第四話
旦那様は、蜘蛛のことを誰よりも愛している自負があった。
領土の三方を海に囲まれた国、ロアループ。海運業が盛んで、近年は交易のある国の商品ならなんでも揃うと評判になっている国だ。そうなるように仕掛けたのはエリアス・ボルティア公爵で、彼は前公爵の庶子として生まれた。母親はメイドで実家は男爵、本来なら継承権からもっとも遠いところにいる見た目も中身も平凡な男だった。ところがあるとき突然、彼の世界は一変する。義理の兄が不祥事を起こして国を追われたのだ。金か、女か、両方ということもありえる。とにかく義兄の失脚で恐ろしいほどの幸運が舞い込んだ。
とはいえ周囲の人間は平凡な男に公爵が務まるわけがないと冷ややかだった。ところが予想に反して彼の打つ手はことごとく上手くいったのだ。やがて国すらも彼に一目置くようになり、自らの才覚だけで地位を盤石なものとした。
賞賛を浴びながらエリアスはほくそ笑む。かつて別の国で公爵を務めていたときの記憶が役に立った。
国の名はセアモンテ。長い歴史を持ち、一度たりとも滅ぶことなく各国の歴史に名を刻み続ける稀有な国。かの国が持つ知識は今では各国から失われたものばかり。つまり貴重な知識の宝庫だった。
たとえばもはや空想の世界にしかないとされる魔道具や魔法薬、そして魔法書。それがあの国では現実に商品として取引されているのだから驚く。この広い大陸で唯一セアモンテだけは魔法と呼ばれる力を受け継いでいると囁かれていた。とはいえ年々衰えているらしく、たとえばエリアスの知る店は、かつての名残りとして魔道具店とは名乗ってはいるけれど、実態は国外からの旅行者に怪しい商品を売りつける土産物屋になっていた。おそらくどこの魔道具店もだいたいそんなものだろう。
今でもかつてと変わらない魔法を操ることができるとすれば不死者か……彼女のように素養のある者だけだ。
エリアスは手元にある資料をめくる。エリアスが経営する商会で扱う商品には情報も含まれていた。どこに行き、誰と何を話したか。何が好きで、何が嫌いか。行動、考え方、趣味や趣向まで。そこには今の彼女の詳細な情報が記されていた。
オリヴィア・グレース・セアモンテ――――それがオリヴィエラの今世の名だ。
彼女は知らないだろうが、記憶が戻ってからエリアスは彼女の事をずっと探し続けていた。そして意外とあっさり見つけたのだ。彼女の写真を見たときにすぐわかった……ああ、私の蜘蛛だと。
彼女の瞳の色がオリヴィエラと同じものだから。
セアモンテには青い瞳を持つ者が多いとされる。実はこの青こそが魔法の素養と深く結びついているのだ。たとえば魔女や魔法使い。かつてのセアモンテにはそう呼ばれる人々が数多くいた。その中でも青い瞳をした人間は神から特別な能力を与えられたとして重用されていたのだ。
オリヴィエラこそ、まさにそうだった。あの混じるもののない澄んだ青こそが蜘蛛である証。そして青を引き継いだ今世のオリヴィアこそがオリヴィエラの生まれ変わりだ。顔立ちや姿形も彼女と似通っているところがあるから間違いないだろう。今までは婚約者という邪魔な存在がいて手が出せなかったけれど、婚約者を失った彼女がようやく新たな相手を探し始めたと聞いて狂喜乱舞したものだ。ああ、ようやく不当に奪われた私の蜘蛛を取り戻せる。
そこからあらゆる手を使って最終候補者にまで残った。そして本人と直接会って、オリヴィエラの記憶を取り戻したことまで確認できた。かつてはできなかったさまざまな贈り物をし、叶えたかった夢のような二週間を過ごして。きっと自分を選んでくれると信じていたのに。
どうして私を選ばなかった!
