは言った。
「霊圧の放出が始まっています。」
「至高の存在感が衝突しています。」
「このまま続けば。」
「宮殿が消えかねません。」
「...。」
「私のルールがあるはずだ。」
私は言った。
「互いに戦うことは禁じている。」
「マスター。」
マコトは言った。
「何だ。」
「どのルールで禁じていますか。」
「...多くのルールで禁じている。」
私は言った。
「具体的にはどのルールですか。」
「...。」
(具体的には。)
私は内心で考えた。
(言えない。)
(具体的なルールを今すぐ言えない。)
「マスター。」
マコトは言った。
「今は首席裁判官の立場で言います。」
「どうぞ。」
「今起きていることは。」
マコトは言った。
「通常の戦いではありません。」
「霊圧の衝突です。」
「覇気の放出です。」
「至高の存在感が。」
「互いにぶつかっています。」
「それはルールに引っかからないのか。」
「引っかかりません。」
マコトは言った。
「意図的な攻撃ではないからです。」
「ただ存在しているだけで。」
「エネルギーが溢れています。」
「そのエネルギーが衝突しています。」
「なぜそうなった。」
私は聞いた。
「温泉が原因です。」
マコトは言った。
「温泉か。」
「はい。」
マコトは言った。
「日本から来た英雄の二人。」
「ミク・キサラギとミカセが。」
「温泉を作りました。」
「城の中に。」
「二人が自分たちのために作った小さなものです。」
「知っている。」
私は言った。
「見たことがある。」
「小さいが良い温泉だった。」
「そうです。」
マコトは言った。
「しかし小さすぎます。」
「原初の至高の精霊たちには。」
「あの大きさでは足りません。」
「足りないことが内戦の原因か。」
私は言った。
「先に入る者を巡って。」
マコトは言った。
「霊圧の衝突が始まりました。」
「誰が先に温泉に入るかを。」
「各自が主張しています。」
「...。」
「主張の仕方が。」
マコトは続けた。
「至高の精霊の主張の仕方なので。」
「宮殿が揺れています。」
「誰と誰が揉めている。」
私は言った。
「神珠尾様と朱鷺白様が。」
マコトは言った。
「紅夜叉様と深水様が。」
「白龍様が単独で場所を取っています。」
「雷光様が雷を落としています。」
「宵紫様が影で全員を脅しています。」
「雪見様が全部凍らせています。」
「陽向様が光で抵抗しています。」
「輝夜様が月の力で全員を黙らせようとしています。」
「...全員か。」
私は言った。
「全員です。」
マコトは言った。
「リスカレスが救助してきた者たちは。」
私は言った。
「人間のメイドたちが端に追いやられています。」
マコトは言った。
「ミク・キサラギとミカセも逃げています。」
「自分たちが作った温泉なのに。」
「近づけません。」
「...。」
「マスター。」
マコトは言った。
「何だ。」
「私はこの案件を受け取りました。」
マコトは言った。
「しかし解決策をお伝えする前に。」
「マスターの許可が必要な部分があります。」
「何だ。」
「大きな温泉を作ることです。」
マコトは言った。
「大きな温泉を。」
私は言った。
「全員が入れるほど大きな温泉を。」
マコトは言った。
「作る許可をいただけますか。」
「...どのくらい大きい。」
私は言った。
「原初の至高の精霊全員が入れる大きさです。」
マコトは言った。
「最低でも数百万平方キロメートル。」
「数百万か。」
私は言った。
「はい。」
マコトは言った。
「空間魔法を使えば可能です。」
「ミランという者が方法を知っています。」
「ミランか。」
私は言った。
「永遠の花の守護者です。」
マコトは言った。
「暗黒大陸の最深部から来た。」
「原初の精霊です。」
「知っている。」
私は言った。
「では許可してください。」
マコトは言った。
「するのはいいが。」
私は言った。
「どこに作る。」
「古代の森の中央です。」
マコトは言った。
「ドラゴンハート王国の心臓部に。」
「聖なる空間があります。」
「そこが最も適切です。」
「...いいだろう。」
私は言った。
「許可する。」
「ありがとうございます。」
マコトは言った。
「それだけか。」
私は言った。
「...。」
マコトは少し間を置いた。
「実は。」
マコトは言った。
「もう作り終わっています。」
「...。」
