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20年後に会った元カノ、昨日別れた元彼。  作者: 逢坂 遥
第一章 五月 彼女(仮)
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012_テスト勉強 2

テスト勉強ネタ、続き。


未羽と翔、打ち解けたのでしょうか。いつの間にか未羽側もタメ口になっています。

呼び方も「翔先輩」から「翔」に変更されています(裏設定)

 「おじゃましまーす」


 ニセ彼女、未羽を招くのは2回目。

 テストまであと1週間。俺より年下だけど俺より絶対的に学力が高いであろう未羽様に勉強を教えてもらうことにした。

 浜高は1学年以上先取りしたカリキュラムらしいし。


 「で、どこが分かんないの?」

 俺は参考書のページを見せた。

「このページの説明、何が言いたいのか分かんないんだけど」


 「……これ以上噛み砕いた説明は無いんじゃないかな?」

 未羽は顔に困惑という二文字を浮かべている。


 未羽は説明しようと頑張ってはいたものの、そもそも説明の中で出てくる単語自体が理解出来なかった。


 未羽には説明することが不可能だと判断したらしく

 「ちょっと他の人呼んでみるね」

「誰をだ?」

「櫻ちゃん」

 

 「未羽ちゃんが困るほどのバカってあんた何者?まあいいや。このページ?モルについて書いてあるだけじゃん。こんなの高一で習ったでしょ」


 「ごめんなさい。全て忘れました」

 ハイパー難関校のお二人さん絶句。


 「あーもーモルっていうのはね、うーんと、まずさ、アボガドロ数って分かる?」

「アボカド?」

 櫻は溜息、未羽唖然。ちなみにこの内容は高校1年の化学基礎の中の最初の方に習うことらしい。


 櫻の説明は実にざっくりだったけどその分俺でも理解できる内容だった。

 「こんなん説明しちゃって……あんた本当に高二?」

 なんて言われてしまったけどまあいいや。


 その日から、櫻は毎日20分くらいは勉強に付き合ってくれるようになり、夜食も作ってくれた。

 俺は万全の体制でテストに臨んだ。


 今までにない手応えを感じた。テスト返しが楽しみだ。こんなこと思うのは人生初だろう。



 「やったあああああああ!! 学年50位以内!!!」

 今まで平均して学年250人中100位前後だった。半分!超嬉しい!


 「なあなあなあ、何位だった?」

 俺は勝利を確信しながら下倉に聞いた。


 「5位」


 はあああああああああああ!?

 いや、聞き間違いだろう。茶髪ギャルが学年5位な訳がない。

 「いや、ガチだし。ほら」


 全教科の得点と順位と偏差値、合計点と全教科総合の学年順位が全て書かれている紙を手渡された。


 次元が違かった。80点台と90点台のオンパレード。偏差値は全て65を越えていた。

 「お前……数Bが94点……学年1位??は??」

「ふふーんだ、頑張ったんだから。ナメんな?」


 ああ。マッキーのサインが欲しい人生だった……。


 「じゃあ翔、体育祭終わったら1日デートしてねっ」


 なんて下倉のセリフは俺の耳に届かなかった。俺だって成績決していい方ではないが、ギャルに負けるとは思ってなかったし、そもそもあいつが優等生と呼ばれる領域に入っていたというショックが。


 俺のテスト前の10日くらいは一体なんだったんだろう。

 あれ、目から汗が出てきた。

綾とのデートはまた後々書こうかと思います。


お読みいただきありがとうございました。

次回も読んでいただけると幸いです。


次回予告☞体育祭


体育祭ネタは数回に分ける予定です。

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