かつてのオリヴィエラは愛の証として命まで捧げてくれたというのに。なぜ、このオリヴィアは――――。
「エリアス・ボルティア公爵閣下、急に黙り込んでいかがなさいました?」
「申し訳ありません。オリヴィア・グレース・セアモンテ王女殿下と再び会えた喜びに打ち震えて、思わず言葉を失っておりました」
「まあ、相変わらず言葉選びが上手ですわね」
エリアスは荒れ狂う怒りを押し殺して、ころころと笑うオリヴィアに微笑む。
かつての彼女が好きだった白いバラを基調とした花束を手渡すと、にこやかに笑って受け取ってくれた。テーブルを挟んで座ると優美な赤い薔薇の描かれた茶器に侍女が紅茶を注ぐ。
「それで、本日はどのようなご用件かしら?」
「まあ、そう焦らずに」
若さゆえの性急さは、駆け引きにおいてはマイナス要因となる。案の定、オリヴィアはほんの少しだけ表情を固くした。まだまだ私の導きが必要だというのに手放そうとするなんて愚かな。かつてエリアスに捨てられたと思い込んでいるから拗ねているのだろうか。
こういう不器用なところは相変わらずかわいい。
「実は面白い話があるのですよ、どうでしょう手土産の一つとしてお聞きになりませんか?」
「……いいわ、伺いましょう」
「前置きとしては少々長いですが、まるで空想のような本当にあった物語です」
舞台はセアモンテ。昔々、偉大なる魔法の力が世に満ちていたころ。
とある国の蜘蛛を失った旦那様の話。
――――
「オリヴィエラ、オリヴィエラ! 扉を開けろ!」
繰り返し、繰り返し扉を叩く。生きていてくれ、願うことはそれだけだ。
旦那様と、あの優しい声でもう一度呼んでほしい。
ああ、私の蜘蛛。
君は知らなかっただろうけれど、君を妻に望んだのは私だ。優しく微笑み、真剣に糸を紡ぐ横顔に惹かれて守りたいと思ったから。誰にでも平等に接する態度や謙虚な姿勢も君の全てが素晴らしい。国にとって君は大切にすべき蜘蛛の一人だったから、縁談が持ち上がることを見越していた。だからあらゆる手段を使い、ようやく君を手に入れたのだ。
念願の婚約者の地位を手に入れた私は舞い上がる気持ちだった、それなのにアデライーデ王女の言葉で、浮かれた気持ちは一気に地へと落ちた。
「妻となるオリヴィエラには男がいるの。しかも一人ではなく、たくさんよ!」
自慢の金の髪を揺らして、あの女は憐れむような眼差しでそういったのだ。明日結婚式だという人間に、普通こんなことを言うか?
「そんなバカな。彼女に浮いた話など聞いたことがありませんよ」
「アラ、私の言葉を疑うなんて不敬よ!」
「……申し訳ありません。出過ぎたことを申し上げました」
「しょうがないわね、今回だけは見逃してあげるわ」
王女は扇子の先で壁に並ぶ侍女達を指した。
「オリヴィエラのことは侍女達が見たというから教えてあげただけよ。私の好意を無にするなんて、恩知らずにも程があるわ!」
「……」
「気がついているでしょうけれど、あなたに与えた情報には国防の観点から際どいものもあった。機密ではないけれど、貴族には知られてはいけないような王族の内部事情も含まれている。それを王族に知られたら、あなたはどうなるのかしらね?」
アデライーデ王女は扇の影でニヤッと笑う。彼女は、現在の王族で唯一の王女だ。だから甘やかされて育ったせいか傲慢で軽率なところがあり、口も軽い。そして派手好きで金を惜しみなく使うから、甘い汁を吸おうとするタチの悪い取り巻きがいた。口の軽いアデライーデ王女が彼らの集めてくる情報を気前よく話してくれたおかげでオリヴィエラの婚約者の地位を手に入れたも同然だった。それを、いまさら脅しともとれるような言いがかりをつけるとは。
「何が望みです?」
「ふふ、簡単なことよ。結婚から三年でオリヴィエラと離縁しなさい」
「は、なんでですか⁉︎」
「私と再婚して王族になればいいの。そうすれば情報の出所なんて簡単に誤魔化せるわ」
「まさか、最初からそのつもりで……!」
「もちろん、子供なんて作ってはダメよ。身持ちの悪い娘だもの、誰の子かわからないわ。ねえ?」
同意を求めた王女の視線の先では、侍女達が沈痛の面持ちでうなずいている。そんなバカな。足元がぐらりと揺れた気がした。彼女が身持ちの悪い娘だと? 清廉で温かい笑顔の裏側で、そんなことが……まさか。
「信じられないでしょう? これが証拠よ」
「……」
「私が集めてくる情報の精度の高さは、あなた自身が知っているでしょう?」
バサリと床に置かれた書類を、あわてて拾い上げる。そこに記されたのは信じられないような証拠と証言の数々だった。まさか、そんな。あの娘はもう自分以外の男と結ばれているというのか?
