3日目 紅白と白黒とチェック柄と母性
前回(もしくはそれ以前)中途半端な書き方になってしまったので、これからはバラつかないよう頑張ろう…
古き友人との楽しい楽しいお茶会から早3日、今日も今日とて良好の天気。蝉も元気に大合唱を繰り広げる中、太陽の畑は今日も静かであった。
そんな静かで平和な太陽の畑の中、静けさと無縁な状態の箇所があった。
それは風見家の家内である。
元気な女の声、やる気のなさそうな女の声、怒気を含む女の声。
そんな女3人姦しい状態の家。誰がいるか。
上の順で名前を上げると、霧雨魔理沙、博麗霊夢、そして風見幽香。
それを静かに微笑みながら見守るのが風見夏香その人。
ここで軽く紹介をする。
霧雨魔理沙とは白黒魔法使いで金髪とエプロンドレスが目立つ元気活発な少女。夏香との出会いは宴会。
博麗霊夢は性格と変わった服装以外大和撫子を地で行く巫女。
服装が脇空きの巫女装束で外見は艶のある黒髪ロングが目立つ。
夏香との出会いは同じく宴会。
そんな変わった3人が何をしているかと見てみれば何の事はない、お茶会である。
ガラステーブルの上にはいつものように夏香が作ったお菓子と紅茶を用意され、それをシンプルな白色レザーチェアに座りながら満面の笑みで魔理沙が食べ、どこか嬉しそうな無表情で霊夢が食べ、それを見て幽香が不機嫌になる。この幻想郷においては日常のワンシーンである。
そんな平穏な中、魔理沙が椅子を立ち上がるとチェアに掛けてあった魔女を象徴する黒のとんがり帽子の中を漁り始めた。そしてしばらくガサゴソと漁りまわしているとようやく目的の何かを見つけたのか、あった! と笑みを浮かべるとその何かを夏香に向かって差し出す。
「あらこれ、ポチ袋?」
その何かとはポチ袋であった。外見は白色で可愛らしい花柄があり、いかにも女の子が好みそうなデザインであった。
夏香は魔理沙ちゃんも女の子ね、とくすりと微笑する。
そんな夏香を見て、早く開けてくれよ! と急かす魔理沙。どことなく顔が赤いのはポチ袋の柄のせいか。
そしてそれを見て不機嫌さがさらに上昇する幽香。
そんな別々の感情が飛び交う中、急かさせれた夏香ははいはい、と笑みを崩さず中身を取り出す。
すると中には一枚の手紙が入っていた。特に変哲もない、至ってシンプルな手紙。
そこには可愛らしい文字で何かが書かれていた。夏香はそれを眼で読む。内容はこうだ。
本日博麗神社で宴会があります。よければご参加ください。
ようは宴会の誘いらしい。
夏香はこの変わったお誘いの仕方にどこか魔理沙の可愛らしさを見たようで、ふふっ、と微笑みを見せると、そのお誘い、謹んでお受けするわ、とその場で返事を返す。
「やった!! 絶対だからな! 絶対だぞ!?」
魔理沙はガッツポーズをして、夏香に何度も確認を取る。
夏香ははいはい、と苦笑を浮かべながら返す。すると魔理沙はやっほーーい!! と元気な声を上げると風見家宅から出て、壁に立てかけてあった箒を取り跨ると方角的に魔法の森方面に向かって飛んでいった。
「あらあら、いつでも元気ね、あの子は」
「鬱陶しいだけよ、あんなの」
そんな活発な少女を見送る中、幽香がぶすっとした表情で吐き捨てる。母と白黒の仲良さげな雰囲気が気に入らなかったようだ。
夏香はそんな有価を見て、この子ったら、と満更でもない表情を浮かべると幽香の頭を撫でる。
撫でられた幽香はさっきまでの不機嫌さがまるで嘘だったかのように満面の笑みを浮かべる。
「…」
そんな親子を見て今度は霊夢は不機嫌な顔をする。そして何かを決意したのか、よし、と気合らしきものをいれると突然幽香に軽く体当たりをする霊夢。
突然の不意打ちにきゃっ、と小さい悲鳴を上げる。
「何するのよ紅白巫女! …え?」
そして弾き飛ばされた幽香は文句を言おうと霊夢を見ると、そこには
「ふふっ」
「困った子だこと」
夏香に嬉しそうに抱きつく霊夢と困ったようで嬉しそうな夏香の姿があった。
これを見てしまった幽香は自分の居場所が奪われたと認識し、瞬時に殺気と妖気を開放。そして霊夢に自慢の白い日傘を突きつける。
対して霊夢はそんな事を気にもかけず、夏香に頬を擦り付けている。
それを見て更に怒りが増した幽香は霊夢に向かって傘で縦殴りを放つ。しかしそれを予見していたのか、霊夢はひょいっと軽く回避すると風見宅から外に出ていく。
そして当然の如く霊夢を追って出ていく幽香。そして瞬く間に外から弾幕の音が響いてくる。
「元気なことは良いことだわ」
夏香は空で弾幕戦を繰り広げる二人を見て嬉しそうにそう呟くと、今後の展開を読んでか、自宅に入り、治療用の救急箱と水分補給用のお茶入り水筒を準備するのであった。
「いつからあそこはあんたのものになったのよ紅白!!」
「落ち着くんだから仕方ないでしょ!!」
今日も幻想郷は平和である。




