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兄弟達の秘密3

エリカは寮へ行く準備に追われていた。

母親と中心街の商店へ、洋服にリボン、文具用品、お菓子を買いに出ていた。


「早く学校へ戻って、勉強したり、友達と楽しく過ごしたいわ!」

「本当に好きなのね、あの学校が!」

「ええ、本当に良い人ばかりで、勉学も趣味も話が尽きないのよ」


容姿端麗で成績優秀なエリカは、母親にとって自慢の娘だった。

学校でも1、2をシモンと争う有名な学生。

男子生徒からは憧れの存在、先生達からは一目置かれている。

そうなれば、一部の人の妬みの的となるのは仕方がないことではあった。

虎視眈々と機会をうかがっているなんて、誰も思いもしなかった。


ある程度の買い物が終り、最後の雑貨店へ足を踏み入れた時のこと。

店内にあふれた女性達がざわついている。

「それがね、何体も…連続してて…」

「私もその噂聞いたわ。なんでも吸血鬼がいるんじゃないかって」

「それって目星がついているのかしら?」

「なんでも真夜中に白いドレスを着た女性を見たって人がたくさんいるらしいの」

「それそれ、めっちゃ目の覚めるような美女らしいわね」

話はどんどん大きくなっていき、もうすでに誰かの名前がでそうになり、

興奮は最高潮になっていきそうな雰囲気。


「あの…すみません。ちょっと通してもらえないでしょうか」

エリカの母親は屯っている女性達に声をかけた。

振り返った彼女たちは、エリカとその母親を見るなり、一斉に口を閉じ静かになった。

そうして蜘蛛の子を散らすように、店からワラワラと出て行った。


「どうしたんでしょうか?」

エリカの母親は、そそくさと出て行く女性達を見ながら、店主に尋ねた。

「お探しの物は何ですか?」

店主は素っ気なくそれだけ聞いて、それ以上は何も言う気配はない。

何となく察した彼女は、

「ジンジャークッキーと杏子のジャムをください」

と答えた。

手早く商品を紙袋に入れ、勘定を提示した。

エリカの母親が会計を済ませると、早く出て行ってくれと言わんばかりに

「もう、閉めますので…」と、

はたきを持って、棚の掃除を始めた。

「エリカ、さあ、帰りましょう」

二人は雑貨店を後にした。


外に出たエリカは抑えきれずに言った。

「絶対に何か様子がおかしかったわ。ねえ、お母様!」

「う…うん。そうね、何でしょう。後で友人のリーネの家に寄って、聞いてみましょう」












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