「かわいそうに、あの子の清純そうな見た目に騙されたのね」
憐れむ顔をした王女は旦那様の手に指を絡ませる。そして瞳を潤ませ、耳元で甘く囁いた。
「バカね、だから私にしておきなさいって言ったのに」
「……」
「あなたをこれだけ深く愛しているのは私だけ。私の求める容姿と身分を持つのはあなただけだし、あなたに釣り合うのも私だけよ。それなのにあんな女と結婚するというのだもの許せるわけがないわ。だからこれはその罰」
三年経ったら蜘蛛と離婚して、王女である自分と再婚しなさい。
赤い薔薇を散らした扇子が、まるで剣のように突き立てられる。
「そうすれば全てはなかったことにしてあげる。父には私からお願いすれば、あなたの離婚だって再婚だって望みどおりになるでしょう。蜘蛛も彼女の好きな男とあらためて結婚すればいいわ。私が選んであげてもいいけれど、相手はよりどりみどりらしいから嫁ぎ先にも困らないでしょうしね!」
クスクスと嘲るような笑い声が部屋に響いた。それが幾重にも重なって自分を責め立てる。妻の浮気を知らずに結婚した無能、無様な男だと。耐えきれずに、無言で部屋を飛び出した。
「いいこと、三年よ! 三年だけはあの女が隣にいることを許してあげる!」
せいぜい残り時間を楽しむことね! 真っ赤な唇から追いかけるように声が響いて、侍女達の耳障りな笑い声と共に扉がしまった。執務室に飛び込むと内側から鍵をかけて膝をつく。
「嘘だ、誰か嘘だと……」
必死で過去を思い返したものの、王女が与えた情報に嘘はなかった。ああ、どうしてこんなことになった。幸せなままに今日の初夜を迎えるのだと思っていたのに。
そうだ、初夜。どんな顔をして蜘蛛に会えばよいかわからない。どこでどうやって城から部屋へと戻ったのか記憶もなく、流されるままに結婚式を挙げて初夜を迎えた。
「旦那様、これから末永くよろしくお願いします」
慎ましく膝をついて、私の蜘蛛はベットのうえで幸せそうに微笑んでいる。蕩けるような眼差しには、自分への愛と慕情があふれていた。滴るような色気がにじんで、肢体はため息がでるほどに美しい。
だがその言葉を聞いて、私の心は逆に冷えてしまった。それと同じ台詞を何人の男に囁いたのか。想像するだけで失望と嫌悪感に駆られて。
「私には心に決めた人がいる。三年経ったら離縁するから、そのつもりで」
君がそのつもりなら、私だって。みるみるうちにオリヴィエラの顔色が青ざめる。一瞬、罪悪感にかられたけれど、やましいことがあるからだと思い直した。
「三年ののちに離縁するなんて、王にどう言い訳されるのですか?」
「大丈夫だ、そこは任せてほしい」
最悪の場合、王女殿下の手を借りればどうにでもなるだろう。もはやこの結婚には絶望しかないと思っていたから、元凶である王女殿下の手を借りることすら厭わない気持ちだった。彼女を残し、背を向けて自分の部屋との間にある扉に鍵をかける。鍵をかけるときの冷たい音に胸は痛んだけれど、このときはこれがお互いのためだと思っていた。
そして白い結婚のままに時間だけは過ぎていった。不思議なもので結婚生活はすれ違ったままだったのに、仕事は順調そのものだった。セアモンテの魔法技能は特殊で、ほとんどが女性にのみ発現する。逆に男性で魔法が使える人間は稀で、代わりに結婚という契約によって魔力の繋がりを作り、妻に魔法技能の恩恵を授けるとされていた。王が蜘蛛を嫁がせたのはここにも理由がある。
過去に蜘蛛を娶った私の家系が持つ恩恵は浄化と結界。魔力の相性が良いほどに恩恵は手厚くなるとされていて、彼女の紡ぐ糸はよりしなやかで強靭になり、後付けで浄化の能力まで授かったのだ。ここまで魔力の相性が良いとは思わなかった。こうなると国はこの能力を手放さないだろう。そのことに絶望するどころか、旦那様はむしろ歓喜した。
別れようと思っていたのに虫のいいことだと自分でも思う。でももう彼女を手放せそうになかった。嫌われるかもしれないが、いつかきっとこの思いを伝えようとそう固く決意した。
「おかえりなさいませ、旦那様!」
どれだけ忙しくとも、蜘蛛はいつでも柔らかな微笑みを浮かべて迎えてくれる。たったそれだけのことなのに、こんなにも心満たされて幸せを感じるものだとは思いもしなかった。
私に拒絶されてもなお、蜘蛛は誠心誠意尽くしてくれている。国の依頼も確実にこなして惜しみなく力を振るってくれるから、彼女の名声と評価は国内外でさらにあがった。その一端を私が担っているのだと思えば、それもまた誇らしい。
そしてどんなにつらいことがあっても最後は花咲くように笑うのだ。それがまたこのうえなく愛らしく思えて……胸が痛んだ。どうしてこんなに焦がれても手が出ないのだろう。全てはあの王女殿下が与えた情報のせいだ。やはりもう一度調べ直さなくては。
