第1章 裏切らないで
俺はそんな夢を見た後目が覚めた。何があって俺はこんなところで寝ていたのか分からないが周りを見た感じ自宅という感じはしない、ならこの場所は病院だろうか?
周りは病院らしく白く染まってて俺は固く大きいベットに横になっていて入院中であるということがわかる、その寝てるベットの右手側にはドアへと続く道が続いている。
だが病院にしては人気がない、なんだろうか・・・・・姿がそのままの廃墟のようだ。
まずは人を探すのが先か
そう考えながらもう一度周囲を細かく見るとこのベットの近くにはナースコールがあるのを確認した、
こんな風に周りを見るのも大切だがもしもここが病院なら俺が目が覚めたのを看護師さんに話さなければならないだろうと思いナースコールを押す。
するとピッピピピィーーーーーという壊れてるのか分からないがよくわからないリズムで無機質な音がこの無音な病室に響き渡る。
そして最後には充電が切れたのか音が鳴りやみ始めて最後は沈黙した。
その音は病室だけではなくこの人気のない病院にも響くのではないのかと思うほどの音量であり、人がいないのかもしれないのに妙に変に感じた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかしいつまでたっても看護師は来ない、普通ナースコールが鳴ったとすれば速攻向かってくるものだと考えていたが、どうやら違うみたいだ。
そしてこの情報とこの人気のなさを合わせて考えると多分この病院は何かが起きて人がいないのだろう。
それならおとなしく寝てるよりも外の状況を確認した方がいいだろう、何故か入院してた割には体は元気そのものであるしな。
と俺がそう結論付けベットから這い出ようとした瞬間のことだった、
病室の扉がガラガラと音を立てて開く。
その音に俺は若干の驚きを感じながらも何故かその扉の方向を見なくてもこの来訪者に安心していた。
それはなぜなんだろうか、何か以前に会った人なのだろうか。
そう疑問を持ちながらその来訪者を迎えるために体ごとそっちの方を見る。
するとそこにいたのは・・・・・・
びっくりするぐらい見覚えがない少女だった。
何も見覚えがないし記憶に掠りもしない。
しかし彼女は美人であった、大きく見開かれている双眸、強調される胸、整いすぎて現実味がない顔
それだけ見ると童話から出てきたお姫様みたいだ。
なのにこの気味の悪さは何なんだろうか?こんな事は前にも・・・・
と自分が考えた違和感について過去の記憶を掘り返そうとする、しかし何も無い
何一つとして俺の記憶は無い、それは逆にすがすがしく思うほどにきれいさっぱりに。
何かがあったのだろう、だから自分は記憶がない、そうでなくては記憶をなくすことはないと。
そのことを俺が考えた時来訪者はずっと黙ってこっちを見ているだけで何も話しかけてこない。
そのことを俺は何かが引っかかるがそのことを考える前に
「起きましたか?私の大切な共犯者」
と目の前の少女が長い沈黙を破って俺へと話しかけてくる、その顔をこっちへと笑って見せてくる。
その顔を向けられて少したじろぐがそんなことより聞き捨てならない事を彼女に言われる。
共犯者とはどういう意味か・・・・・
一般的に考えるならば事件を共に遂行した人物のことを指すのだろうがこの記憶のなくしてる俺にそんなことができるとは思えない、それならば記憶をなくす前を言っているのだろうか・・・・
だがまぁ俺はそいつの言ったことに疑問をぶつける
「まず俺が共犯者?そんなわけないしあんたが言う共犯者ってなんだよ?」
「その言葉の通りです、あなたは私が犯した大きな事件の共犯者です」
と余裕伯爵な様子ですました顔で話してくる。そしてそれに続けて
「貴方は今この病院に人がいないと考えていますよね?
そして貴方を人々がいないこの世界にいる理由を作った原因は私です」
と寝起きに聞く言葉にしては衝撃のカミングアウトをしてくる。しかし
「へぇーそうかい、それならすごいなぁ」
と俺はあまり驚かなかった、なぜかと言われたらわからないがそれでも驚かなかったのだ。
そんな様子を見てか彼女は少し顔をゆがめてから少し残念そうな顔をして
「驚かないのですか」
と聞いてくる。彼女は少し顔に出やすいようだ。
俺はそれに対して、
「大体そういうもんだと考えてたからな」
と俺は考えていたことをそのまま口にしていく、まずこんな風に人がいない世界なのにいきなり来た来訪者なんて原因を作った人か特別な理由を持っている人しかありえないだろう。
そして彼女は・・・・・・・・・・・・・
と考えたところで一つ考えが俺の中に収まる
うん?俺は何を考えていた?
