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変人公爵一家の義娘  作者: 双葉小鳥
第二章 変人公爵の娘
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第三話 電波さんじゃないよ?

 執事さん、細かい……。

 ついでにここで、『それでも手伝う』などと口走ったのもなら、執事さんが正論の嵐を巻き起こすのだ!

 そしてそれは、執事さんの提案を飲まない限り続くんだよ?

 とってもヤダ。

 だからあたし、素直にうなずくことにするよ。

「………………わかった。今日はお休みする……」

「はい。体を休めることも大切ですよ」

 微笑む執事さん。

 心配してくれてるのは分かるけど、正論の嵐を巻き起こさないでほしいです。

 ホントに……。

 ん? てことは、図書館に調べものに行ける!

「うん。じゃぁ、あたし調べたいことがあるから、王都の図書館に行ってくるね!」

「かしこまりました。くれぐれも六つのことをお忘れなきよう、お気をつけて」

「はぁい。じゃ、あたし着替えてお出かけしてくる!」

 あたしは部屋に直行。

 適当にクローゼットから引きづり出して、動きやすい黒のズボンから、パパッと着替える。

 …………分かってるだろうけど、言っておくね……。

 ピンクのドレスだよ……。

 それしかないの。

 ううん。

 さっきまで着てたズボンもあるよ?

 でも、お父様とお母様に『ズボンは鍛錬の時だけ!』って、すっごい勢いで言われたからね……。

 まぁいいけどさ。

 さて、武器よし!

 財布よし!

 バックよし!

 さぁ、出かけるぞ!!

 で。あたしが向かった先は厩。

 いっぱい馬が入る広さで、入り口付近に三頭の馬がいるだけ。

 だから奥には馬のエサとか、道具があるだけなの。

 本当は貴族だからもっとたくさんいるのが普通らしいけど、良くわかんない。

 あたしにとってこれが普通だからね。

 それに、何よりこの二年間。

 使用人は入ったことは入ったんだけど、仕事が多すぎたり、お父様のギャップについてけなくて、皆(主にお父様が原因で)やめちゃった。

 だから執事さんとギルデさん、マーティさん、リディさんの四人だけ。

 あたしも手伝うけど、手は足りない。

 厩は基本的に、マーティさんが担当してるんだけど、いないや。

 どこ行ったのかな?

「おやぁ? ニコちゃんじゃないか。お出かけかい?」

「あ、マーティさん! うん、王都の図書室に行こうと思って」

「そうかい。じゃ、ディティナに乗せて行ってもらうといい」

 マーティさんが笑顔で、白い毛で青い目の馬を指さした。

 彼女はかつてお兄様の愛馬。

「彼女はもういいの?」

 あたしはマーティさんが持ってるブラシを指さして聞いた。

「ん? あぁ。済んでるよ」

「そうなんだ、ありがとう。マーティさん!」

 あたしはそういって、彼女に近づいた。

「おはよ、ディティナ。調子はどう?」

 話しかけて、顔に手を伸ばした。

 残念なことにあとちょっとでとどかない!

「ん~~~! あとチョイ!」

「はは! ディティナ、準備をさせておくれよ」

 豪快に笑って、マーティさんが乗馬の用意をしてくれる。

 ホントに感謝だよ。

 マーティさんに目が行ってたら、いつの間にか彼女の方が頭を持ってきてくれてた。

 とっても彼女は優しいの!

「ありがと、ディティナ。今日は王都まで行きたいんだけど、乗せてってくれる?」

 そういったら、『いいよ。乗せてってあげる』って、とっても優しい声を感じた。

 実はちょっと前からこんな感じで、なんとなく声を感じるようになった。

 あたしには聞こえるって感じだけど、他の人には聞こえない。

 だからあたしが感じてるだけなんだろうね。

「ありがと、ディティナ。よろしくね?」

 あたしはそういって彼女の顔を撫でてたら、マーティさんが「準備できたよ」って言ってくれた。

「マーティさんありがとう! じゃ、あたし行くね?」

「待った。ニコちゃん奥様には言ったのかい?」

 ディティナの背に乗ろうとしたとき、マーティさんが言った。

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