「許可をもらいに来ましたが。」
マコトは言った。
「全員が急いでいたので。」
「先に作りました。」
「事後報告になりますが。」
「見に来てもらえますか。」
「...いつの間に作ったのだ。」
私は言った。
「昨日です。」
マコトは言った。
「昨日か。」
「マスターが一人でドワーフの王国に行った日に。」
マコトは言った。
「全員で作りました。」
「...。」
「首席裁判官が。」
私は言った。
「許可なく大工事をしたのか。」
「緊急事態でした。」
マコトは言った。
「緊急事態には。」
「首席裁判官が独断で動けると。」
「マスターが決めました。」
「...そんな決まりを作ったか。」
私は言った。
「作っていただきました。」
マコトは言った。
「第七七条です。」
「首席裁判官は緊急事態において。」
「マスターの最善の利益のために行動できる。」
「私がそれを作ったか。」
「はい。」
「...。」
(作った気がする。)
私は内心で思った。
(しかしそれほど広い解釈で使うとは。)
(思っていなかった。)
「見に行こう。」
私は言った。
「はい!」
マコトは言った。
珍しく嬉しそうな声で。
第二章:ミランの話
廊下 - 移動中
歩きながらマコトが話した。
「ミランについて説明します。」
マコトは言った。
「聞かせてくれ。」
「ミランは。」
マコトは言った。
「永遠の花の守護者という呼び名を持ちます。」
「暗黒大陸の最深部にいました。」
「原初の至高の精霊です。」
「私が人間の形を与えたのか。」
私は言った。
「はい。」
マコトは言った。
「マスターが暗黒大陸で出会った時に。」
「人間の形を与えました。」
「その時からドラゴンハートにいます。」
「ミランは何ができる。」
私は言った。
「自然の制御。」
マコトは言った。
「花の操作。」
「癒しの力。」
「空間の拡張。」
「精霊エネルギーの合成。」
「しかし最も重要なのは。」
「何だ。」
「全員の核エネルギーを。」
マコトは言った。
「一つに融合させる能力です。」
「原初の精霊たちの力を。」
「ミランが中継して。」
「一つの場所に集めることができます。」
「それが今回の池を作るのに使われたのか。」
「はい。」
マコトは言った。
「全員の力を。」
「ミランがまとめました。」
「マスターの許可を受けた後に正式になります。」
「事後報告だが。」
私は言った。
「はい。」
マコトは言った。
「申し訳ありません。」
「謝らなくていい。」
私は言った。
「緊急事態だったのだろう。」
「宮殿の廊下が三本消えました。」
マコトは言った。
「...三本消えたのか。」
「霊圧の衝突で。」
マコトは言った。
「消えました。」
「今は仮の廊下で代用しています。」
「誰が消した。」
「白龍様が龍の形になった時に。」
マコトは言った。
「消えました。」
「...白龍は龍の形になったのか。」
「場所がないと言って。」
マコトは言った。
「温泉に入るために龍の形になりました。」
「宮殿が三分の一なくなりました。」
「...なるほど。」
私は言った。
「緊急事態でした。」
マコトは言った。
「そうだな。」
私は言った。
第三章:古代の森
古代の森 - 中央
王国の中央にある古代の森に入った。
空気が変わった。
清かった。
自然の気配が強かった。
花の香りがした。
「マスター!」
声が来た。
ハナが飛んできた。
翅を広げて。
「来てくれました!」
ハナは言った。
「すごいです!」
「見てください!」
「落ち着け。」
私は言った。
「落ち着けません!」
ハナは言った。
「こんなに大きいものを見たのは初めてです!」
アクアが来た。
静かに。
「マスター。」
アクアは言った。
「できました。」
「見た目はどうだ。」
私は言った。
「言葉では説明できません。」
アクアは言った。
「見てもらう方が良いです。」
「そうか。」
ヒナタが来た。
ピンクの髪を揺らして。
「マスター!」
ヒナタは言った。
「今日の服はどうですか!」
「後にしろ。」
私は言った。
「でも!」
「後にしろ。」
私は言った。
「...わかりました。」
ヒナタは言った。
木の間を歩いた。
深い森の中を。
光が見えた。
前方から。
紫の光が。
ピンクの光が。
金色の光が。
光が混じって。
何かを作っていた。
「もうすぐです。」
マコトは言った。
木の間を抜けた。
目の前に。
