第92話
非常に短くて恐縮です。
バイオリズムが低下していて、エタっても仕方ないかと思った時もありました。
しかし、なぜか300人を超えてしまったブックマークに背中を押され、
ブックマークからは想像できない数の接続記録に手を引かれ、
つたない文章を綴り続けることにしました。
なるだけ頻繁に更新したいと思っています。
「念のために、男爵様がそうだとは言っておりませんよ。」
こんなことで目をつけられても今後が困る。
「思っているってのでは無いのか?」
笑いながらなので冗談なのだろうが、こちらは笑えないだろ。
「いえいえ。
なにしろ獣人風情の移民にわざわざ自ら護衛して移動までするすばらしいお方ですから。」
「わしには貴殿が逆の意味で差別主義者でないかと思うくらいだ。」
俺のパーティに俺以外に陸人族は居ない。
亜人と呼ばれる獣人、森人族や混血ドゥエルフだ。
連れてきた解放予定の奴隷も陸人族は二人、一割だ。
それを厚遇していては、そう思われるのも仕方ないかもしれない。
「そんなことはありませんよ。
デスタの街には他に残した奴隷達もおりますし。
あぁもちろん陸人族ですし、待遇は一緒ですよ。」
ジェシカちゃんやお母さんやコマガは陸人族だ。
別に亜人だけを救って奴隷にしているわけじゃない。
種族じゃなくて性別・個人別に多少の差はあるかもしれないけど。
「それで、何か御用でしょうか?
わざわざ男爵閣下が護衛も連れずに護衛風情のところにおいでになるなんて。」
「根に持ってくれるな。
あれは、わが家中でも問題の有る者でな。」
なんでそんなん連れてきた?
「目を離すのが不安だったので連れてきたのだが・・・」
あぁ、いるよね、そういう人。
高校の修学旅行前に停学になった同級生が『連れて行かないと、また何か問題を起こしそうだ』って理由で一緒に修学旅行に行けたヤツがいたわ。
「まあ、特権階級である貴族様の従士ってのは『あんな人』だという認識は平民なら誰でも持っているでしょうがね。」
この男爵はフレンドリーに接してくるせいか、ついつい本音が出てしまう。
尋問スキル持ってなかったよな?
「だから根に持ってくれるなというのに。
我が家では亜人差別するようなものを新たに雇うことは無いのだが、譜代の家臣の考え方までは縛れないくてな。」
「下の者の行動の責任は上には及ばないと?」
やっぱり、異世界にも日本でもいた腐った雇用主がいたのか。
「そんなことは無い。責任は取るし、取らせる。
だからそんなに突っかかってくるな。」
「申し訳ありません。話の腰を折ってばかりで。
それでお話とは?」
「うむ。実はな・・・」
男爵の話は突拍子もないものだった。




