5話
魔王城の改修から1か月後…
「おかしいわね、来ない」
「魔王様、このやり取り何回目ですか?」
いつもの日常のようなやり取りが魔王と使い魔との間にあった
「1週間位はそこそこ冒険者達がやってきたけどこのところさっぱりね、それに私に直接挑んでくる冒険者も出てきたし」
「そのすべての冒険者を撃退しましたね」
「それっきりなのよね、それ以降はからっきしで」
玉座に座り頬杖を突きながら考え込む魔王、しばらくして何かを思いついた表情をし、顔を上げる
「まだ何かしら欠陥があるのかしらね?もう一度聞いてみようかしら」
「また彼に聞くのですか?」
「そうよ」
「魔王様…言いにくいのですが」
使い魔が気まずそうに言おうとしている間に魔王は後ろの自室に向かった
「聞こえていないようですね…。おそらく私が思っていることを言われるとは思いますが」
以前読んだようにピアノを弾き再び呼び寄せた
「魔王様、お呼びですか?」
「1か月ぶりね、早速なんだけど聞きたくて」
「魔王城の改修は順当に行いましたので冒険者たちが魔王様の元にたどり着けるようになったはずです。何かありましたか」
「いやそれはね…また来なくなったのよ!」
男はそれを聞き、頭を抱えながら答える
「だと思いました。」
「何でよ!?ちゃんと言われたとおりに改装したじゃない!!!」
男の言葉に先ほどまで引いていたグランドピアノから立ちながら強く答える
「先ほどの通り魔王様の元にはたどり着いてはいるのですよね?そしてたどり着いたのは全員撃退したとおっしゃりましたし」
「うん、そうよ」
「それじゃあ簡単なことです魔王様」
男は話を続ける、前回言いづらくて言いそびれたことを
「魔王城の理不尽な面は改善しました。ですが最も理不尽な事は改善できません」
「まだあったの、それは何かしら?」
「理不尽なのは魔王様自身です。」
「はい?」
自分自身と指摘されて彼女は呆気にとられていた
「魔王様そのものが強いため正直トラップなどなくても撃退できてしまいます。何なら外で何もないところでも脅威です」
「そ…そうだったのね」
「この状態だと魔王様が直接やらずに手下や分身体でも作ってやらせれば…って魔王様どうなさいましたか?」
「アドバイスについてはありがとう、ごめんねちょっと疲れが生じたからまた今度で」
「左様ですか…それでは魔王様また後日お話いたしましょう」
話が終わり、通信が途切れると壁に寄りかかってとても疲れた顔をした魔王がいた
「はは…原因は私か…」
「魔王様…やっぱりあの事を伝えられたか」
使い魔が部屋をのぞいて魔王の様子を見ると予想通りの反応をしており心の中でそうだろうなぁと呟く
「悪いけど少しベッドで休んでるわね、ちょっと疲れちゃった」
元気がなくなった魔王はヨレヨレとしながらベッドに倒れこむ、やっていたことが無意味だったことに気が付いて悲しくなってきたのか枕に顔をうずめる
「何がいけなかったのよぉ」
魔王城の真の完成はまだまだ遠そうです
短めの短編ですが読んでいただきありがとうございました。
最初は他の方々の作品を見て短編で出すか細かく出すが迷いましたが短編だと追加ができなかったので連載形式で投稿することになりました。
もう少し短編をコツコツ書いていく予定ですのでもし投稿してたら見ていただけるとありがたいです。
改めて最後まで読んでいただきありがとうございました。よろしければコメントや感想頂けたら励みになります