現れた。
第四章:聖なる癒しの池
言葉が出なかった。
広かった。
果てが見えなかった。
どこまでも続いていた。
池だった。
しかし普通の池ではなかった。
水が光っていた。
紫の光が。
金の光が。
ピンクの光が。
様々な色が水の中を流れていた。
岸に花が咲いていた。
様々な花が。
水に浮かぶ花が。
空に舞う花びらが。
桜のような木が立っていた。
しかし桜より美しかった。
永遠に散らない花が咲いていた。
滝が流れていた。
いくつもの滝が。
霧が漂っていた。
癒しの霧が。
中央に。
蓮の花が光っていた。
巨大な蓮が。
金色の光を放ちながら。
水の上に浮いていた。
「...。」
(これは。)
私は内心で思った。
(これが温泉か。)
(普通ではない。)
(全く普通ではない。)
「マスター。」
マコトは言った。
「何だ。」
「どうですか。」
「良い。」
私は言った。
「それだけですか。」
「非常に良い。」
私は言った。
「まだ足りません。」
ハナが言った。
「ハナ。」
私は言った。
「はい!」
「大きさはどのくらいだ。」
「計れません!」
ハナは言った。
「空間魔法で拡張しているので。」
「中に入ると。」
「終わりがありません!」
「測定不能か。」
私は言った。
「はい。」
アクアは言った。
「空間の最高位の能力を使っています。」
「別の次元層に存在しています。」
「外から見ると普通の大きさに見えますが。」
「中に入ると無限に広がっています。」
ミランが来た。
ピンクの髪が風に揺れていた。
静かな笑顔だった。
「マスター。」
ミランは言った。
「ミラン。」
私は言った。
「これを作ったのか。」
「皆の力を合わせました。」
ミランは言った。
「私一人では作れません。」
「全員の核エネルギーを。」
「私が融合させました。」
「マスターのエネルギーも少し使いました。」
「私のエネルギーも使ったのか。」
私は言った。
「少しだけです。」
ミランは言った。
「マスターの魂のエネルギーが。」
「全員を繋ぐ核になるので。」
「その繋がりを基盤に使いました。」
「第五法則の命名の繋がりです。」
「なるほど。」
私は言った。
「詳しく教えてくれ。」
第五章:ミランが説明した
「この池は。」
ミランは言った。
「最初は小さかったです。」
「日本から来た二人が作った温泉か。」
「はい。」
ミランは言った。
「ミクとミカセが作りました。」
「二人の力で。」
「小さな温泉でしたが。」
「良い温泉でした。」
「それが全員には足りなかった。」
「はい。」
ミランは言った。
「原初の至高の精霊が何十人もいます。」
「神珠尾様一人でも。」
「普通の温泉では入れません。」
「九尾が広げれば。」
「普通の温泉は消えます。」
「そうか。」
私は言った。
「だから全員の力を使いました。」
ミランは言った。
「最初に。」
「ミクとミカセが作った温泉を基礎にしました。」
「あの二人の力が最も清らかだったからです。」
「人間の力が基礎になることで。」
「この池に穏やかさが生まれました。」
「人間の力が基礎か。」
私は言った。
「はい。」
ミランは言った。
「次に。」
「朱鷺白様の母の精霊エネルギーを加えました。」
「包み込む温かさが加わりました。」
「そして。」
ミランは続けた。
「輝夜様の月の光を加えました。」
「夜でも昼のように美しくなりました。」
「陽向様の光の力を加えました。」
「自然の光が満ちました。」
「深水様の水の力を加えました。」
「水自体が癒しの性質を持ちました。」
「雪見様の氷の力を加えました。」
「水温が調節されました。」
「どんな者でも心地よい温度になります。」
「紅夜叉様の炎の力を加えました。」
「底から温める力が生まれました。」
「宵紫様の影の力を加えました。」
「秘密の静けさが生まれました。」
「白龍様の龍の力を加えました。」
「空間そのものが拡張しました。」
「雷光様の雷の力を加えました。」
「エネルギーが永続するようになりました。」
「全員の力が。」
私は言った。
「一つになったのか。」
「はい。」
ミランは言った。
「しかし。」
「これだけでは普通の大きな温泉です。」
「空間の拡張が必要でした。」
「誰が行った。」
「神珠尾様です。」
ミランは言った。
「十万年の九尾の力で。」
「空間を別の次元層に展開しました。」
「この池は今。」
