第三百二十四章 アヤメ、慰安旅行を楽しむ
マーガレットと成美と菊子を特別ゲストとして迎え、合同の慰安旅行が軽井沢で開催されました。
夜は夫々の別荘で、マーガレットと成美は社員を使い、成美扮する大蛇が出て来る特別劇場ドラマを披露して、菊子も歌謡ショーを開催したので、合同慰安旅行に参加した企業は豪華ゲストに喜んでいましたが、菊子達三人は、「何で私達だけ仕事なのよ。」と不満そうでした。
フジコは、「三人共商売柄、慰安旅行をする機会もないと思ったので、合同の慰安旅行にしました。お互いに顔を知らない人もいるので、昼間は別人として慰安旅行に参加可能です。この慰安旅行では、お互いに会社名を名乗ると仕事を思い出す為に、お互いに名乗らずに、知らないもの同士、仕事を忘れて楽しむ事にしたのも、あなた方の事を考えた上の事なのよ。だから聞かれても、名乗らない事になっていると拒否して、楽しめば良いじゃないの。アイドルスターは夜の歌謡ショーだけではなく、一日中スケジュールを押さえたのはこの為よ。全員テレジア会の名前の入った同一のガウンを着用する事にしたのも、私達のグループか判別可能にする為なのよ。」と説明して、菊子達にキーホルダー付きの番号札を渡しました。
菊子達は、「解ったわ。昼間は楽しませてもらうわ。でも、この番号札は何?」と確認しました。
フジコは、「観光農園や軽井沢銀座等に行くマイクロバスを準備しました。行きたい所のバスに予約なしで乗れば良いけれども、帰りに全員揃っているかの確認ができない為に、バスから降りる時に、そのバスの担当社員に番号札を渡すのよ。バスに戻れば番号札を受け取るようにすれば、全員戻って来たかの確認が可能です。戻ってなければ番号札の番号から、誰が戻っていないかも確認も可能なのよ。自分が何番かなんて覚えていない人もいるでしょうから、番号札は二つあるのよ。一つは自分で持っておいて、もう一方を担当社員に渡せば良いのよ。」と説明しました。
菊子は、「その担当者は自分達だけ仕事だと不満ではないですか?」と心配していました。
フジコは、「特撮会社の社員の殆どが自分の意思がないのよ。大勢いるので、この旅行のスタッフは特撮会社の社員です。」と説明しました。
観光農園から戻って来たアヤメが、「何だ、あれは。確かに種類は多かったが全然食べられないじゃないか!」と不満そうでした。
フジコが、「当たり前でしょう。肉食の私達に食べられる訳がないでしょう。地球人用に決まっているじゃないの。農園という名前だから、そのくらいは説明しなくても解ると思ったわ。」と呆れていました。
アヤメが、「だったら、私がバスに乗る所を見ていたのだから、教えてくれれば良いじゃないか!」と不満そうでした。
フジコは、「慰安旅行に参加できなかった地球人社員のお土産を取りに行くのかと思ったのよ。まさか女神ちゃんが、そこまで馬鹿だとは思わなかったわ。」とすぐに人のせいにするのだからと呆れていました。
アヤメは、「解ったわよ。私が悪かったわよ。明日は食べ物以外の所に行くわ。」と納得していました。
次の日、鬼押し出しから戻って来たアヤメが、「鬼押し出しに、鬼と対決しに行ったのに、鬼は何処にもいなかったぞ!」と不満そうでした。
フジコが、「本当に女神ちゃんは手が掛かるわね。鬼がいる訳がないでしょう。そういう情報は予め陽子さん達に聞いて情報を集めておくものよ。陽子さんの説明では、火山活動の溶岩の跡らしいわよ。」と返答しました。
アヤメは、「何故、それが鬼なのだ?」と不思議そうでした。
フジコは、「何でも、その溶岩の跡が恰も鬼が押し出したようなので、鬼が押し出したという意味らしいわよ。予め陽子さんのように地球に詳しい誰かに確認する事を勧めるわ。」と助言しました。
アヤメは陽子を温泉に誘い、温泉に浸かりながら、色々と軽井沢の事を教えて貰いました。
アヤメと陽子が温泉から出ると、自然を復活させる会の地球人会員の子供が、テレジア会のガウンを着ているアヤメに、「助けて!母ちゃんが、怖そうな人に絡まれている!」と助けを求めました。
アヤメと陽子は急いで子供と向かうと、男にナイフで刺され、更に刺されようとしていました。
アヤメが、「辞めろ!」と叫びながら駆け寄りましたが、男は、かまわず刺そうとした為に、止むを得ず電撃で男を攻撃して取り押さえ、警察に通報して陽子が手当てしました。
陽子が意思波で、「アヤメさん、肝臓が傷ついていますが、透明シールドを張り、気付かれないようにタイムマシンを使用できないかしら?そうすれば私が急所は外れていたと説明すれば、明日は歩く事は無理ですが、車椅子を借りてくれば、楽焼のように座ってできる事や、軽井沢銀座に行く事も可能です。」と相談しました。
アヤメが、「透明シールドは私に任せろ!」と準備して陽子がタイムマシンで治療し、陽子が透視で肝臓が元の健康な状態に戻っている事を確認して、名前を聞いてフジコに連絡しました。
