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おやぢ的 不思議ばなし【鶴亀奇譚】  作者: OKKUN
島太郎 放浪の旅
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 放浪の旅。

 そのイメージは、金もなく あてもなく さまよう 寂しく、惨めで、辛い旅です。



 しかし 島太郎の旅は 正反対。


 誰しもが うらやむ そんな放浪生活でした。


 なんといっても、唸るような お金があります。


 寝台列車の個室や 特急列車の最上級席で、気になる地方に移動し 駅に降りるとタクシーに乗り込みます。


 いくつかの街をタクシーで回り、気に入った街があればその街の最もグレードの高いホテルや旅館に宿泊します。


 もちろん部屋も 最上級です。


 その部屋を数日間借りきり、贅沢三昧の日々を過ごすのでした。


 朝は好きな時間に起きて、ルームサービスや旅館の部屋食を摂ります。

 喫茶ルームを利用する事もあります。


 ランチやディナーは ホテル、旅館で食べることもありますが、旅館の夕食を断ることもありました。

 もちろんその場合も 代金はきっちりと支払います。


 気が向けは、タクシーを呼びつけ、運転手に評判の店を訊ねて 気になった店まで移動します。


 たとえワンメーターであっても 高額紙幣で支払い、お釣はチップとして渡すので 運転手は大喜び。長距離なら さらにチップをはずみます。


 ランチやディナーは その日の気分で フレンチだったり、イタリアンだったり、割烹料理だったり、いずれも その町でグレードが高い店ばかりです。



 お酒も覚えました。


 一本 何十万円もするワインや、高級酒を 平気で頼み、一回の食事に 百万円をかけることも珍しくありません。


 また、女とたわむれることも 覚えました。


 毎日毎日 こんなことの繰り返し、楽しい楽しい毎日です。

 なにより わずらわしい人間関係が要りません。


 お店にしても女にしても 一回限りのお付き合い、もう会うことはないのです。


 レストランを借りきって、自分のためだけに オリジナル料理を創らせたり、映画館やプラネタリウムなどの娯楽施設を借りきるなど 贅沢三昧の毎日。


 洋服もそうです。

 街の高級ブティックに フラりと立ち寄り、気に入った服を何着も買います。


 それをホテルに届けさせ、着るのは一回限り。

 一回着た服は、惜し気もなく捨てて行きます。



 そして、その街に飽きたら宿を引き払い、再び別の街を目指すのです。



 

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