「現実の空間と。」
「別の次元空間が重なっています。」
「外から見ると普通の大きさですが。」
「中は測定不能な広さがあります。」
「最後に。」
ミランは言った。
「私が全員の力を繋ぎました。」
「マスターの魂の繋がりを媒体にして。」
「全員の核エネルギーを。」
「この池に封印しました。」
「この池は今。」
「永続しています。」
「誰も力を使わなくても。」
「自動的に維持されます。」
「永続する温泉か。」
私は言った。
「はい。」
ミランは言った。
「この池の力を説明してもいいですか。」
「聞かせてくれ。」
第六章:聖なる池の力
「この池は。」
ミランは言った。
「癒しの場所です。」
「ただの温泉ではありません。」
「全てを癒します。」
「全てとはどういう意味だ。」
「肉体的な傷を癒します。」
ミランは言った。
「精霊的なダメージを癒します。」
「心の傷を癒します。」
「魂の破損を修復します。」
「負の感情を浄化します。」
「悪い思考を消します。」
「呪いの残滓を除きます。」
「疲労を完全に回復します。」
「それだけか。」
私は言った。
「いいえ。」
ミランは言った。
「この池は時間の流れが違います。」
「中では時間がゆっくり流れます。」
「外で一時間経っても。」
「中では深い休息の時間が流れます。」
「時間まで変わるのか。」
「神珠尾様の空間能力の副次効果です。」
ミランは言った。
「空間が別の次元にあるため。」
「時間の流れが変わります。」
「さらに。」
ミランは続けた。
「この池の中では。」
「負のエネルギーが存在できません。」
「悪意がある者が入ると。」
「池が自動的に排除します。」
「暴力も使えません。」
「戦いも起きません。」
「完全な平和の場所です。」
「自然の方が平和を保つか。」
私は言った。
「はい。」
ミランは言った。
「この池は。」
「自分自身の意志を持ちます。」
「私が作りましたが。」
「今は独立して動いています。」
「池が意志を持つのか。」
「全員の精霊エネルギーが集まったので。」
ミランは言った。
「自然に意志が生まれました。」
「この池は。」
「ドラゴンハート王国の心臓部として。」
「自分で判断します。」
「誰が入れるのか。」
私は言った。
「王国に認められた者だけです。」
ミランは言った。
「王国に敵意を持つ者は入れません。」
「普通の人間は入れません。」
「精霊的なエネルギーが濃すぎて。」
「普通の存在には耐えられません。」
「入ったらどうなる。」
「消えます。」
ミランは言った。
「穏やかに。」
「苦しみなく。」
「ただ消えます。」
「...厳しいな。」
私は言った。
「平和な場所を守るためには。」
ミランは言った。
「それが必要です。」
第七章:王の宣言
池を見た。
しばらく。
全員が来ていた。
神珠尾が。
朱鷺白が。
アクアが。
ハナが。
全員が。
池の岸に立って。
私を見ていた。
「マスター。」
マコトが言った。
「何だ。」
「決定事項を宣言してください。」
マコトは言った。
「何を宣言する。」
「この池についての。」
マコトは言った。
「王としての正式な決定を。」
「...そうか。」
私は言った。
全員に向き直った。
「この池について言う。」
私は言った。
全員が向いた。
「ミクとミカセが作った温泉が基礎になった。」
私は言った。
「全員の力がそれを大きくした。」
「ミランがまとめた。」
「神珠尾が空間を拡張した。」
「全員の貢献でこの池は生まれた。」
「だから。」
私は言った。
全員が待った。
「この池は。」
私は言った。
「ドラゴンハート王国の女性たちのための。」
「専用の聖域とする。」
「男性は入れない。」
「人間は入れない。」
「王国に認められた女性の精霊たちのための。」
「完全なプライベートな場所とする。」
「これは私の命令だ。」
「誰も反対できない。」
「わかったか。」
全員が言った。
「はい!」
「わかりました!」
「ありがとうございます!」
声が来た。
あちこちから。
「マスター!」
ハナが来た。
「何だ。」
「私も入って良いですか!」
ハナは言った。
「女性だろう。」
私は言った。
「入っていい!」
ハナは言った。
「やった!」
「一つだけ言っておく。」
私は言った。
全員が向いた。
「私のような龍は。」
私は言った。
「この池に何の用もない。」
