第三話 気分転換
……さて、気分転換しょう。
そう思って揺れる馬車の座席を立って、床に手をついて正面の座席に向かう。
座れればいいんだけど、あいにく物がいっぱいなの。
で、なんか無性にウェルコットさんの書いた絵本が読みたくなった。
だから絵本の上に載せてた分厚い本をどかして、絵本を救出。
そしてすぐさま座っていた座席に移動!
……さ、読もっと…………。
当たり前だけど内容は変わらない。
手紙みたいな絵本。
薄いから読んでしまうのなんてあっという間。
すぐに最後のページに来た。
そして次のページ。
ここはあたしがこの本で一番驚いた、文字が浮かんでくるページ。
今は何も書かれてない。
前に書かれていた文字は、消えて、白紙。
ウェルコットさんが言ってた、魔術ってやつで文字を浮かばせてたんだよね。
魔術師って、そういえば前に追いかけられたなぁ……。
なんて思いながら、窓を見つめた。
まぁ。
今はそんなことないけどね。
でも、ウェルコットさんもあんな風に浮くことが出来るんだよね。
魔導師って言ってたし。
あ。
それとね、
気になって調べてみたら、ファムローダ何とか国って、魔術師より錬金術師と、研究者が多いんだって。
中でも一番多いのが、研究者らしいよ。
特徴。
魔力が少なくて、体力は魔術師や錬金術師よりあるけど、魔力を持たないあたし達みたいに体力はない。
研究者にもいろいろあって、薬を作ったり、物を作ったりしているらしい。
で。
二番目に多いのが、錬金術師。
特徴。
魔力が多くて、体力は研究者には劣るけど、魔力を使って色々作れる。
だって。
でも、そのためには陣が必要。
……陣って何?
まぁ、何か必要なんだろうってことで片づけた。
だって、調べても見つからなかったもん。
んで。
一番少ないのが、ウェルコットさんが言ってた魔導師と魔術師。
特徴が、錬金術師とまったく同じで、こっちは陣が必要ないって書いてあった。
代わりに詠唱が必要。
うん。
なんだそれってかんじだった。
魔導師と魔術師の違いは、ウェルコットさんがいってた教師と、生徒。
みたいな感じなんだと思う。
詳しくは分かんなかったんだ。
今度会ったら、ウェルコットさん。
教えてくれるかなぁ……?
教えてくれるといいな。
さて、絵本閉じて――……って。
あれ?
また何か浮かんで、にじんでたのが文字になってきたよ?
えっと、なになに……。
――――親愛なるニコラ・コルウッド様。
あなたにお願いがございます。
もし、ベティ・キーゼと言う女性に合うことがあれば。
この本を持たせて欲しいのです。
とてもずうずうしい願いだと言うことは、分かっています。
恥を承知でお願いします。
……別に、気にしないけど。
そんな人に会えるのかな……?
広いよ。
世界って……。
ウェルコットさんが直接やったほうが早いと思うなぁ……。
始めましての方に注意書きです。
大切なことなので、何度も書いた気がしますが、もう一度書いておきます。
主人公・ニコラは基本手におえません。
痛い子だったり、まともだったりで、私自身。
どうにもできません。
ですので、どうか。
どうか、生暖かい目で見守って下さると嬉しいです……。