そんな私の動きを疎ましく思うのか、ときどき王女殿下が理不尽な要求や無茶なお願いをしてきた。けれど、そこは周囲の力を借りてうまく逃げ続けている。これ以上弱みを握られるわけにはいかなかったから。
そして王女の不穏な動きを感知したのだろう、あるとき突然に王太子殿下から呼び出されたのだ。アデライーデ王女と何を画策しているのかと、言いがかりをつけてきた。冗談じゃない、巻き込まれたのはこちらのほうだ。厳しい表情で状況の説明を求められたので包み隠さず全てを話した。ついでに王女殿下が投げつけてきた証拠を見せると、ようやく信じたようで彼は顔色を悪くする。
「アデライーデがこんなことまでするとは思わなかった。いや、あの娘の君への執着を考えたら予想できたことか……余計な苦労をかけさせたようで申し訳ない。この件は私が引き継いで調査するから預けてくれないか?」
「それはありがたいのですが、余計な苦労とは……?」
「今は何も言えないが、とにかく誰にも言わないでくれ。特にオリヴィエラには」
王太子の口からオリヴィエラの名前が出て驚いた。
「ですが、妻にはこれ以上誤解を招かないように話しておきたいのですが」
「場合によっては王家の醜聞になる。だから今は何も言えないし、何も言わないで欲しい。根回しがすんで話せるときが来たら許可を出すから」
その代わり何かあったら遠慮なく相談してくれ。暗い顔で言われてしまえば、それ以上聞けなかった。だが、そのことを後になって後悔することになるとは夢にも思わなかったけれど。
思い悩みながら家に着くと、オリヴィエラがいつものように温かく迎えてくれる。柔らかな笑顔にほっとして、もっと彼女の声が聞きたくなった。
「今日は一緒に食事をしようか」
「まあ、お仕事は大丈夫ですか?」
「仕事は終わらせてきたから大丈夫だよ」
「うれしいです!」
子供見たいに笑うから、思わずつられて微笑んだ。そして笑った顔の頬がくぼんで、ほんの少しだけ顔色が悪いことに気がついた。
「少し痩せたな、一日三食ちゃんと食べているか?」
「あ、ええとその……」
表情に翳りがある。もしかしてあの女が何かしたのか? 王太子との話し合いがあって、ようやく王女が与えた情報の信憑性に疑いを持った。認識を改めざるを得ない、とにかく今は彼女を守らないと。
「食事の時間と量を管理するように執事から料理長へは伝えておこう。体に合わない食材があれば料理長に伝えて」
「……っ、いいのですか?」
「当然だよ、君は私の妻なのだから」
――――たとえそれを君が望んでいなくても。
胸の痛みをこらえながら、そっと心の中で付け加える。
するといきなり彼女の目から涙がこぼれ落ちた。青い海に浮かぶ泡沫のようで、思わず手が伸びる。拭うために触れた肌は柔らかく、匂い立つような花の香りがした。甘い香りに誘われて、もっと深く奥まで触れたくなる。いけない、踏みとどまるように眉間に皺を寄せて苦笑いを浮かべた。
「君は泣き虫だね」
「申し訳ありません。ですが旦那様の優しさがうれしいのです」
こんなにも健気で慎ましい女性が他にいるのだろうか。これほど深く愛しているのに、君に触れてはいけないなんて。そのうえこれまでの事情を話したくても話すことを止められている。
だから夕食のあと彼女が苦しむ胸の内を直接訴えてきたときも、はぐらかすようなことしか言えなかった。今すぐに抱きしめて、ありのままの感情を告げてしまいたい。そんな強い衝動に駆られたことでさらに混乱して、結局は突き離してしまった。
「私はずっとあなたを愛しているのです」
「!」
「あなた以外を望んだことなど一度もありません。それでも選んでくださらないのですか!」
どうして、どうして! 血を吐くような彼女の言葉と視線の強さに耐えきれず、視線をそらした。それが悪手だったと気がつかないまま自室へと逃げ帰る。
そして馬車に乗り、王城の執務室に駆け込んで寝ずに仕事を終えると朝一番に王太子殿下の執務室へと向かった。忙しい時間にも関わらず、対応してくれた殿下に昨日あった出来事を語った。
「せめて私が知ることだけでも話す許可をください。このままではオリヴィエラを傷つけることしかできません!」
「……しょうがない。いいだろう話せると判断したことは話せ。私もあとから公爵家へ向かう」
許可を得て、ようやく公爵家に戻ったのは昼に近い時間帯だった。オリヴィエラに全て話して許しを乞うのだ。そして一からやり直すのだと心に決めて門を潜った。
「だ、旦那様!」
取り乱した様子で執事が駆けてくる。
「どうした、何かあったのか!」
「奥様が……!」
最後まで聞き終わらないうちに、オリヴィエラの部屋の前へと駆けていく。
「オリヴィエラ、オリヴィエラ!」
繰り返し、繰り返し扉を叩く。
ああ、私の蜘蛛よ。
あの優しい声で旦那様ともう一度呼んでほしい。
生きていてくれ、願うことはそれだけだ。
しかし願いは叶うことはなく、扉が内側から開くことは二度となかった。