「これは女性のための場所だ。」
「私はここに来ることは今後もない。」
「ゆっくり楽しんでくれ。」
「マスター!」
ハナは言った。
「何だ。」
「今日は私たち全員のためにパーティーを開いてくれますか!」
「...パーティーか。」
私は言った。
「はい!」
ハナは言った。
「この池ができた記念に!」
「アクア。」
私は言った。
「はい。」
「今夜の食事は特別なものを頼む。」
「わかりました。」
アクアは言った。
「日本料理の新しい料理を作ります。」
「今日のために考えていたものがあります。」
「楽しみにしている。」
私は言った。
「マスター!」
ハナはまた言った。
「まだ何かあるか。」
「ありがとうございます!」
ハナは言った。
「何に礼を言っている。」
「全部です!」
ハナは言った。
「この池ができたことも。」
「パーティーも。」
「全部が嬉しいです!」
「そうか。」
私は言った。
「帰る。」
私は言った。
「あとは好きにしてくれ。」
「マスターは?」
ハナが言った。
「書斎に戻る。」
私は言った。
「ここは女性の場所だ。」
「私には関係ない。」
「でも!」
「でもではない。」
私は言った。
「ここはお前たちの場所だ。」
「楽しんでくれ。」
「...はい。」
ハナは言った。
歩き始めた。
森の中を。
書斎へ向かって。
「マスター。」
後ろからマコトが来た。
「何だ。」
「良い判断でした。」
マコトは言った。
「何が。」
「女性専用にしたことです。」
マコトは言った。
「全員が喜びます。」
「自分たちだけの場所ができたことを。」
「それで良かったか。」
私は言った。
「はい。」
マコトは言った。
「今夜のパーティーも。」
「全員が楽しみにしています。」
「そうか。」
「マスター。」
マコトは言った。
「何だ。」
「私はパーティーにアクア様の手伝いをします。」
マコトは言った。
「その後に。」
「この池に入っていいですか。」
「女性だろう。」
私は言った。
「はい。」
「入れ。」
私は言った。
「ありがとうございます。」
マコトは言った。
「仕事を終えてから楽しめ。」
私は言った。
「はい。」
森を抜けた。
王国の建物が見えてきた。
後ろから。
声が聞こえた。
「マスターが帰った!」
「じゃあ入ろう!」
「先に入った!」
「待て!私が先だ!」
水の音がした。
花びらが風に舞う音がした。
笑い声がした。
(少し前まで。)
私は内心で思った。
(宮殿の廊下が消えていた。)
(霊圧の衝突で。)
(今は笑い声がしている。)
(同じ者たちが。)
(笑いながら入っている。)
(一つの場所が。)
(これほど変えられるのか。)
「良い王国だ。」
私は言った。
第八章:夜のパーティー
食堂 - 夜
全員が集まった。
アクアが料理を出した。
新しい日本料理が。
並んでいた。
「今日の料理は。」
アクアは言った。
「聖なる池ができた日に合わせた料理です。」
「今日しか出ない料理です。」
「どんな料理だ。」
私は言った。
「花の料理です。」
アクアは言った。
「ミランが持ってきた花を使いました。」
「食べられる花を。」
「日本の料理の技法で使いました。」
「食べられる花か。」
「はい。」
アクアは言った。
「花の天ぷら。」
「花の炊き込みご飯。」
「花のお吸い物。」
「花の和え物。」
「全部花を使った料理です。」
「珍しいな。」
私は言った。
「今日だけです。」
アクアは言った。
「明日は普通の料理に戻ります。」
「今日は特別か。」
「はい。」
食事が始まった。
「マスター!」
ハナが来た。
池から帰ってきた後で。
顔が明るかった。
翅が輝いていた。
「どうだった。」
私は言った。
「最高でした!」
ハナは言った。
「あんなに気持ちの良い場所は。」
「初めてです!」
「そうか。」
「翅まで綺麗になりました!」
ハナは言った。
「光ってます!」
「確かに。」
私は言った。
神珠尾が来た。
静かに。
「マスター。」
神珠尾は言った。
「何だ。」
「良いものを作っていただきました。」
神珠尾は言った。
「お前が空間を拡張したのだろう。」
私は言った。
「はい。」
神珠尾は言った。
「十万年間。」
「あの大陸で一人でいた時間があります。」
「そういう場所が。」
「欲しかったです。」
「...そうか。」
私は言った。
「ありがとうございます。」
神珠尾は言った。
