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第48話

一話(旧47話と旧48話の間の分)とばしてしまってたみたいなんで、

旧48話 が 新49話

旧49話 が 新50話

として新しく新48話をいれます。

宿に帰ると、看板娘(十二歳)が、


「なんか鬼畜な所から伝言。

 いい女を紹介するからすぐ来てくれ。

 だって。」


抑揚の無い声で、教えてくれる。


商館のコマガかららしい。


が。


あいつぶっ殺す。


心身を休めるはずの宿屋でまで針のムシロだ。




まだ夕暮れまではしばらく時間があったので、商館に行くことにする。


みんなに聞いたところ、ついてくるとのこと。


なんか監視されてる感じがする。


結局いろんなことはほとんど解決していない。


商館に着いたがなんかいつもと違う。


そうだ。コマガが外で客引きをしていないのだ。


違和感を感じつつ、商館の重い扉を開ける。


「コマガさんいますか?」


おそるおそる中に声をかける。


そういえばここではほとんどコマガとしか話しをしたことが無い。


「お待ちいたしておりました。」


イルとサミーを買ったときにいた、おっさんが声をかけてくる。


「コマガさんに呼ばれてきたんですけど。」


宿への伝言があったことを告げ、コマガを呼び出してみる。


「申し訳ありませんが、別の部屋においでいただけますか?」


なにか問題があったのだろうか?


コマガを呼んでくれる気配がない。


「なんかあったんですか?」


聞いてみるが、


「とりあえず別室へ。」


としか答えてこない。


「みんな一緒で良いんですか?」


なんか問題があったとしか思えないので、一人のほうが良いかと思い、聞いてみる。


「はい、できればそのほうが。」


うん、絶対になんかあった。


案内された別室は妙に豪華な作りだった。


皮のソファーに、彫刻や壺や花が飾られた部屋。


イルやサミーを買いに来た時とはレベルが違う。


そこには、後ろ手に縛られ床に座らされたコマガと、見たことの無い白髪のおじいさんがいた。


「どうぞお掛けください。」


おじいさんが進めてくる。


進められるがままにソファに腰を下ろす。


いつの間にか居たメイドがみんなにお茶を出してくる。


前に来たときはこんなサービス良かったか?


本当になにが有ったんだろう。


「私、当商館の主をしておりますジョナサン・アクトックと申します。」


社長さんでしたか。それがわざわざ呼び出しとは。


「実は・・・・」


社長さんのお話によると、


  コマガが大変なミスをした。


  奴隷契約が、まともに機能していない。


  奴隷にはなったが、契約内容がゼロの状況。


  奴隷に殺されてもおかしくない状況だった。


  サミーの奴隷契約解放の時に気づいた。


  商館での奴隷契約のミスは大量殺人罪並みの重罪。


当事者が死刑で親族も死刑。商館は営業許可取り消し。


場合によっては、社長も死刑となる。


  イルとサミーが対象。ジェシカは問題なかった。


ということ。


つまり、


イルやサミーが俺を攻撃してきたのは当然で、もしかしたら殺されてた。ってこと。


何してくれてんねん。コマガ!!!!


「ということで、非常に勝手な言い分なのですが、示談をお願いしたく。」


多分コマガはどうでも良くて、営業許可取り消しと、社長の死刑をなんとかしたいのだろう。


俺がどこかに訴え出ればそうなるのだろう。


「一方的にこちらに非がありますので、大概のご要望は叶えさせていただきますので、なにとぞ示談ということでお願いいたしたく。」


社長が頭を下げる。


コマガは後ろ手に縛られたまま土下座だ。


さるぐつわされているので声は聞けない。


「そういうことでしたか。」


納得した。


俺が虐げられていた理由が今わかった。


「何度か死にそうになりましたし、少し考えさせてください。

 具体的には、明日もう一度来ます。

 その時までに、いろいろ考えさせていただきます。」


事実だ。


何度か殺される寸前まではいっている。


死刑は無しとしても、コマガには、多少仕返ししたいし、有利な条件で妥結したい。


即答では損するかもしれないし、もしかしたら闇に葬るって手に出てくるかもしれない。


少し、考える時間が必要だ。


「かしこまりました。

 できれば明日の営業時間の終わった、日暮れ頃においでいただけますでしょうか?」


いろいろもっともだ。


闇に葬るにしろ、交渉するにしろ、他の客がいたら厄介だ。


「分かりました。基本的には示談方向で考えますので。」


こう言っておけば、今夜闇討ちされる可能性は低くなるだろう。


念のため今日は、宿に帰らず野営だな。


「それでは明日夕刻にお待ちしております。」


社長ほか全従業員の最敬礼で商館を送り出される。


すぐ先の角を曲がったところで、みんなでチョーシ村の近くの桜の木の下まで[転移]する。


みなが不思議そうな顔で聞いてくるので、闇討ちの可能性について説明し、野営の準備をさせる。


「だから、俺に攻撃できたんだな。」


ヒルダの契約書はろくに見てないから分からないけど、イルとサミーの契約書は熟読した。


あの契約書どおりなら俺を殴ったり蹴ったり噛みちぎったりはできないはずだ。


「ご希望されたのではなかったのですか?」


「よほどの自信家か、自殺願望者と思っておりました。」


なんてこった。


知ってたのかよ。


でもそれで殺されたり、逃げ出したりしてないってことは、どうしても嫌って程では無かったってことか。


であってほしい。





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