フジコが地球人会員と迎えに来て、「外科医が近くにいてくれて助かりました。」と陽子にお礼して、皆で一緒に帰りました。
フジコが、「何故刺されたの?」と刺された原因を知りたそうでした。
子供が、「御免なさい、僕が悪いんだ。ふざけていて、僕が、あの怖そうな人にぶつかり、“子供の責任は親の責任だ!今晩俺と一晩付き合え”と母ちゃんが言われて断ると刺されたんだ!」と泣きながら説明しました。
陽子が、「警察の人も言っていたでしょう?決して僕のせいじゃないわよ。一寸子供にぶつかられたくらいで、そんな事を言ったり刺したりする事が可笑しいのよ。」と子供を慰めました。
アヤメは次の日、陽子に色々と教えて貰ったので、慰安旅行を楽しみ、怪我人は出ましたが、陽子が機転を利かし大事に至らずなんとか慰安旅行も無事に終わりました。
慰安旅行終了後、アヤメ警備会社の地球人社員がアヤメに、「慰安旅行で人気アイドルスターのショーを見たと上の子が家族に自慢すると、“兄ちゃんだけずるい!僕も見たい!”と下の子にせがまれて、あんな人気アイドルスターのショーのチケットなど手に入らないので困っています。」と悩みを打ち明けました。
アヤメは、「今回の慰安旅行に、家族全員連れて来れば良かったのに。何故連れて来なかったのだ?」と不思議そうでした。
社員は、「下の子が風邪で熱を出しました。下の子はどうしても行きたいと言うものだから、医者に確認するとドクターストップだったので、女房が下の子の看病で残り、私は上の子と参加しました。」と返答しました。
アヤメは、「それは仕方ないわね。運が悪かったとしか言い様がないわね。でも本人ならそんなチケット簡単に入手可能だろう。頼んでみたら?」と助言しました。
警備員は、「知り合いでもないのに、それは無理でしょう。門前払いされるのが関の山ですよ。」とアヤメの考えが理解できない様子でした。
アヤメは、「何を言っているの?お前、慰安旅行の時に仲良く話をしていたじゃないか。」と返答しました。
警備員は、「えっ?私は夜にショーを見ただけで話はしていませんよ。どういう事ですか?」と不思議そうでした。
アヤメは、「誰が夜の話をしているのだ!人気アイドルスターは、人目があり、観光旅行もできない為に、今回昼間は私達と一緒に慰安旅行に参加していたんだ。北軽井沢の観光農園で一緒にブルーベリーを取って食べながら、“蜂に刺された。”と喋っていたじゃないか!ショーはなかったが、全戦連勝の謎の覆面女子レスラーも覆面をせずに参加していたぞ。お前、警備員のくせに鬼押し出しで不良に絡まれてびびっていた時に、テレジア会のガウンを着ている女性に助けられていただろう。あの子が覆面女子レスラーだ。気付かなかったのか?お互いに名乗らないようにしたのは、その為だ。チケットは私が頼んでやる。」と菊子に連絡して事情を説明し、チケットの入手を頼みました。
アヤメが、「お前の家を教えたから、今晩、お前の家にチケットを持って来てくれるそうだ。」と伝えました。
警備員は、“まさか”と半信半疑でしたが、その夜、警備員が家族と家で過ごしていると、菊子が訪ねて来た為に警備員は家族と共に驚きました。
菊子が、「軽井沢では楽しかったですね。芹沢外科医院の院長先生に聞くと、蜂に刺されるのは、最初は大丈夫ですが、二度目の時にショック状態になる事があるらしいですから、今後蜂に刺されないように気を付けて下さいね。」と雑談して、その後チケットを渡しました。
子供達も、「父ちゃん、凄い!こんな人気アイドルスターと知り合いだなんて。」と驚いていました。
菊子が子供達に、「今、テレビでプロレス見ていたの?お父さんは、私だけではなく、全戦連勝の謎の覆面女子レスラーとも知り合いよ。」と教えました。
その子供達は、「父ちゃん、僕にも紹介してよ。今度試合を見に行こうよ。」とせがんでいました。
菊子は、「こういう事もあろうかと思い、女子プロレスのチケットも、持って来たわよ。」とプロレスの試合のチケットも渡しました。
子供達は、アイドルスターのサインを貰い喜んだので、警備員は次の日、会社に出社してアヤメにお礼して、「何故アイドルスターや覆面女子レスラーが私たちの慰安旅行に参加していたのですか?」と不思議そうでした。
アヤメは、「あの二人は私の娘だ。商売柄慰安旅行や観光旅行にも行けない為に、私が参加させたんだ。あのアイドルスターは商売柄ブリッコしているが、覆面女子レスラーと互角に戦えるんだ。双子で顔がそっくりだから、偶に入れ替わっているようだ。だから女子プロレスのチケットも持っていたんだ。」と返答して、“同一人物だから互角は当たり前だが、対戦は不可能だな。”と思っていました。
次回投稿予定日は、1月11日です。