ミクとミカセが来た。
日本から来た二人が。
「あの。」
ミクが言った。
「何だ。」
私は言った。
「私たちの温泉が。」
ミクは言った。
「あんなに大きくなるとは。」
「思いませんでした。」
「良かったか。」
「良かったです。」
ミカセが言った。
「日本の温泉文化が。」
「この王国に根付くとは。」
「思っていませんでした。」
「お前たちが作ったものが基礎になった。」
私は言った。
「...。」
ミクが少し目を赤くした。
「嬉しいです。」
ミクは言った。
「そうか。」
私は言った。
「ここにいて良かったです。」
ミカセは言った。
「それは良かった。」
私は言った。
食事が続いた。
笑い声が続いた。
ミランが来た。
静かに。
「マスター。」
ミランは言った。
「何だ。」
「あの池は。」
ミランは言った。
「マスターの魂が核になっています。」
「マスターがいる限り。」
「あの池は永続します。」
「私がいる限りか。」
私は言った。
「はい。」
ミランは言った。
「マスターの魂の繋がりが。」
「全員を繋いでいるように。」
「あの池も繋いでいます。」
「...そうか。」
私は言った。
「だから。」
ミランは言った。
「あの池を見る時は。」
「マスターがいるということです。」
「全員がそこにいるということです。」
「詩的なことを言うな。」
私は言った。
「花の精霊なので。」
ミランは言った。
「詩的になります。」
「そうか。」
私は言った。
「マスター。」
ミランは言った。
「何だ。」
「あの池の名前を決めてください。」
ミランは言った。
「名前か。」
「はい。」
ミランは言った。
「マスターが名前をつければ。」
「第五法則により。」
「あの池に魂が宿ります。」
「より完全になります。」
「...。」
私は少し考えた。
食堂が静かになった。
全員が向いた。
「聖なる癒しの池とする。」
私は言った。
「聖なる癒しの池。」
ミランは繰り返した。
「シンプルだ。」
私は言った。
「しかし正確だ。」
「聖なる場所であり。」
「癒しの場所であり。」
「池だ。」
「それ以上の名前は必要ない。」
光が来た。
遠くから。
古代の森の方から。
池が反応した。
名前を受け取った。
「...届きました。」
ミランは言った。
「あの池が名前を受け取りました。」
「そうか。」
私は言った。
「ありがとうございます。マスター。」
ミランは言った。
エピローグ - 書斎
食事が終わった後。
書斎に戻った。
全員がまだ食堂にいた。
話していた。
笑っていた。
一人で書斎に入った。
窓を開けた。
古代の森の方向を見た。
遠くから。
光が見えた。
紫の光が。
金の光が。
ピンクの光が。
池が光っていた。
夜の中で。
「良いものができた。」
私は言った。
「一人では作れなかった。」
「しかし全員の力を合わせると作れた。」
「それが家族というものか。」
琉金が来た。
窓から。
飛んで来た。
「ウキャ。」
琉金は言った。
「お前はどこにいた。」
私は言った。
「ウキャー。」
琉金は言った。
(池に入ったのか。)
私は内心で思った。
(龍だから入れるか。)
(小さいからわからなかったか。)
「楽しかったか。」
私は言った。
「ウキャ!」
琉金は言った。
嬉しそうに。
翼を広げて。
「そうか。」
私は言った。
窓を閉めた。
琉金を手の上に乗せた。
「今日は。」
私は言った。
「良い日だった。」
「ウキャ。」
琉金は言った。
「宮殿の廊下は三本消えたが。」
私は言った。
「良い池ができた。」
「ウキャー。」
琉金は言った。
「バランスが取れているか。」
私は言った。
「ウキャ!」
琉金は言った。
「そうか。」
私は言った。
椅子に座った。
書類を開いた。
仕事を続けた。
「聖なる癒しの池か。」
私は言った。
「全員が休める場所ができた。」
「良い王国だ。」
古代の森の光が。
窓の外で続いた。
夜の中で。
静かに。
池が光り続けた。
名前を受け取った池が。
永続する池が。
女性たちを待ちながら。
それが。
今日生まれたものだった。
一つの池が。
一つの聖域が。
ドラゴンハート王国に。
生まれた。
全員の力で。
全員のために。
それで十分だった。
今夜は。
それで十分だった。
【世界設定公開】第10の島——44の竜の眠る領域、そして誰も他人を導けない試練
皆さん、こんにちは!