俺は彼女のことなんて知らないのではないか?
それなのに俺はなぜ今彼女について思慮にふけろうと思ったのだろうか。
それは・・・まるで何かが自分の中にいるような、そんな感じだった。
しかし今は何も感じない、彼女のことも何も気にならないし思慮に深まることもない、なら何も問題はないだろう。
そう考えた俺はまず彼女の目的を知りたいと思った。
なので少し急ではあるが彼女に
「それでお前は何でこんな風に世界を作り替えたんだ?」
と聞きたいことを問いただすと彼女はお前と言われたことに少し悲しそうな表情をしたような気がしたが多分気のせいだろう、だって俺とこいつが知り合ったことなんてないはずだ。
そしてその考えはあっていたのか彼女はすぐ俺に出会ったばかりの余裕伯爵な態度に戻って
「それは何度も言いますが、あなたとの共犯で、としか言えませんね」
とついさっき聞いた答えを返してくる。
その顔は笑っていて不覚にも少しかわいいと思ってしまった。
しかしその言葉を聞いて俺は、こいつからは何も聞き出せない、そう考えた。
なので扉へと続く通路へと進もうとしたら俺のすぐ目の前まで彼女がすごい勢いで、それもテレポーテーションでもしたぐらいのスピードで立ちふさがってくる。
「なんだ?俺はここから出てはいけないのか?」
「ええ、そうです。
貴方は記憶がない、そうでしょう?」
「そうだが何か?」
「それならその記憶が戻ってからこの先には行くかどうか決めてください
そうでなければ・・・・・」
こう言ってくるがその顔は少し、いやかなり悲しそうで、それを受けても聞かない程愚かではないため俺はベットへと戻っていく。
片目で彼女を見ていたがその行動を見てか少しほっと安心してるのを俺は見逃さなかった。
記憶がなくなる前の俺はどうやってこんな美少女と出会ったんだろうか・・・・・
とそのことがまず気になるのであった。
そうやって俺がベットに戻ったのを確認してから彼女は
「まずあなたにはこれから1週間ここで過ごしてもらいます、その間色んな訪問者が来ると思いますけどその人のお話は聞かないでいいです。
部屋に勝手に入ってきてお話をし始めますけど聞かずに放置してもらって構いません。
聞かなくていいことですから・・・
それで貴方は一週間が終わったら私と同じところに来てもらってここから人がいるところへ向かいます
いいですね?」
と信じていいのか分からない事を俺に言ってきて、それを馬鹿正直に聞くほど俺もバカではないがこの状況では頷いていたほうがいいだろう。
そこに疑問を持っておらず別に持っているように俺は
「じゃあその間の飯とかシャワーとかはどうするんだ?」
と少し冗談にも取れることを聞くと彼女はその質問が来るのを知っていたかのように余裕伯爵に
「それは左後ろを見てくれるとわかるかと」
とそうやって俺が言われたように左後ろを見ると今までにはなかったはずの扉が出現していて、入っていいのかと聞くために俺は彼女へ目線を向けると彼女も目線で
『どうぞ』
と促してくれているのでそっちの方へと近づきその扉を開けるとそこにはこの部屋よりも驚くぐらい白い部屋があってその中央にはご飯がぽつんと銀のトレーの上に置いてある、その光景に数秒固まってしまったがメニューを見ると
ハンバーガーだ。
・・・・・・・あまり食べたい気分ではないがそれしかないのだから文句は言わずに食べることにする
トレーを俺は乱雑に手に取り元の部屋へと帰っていく。
そうするとあの彼女は何故かベットに侵入して
「うへへへへへへへへ」
と何か気持ち悪い声を発している。こいつは何をやってるんだとあきれながら女性にとってはいい匂いではない物だろうから俺は声色を変えずに
「気持ち悪くなっていますね」
と聞くと彼女はついさっきまでの余裕がどこに行ったのやらすごい勢いでベットから飛び跳ねて
「はっはは早いですね・・・・」
と恥ずかしそうに顔を隠しながら話してくる。
だがすぐに切り替えたのか
「それで大体わかりましたか?この場所は」
「ああ、分かったよ。」
と答えたが一つ聞いてないことがあった。
「なぁ記憶はどうやったら戻るんだ?」
その言葉を言った瞬間彼女の顔はその話題に触れてほしくないのかこれまで見てきた表情の中でも一番といっていいほど悲しそうでそれと壊れてしまいそうな顔をしているのであった。
そして彼女はそれの答えを言う前に扉へと向かって行きその扉を開けた。
そしてそこに残されたのは何も思い出せない哀れなそして重大な罪を犯した共犯者と銀のトレーに乗せられたハンバーグだけだった・・・・・・
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