「ダークコンチネント:生きる大陸と至高の支配者」の作者です。
前回の第5の島に続き——
今回公開するのは、
ウィズダム・アイランドへの道の
第10の島です。
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◆ 永遠の生ける海、その中心へ
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永遠の生ける海の
中心には——
真実を求める者だけが
知る、
一本の道がある。
この海は、
すべてを繋ぎながら——
その姿を、
誰にも
見せない。
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◆ 第10の島
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面積、
10億平方キロメートル。
巨大な浮遊島。
その真上には——
44の、
さらに小さな島々が
浮かんでいる。
絶えず動き、
絶えず形を変える。
この場所には——
時間の限界が、
存在しない。
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◆ 44体の、竜の精霊
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浮かぶ島の一つ一つに——
オメガ級の
竜の精霊が、
一体ずつ、
眠りについている。
彼らを見つけ、
目覚めさせ、
問いかけなければならない。
「第11の島への
道を知る者は
誰か」と。
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◆ 毎回、姿を変える
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だが——
これらの竜たちの
色も、
姿も、
位置も——
決して、
同じではない。
誰が来るかによって、
毎回、
すべてが変わる。
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◆ 「答えを知る者」も、毎回変わる
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44体の竜のうち——
第11の島への
隠された道を
知るのは、
たった一体だけ。
地図はない。
手がかりもない。
近道もない。
真実を語るのは——
その竜だけ。
そして——
あなたが、
その資格に
値すると
証明した時だけだ。
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◆ 見た目より、遥かに難しい
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これは——
一見、単純そうに
思えるかもしれない。
だが——
この島は、
あまりにも
広大だ。
そして——
正しい竜が
どれなのかは、
毎回変わる。
すでにこの島を
突破した者たちがいても——
彼らは、
後から来る者を
助けることが
できない。
なぜなら——
彼らが
突破した時の
"正解"は、
もう二度と、
同じ形では
現れないからだ。
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◆ 時間の制限は、ない
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この試練には——
期限がない。
どれだけ時間が
かかろうと構わない。
海賊も。
海軍も。
人間も。
何かを知りたいと願う者なら——
誰でも、
この場所に
訪れることができる。
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◆ この島が問うもの
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必要なのは——
問いへの答え。
永遠世界の法則への理解。
存在の裏にある真実。
この島を突破するには——
竜の精霊を目覚めさせ、
言葉を交わし、
自らの意志を
証明し、
その承認を
勝ち取らねばならない。
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◆ 唯一の道を、進むために
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道を勝ち取った者だけが——
第11の島へと
一歩、
近づくことができる。
そして——
永遠世界高度AIへ、
そして究極の真実へと——
さらに一歩、
歩みを進める。
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「ここでは、真実は与えられない。
真実は、勝ち取るものだ。
本当に求める者だけが、
道を見つける。」
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毎日19:00更新中。
「44体の竜、あなたならどうやって"正解"を見つけますか?」
コメントで聞かせてください。
お楽しみに!
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